モリアオの産卵にはまだ早いんだけど、今年は桜の開花も早かったし、もしかしたら……と、重い腰を上げて小来川へ。
毎年10個以上の卵塊がぶら下がる田圃脇の竹には2個認められた。遠くから望遠で撮っただけ。

もう一雨降って、10日くらいにはいっぱいぶら下がっているだろう。
さて、今日は、モリアオはまだ産んでいない可能性大だと思っていたので、もう1つ目的を作って出かけた。
Googleマップを見ていて、今まで行ったことのない神社に小さな狛犬らしきものが写っていたのだ。これは確認せねば……と。
スマホでGoogleマップのルート案内をさせながら車を走らせたが、1つ手前の道を入ってしまった。
しかし、鳥居と、目指す山の中に続く上り口を見つけた。
たまたま近所の人が出てきたので、訊いてみた。
「この先に神社がありますか?」
「ありますね」
「そこに狛犬いますよね」
「ああ……いますね」
「この道を上っていくと行けますか?」
「はい。途中に小さな祠みたいなのがあって、その先を下っていく道の先が神社です」
「地図で見ると、向こう側から入る道があって、そっちからのほうが近そうですけど」
「ああ……でも、そっちはお勧めしません。荒れているし、熊も出るし」
「ここを上っていったほうがいい?」
「はい」
……というわけで、半信半疑で細い上り坂を登り始めたのだが、とんでもなかった。

最初はまだこんなものだったけど……

どんどん急になっていて……

「すぐそこです」という小さな祠が見えてきたけれど、とにかく急で、早くも息が上がり、喉がからから……

これが最初の目印の祠か……。ここのほうが十分に熊が出そうだが……

祠の先が分かりづらかった。ようやく見つけた道らしい道を進むが……
目的の神社はどこにも見あたらない。
ついには山の麓まで下りてしまった。
そこから先は道もないし、どこを見ても神社らしきものはないし、道もない。
嘘ばっかじゃん。なにが「こちらがお勧め」だよ。どういうこと?
仕方なく、今来た道を、さらにゼイゼイいいながら戻った。
戻る途中も注意深く周囲を探りながら進んだが、神社はまったく見えないし、他に道らしき道もない。
結局、停めたクルマまで戻り、Googleマップが示すルートに戻って行くと、細い私道のような道に入らされ、すぐに行き止まりになった。
両側は民家(農家?)で、どう考えてもこれは私道なのだろうが、人影はないし、車が入って来る気配もないので、道のどん詰まりに車を停めて、その先に歩き出すと、すぐに神社らしきものが現れた。

なんだ、こっちが正解なんじゃん。さっきの女の人が言った「あっちはお勧めしません」って、どういうこと?

多分、これがそうだろう。

鳥居の右側は墓地のようで、かなり薄気味悪い場所。


狛犬は見あたらないので、さらに奥へと続く細い上り坂を進む。

祠みたいなものが見えてきたが、狛犬は見えない。登り切ればいるのかな……。

いた~! ようやくご対面できる。

これは古い。江戸時代は間違いない。それも1700年代かな。


阿吽が逆位置で、向かって右側に吽像が置かれていた。

尾の先は宝珠かな。稲荷神社らしいので、これはキツネだろう。

尾が丸いのが可愛い。日光の古いキツネ像はこのタイプのものがある。

阿像は首から上が取れてしまって、接着したようだ。


もう少しきれいに修復できるとよかったのだけどねえ。これはちょっと怖いよ。

阿像の尾のほうが、尾の先の宝珠がはっきり分かる。
なんとか会えたが、余計な山登りをしてしまった。でもまあ、運動不足解消にはよかったか。
熊に会わなかったのもよかった。
さて、帰る前にもう一か所、チェックしたい場所があるが、それは次のページで。