【新書新刊】#MdN新書 が入荷いたしました。
— 紀伊國屋書店 梅田本店 (@KinoUmeda) August 5, 2022
・『マイルド・サバイバー』たくきよしみつさん
・『一億総下流社会』須田慎一郎さん
新刊台、E25-10にて展開中です。y.o pic.twitter.com/tmTAi3dUjN
そもそも私たち都会人は、なぜ田舎暮らしに理想を求めるのでしょう。
人が多すぎる都会の息苦しさから逃れ、自然に触れながらゆったりとした時間が流れるような生活を求めるからこそ、田舎暮らしを始めようとするわけです。
しかし、同じ考えを持つ都会人が増えてみんなが田舎に移住してきたら、たちまちそこは「都会」になってしまいます。
つまり、ナチュラリスト的思想の裏には「少人数の世界」という前提が隠れているのです。
これって、とんでもないエゴだと思いませんか?
少人数だから成立する社会というのは、「グレート・リセット」という言葉の裏に隠されている超富豪支配者たちの身勝手な思想に共通するものさえ感じて、ドキッとします。
田舎の地元民は、田舎暮らしを求めてやってくる都会人のそうしたエゴイズムを感覚的に見抜いています。そもそも、都会の生活を支えているのは自分たちが作る農作物であり、農閑期には出稼ぎに出て都会人のために提供する安い労働力であり、迷惑施設を受け入れて作られる原発の電気や産廃処分場でのゴミ処理だ。田舎の自然や労働力を散々利用してきた連中が「田舎の自然を満喫したい」だと? 身勝手な「いいとこ取り」もいい加減にしろ! ……と、言葉にこそしませんが、そうした意識を持っていると思うのです。
(p.231あたり より)
私自身この騒動を通して世界の見方も大きく変わってしまいました。しかし、今まで見えていなかったものが見えてきただけなのかもしれません。
物事が上手くいっている間よりもむしろ逆境に立たされた時にこそ、その人間の本質が見えるのではないでしょうか。逆境の中でどうやって戦っているかに、その人となりが現れてくるように思います。
(「アインシュタインの言葉から」 荒川央 note より)
The world is a dangerous place, not because of those who do evil, but because of those who look on and do nothing.
この世界は危険なところだ。悪事を働く者のせいではなく、それを見ながら何もしない人がいるためだ。(アルベルト・アインシュタイン)
私のようなマイルド・サバイバーは、なんとか無理をせずに、それなりの幸福感を得ながら生き抜きたいと考える、一種「ズルい」生き方をしています。
まずはそのことを自覚した上で、マイルド・サバイバーなりの礼儀や節度を身につけないといけない。地元の人たちとの摩擦をマイルドにすり合わせて、どちらにとっても幸福が得られるような適正値を見つける工夫が必要なのだと、私はこの歳になってようやく気がついている次第です。(『マイルド・サバイバー』p.232より)
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