ところがここで、木の切り株に巻き付けたリードがすっぽ抜けて、あっという間にライチェルが大脱走。ピュ~っとすっ飛んでいった。
ダッシュで追いかけたが追いつかない。リードを引きずりながらだから危ない。そのリードを踏みつけて止めようと下を向いて猛ダッシュしていたら、道端の植木に激突してはね返され、眼鏡は飛ぶわ、手は擦りむくわで大被害。まあ、骨折とか肉離れとかにならなかっただけ幸いだったが。バカヤロ~!
目がちゃんと見えてなくて、耳もほとんど聞こえてなくて、ゆっくり歩いていてもしょっちゅう側溝に落ちてアッパトッパしているくせに、こういうときは一瞬の隙を突いてピュ~~っとダッシュして逃げる。なんなんだ、ったく。
こんなに本気でダッシュしたのは何年ぶりだろうか。レオが脱走して追いかけたとき以来かなあ。
息は切れるし、ウンチ挟みは桜の木のところに置いたままだし……追いつくのを諦めて助手さんに電話。そっちに向かっているから捕まえて、と。
だいぶ遅れて家まで戻ったら、無事捕まっていた。↓

助手さんの話だと、電話受けて急いで通りまで走って出たけれど姿が見えず、しばらく待っていたらのんびりと道草(文字通り、道端の草をフガフガ)しながら歩いてきたのを捕まえた、と。
ほんっとにバカ! 「バカ!」と叱っても耳が遠いから聞こえない。嬉しそうな顔して見ている。まあ、残り少ない命なんだから、たまには思いきり走れてよかったな、ってことにしておこう。あんなスピードで走れるのはもう最後かもしれないしね。