2019/11/20
秩父の観音院へ仁王像を見に行く(3)
さて、いよいよ本日のメインイベント。秩父31番札所観音院である。
遠いなあ。ほんとに奥まったところにある。道もそこから先はもうないというどん詰まり。
どん詰まりの駐車場には車は1台もなく、途中すれ違う車もなかった。目の前には「熊出没注意」「ここから先工事中」の看板。
助手さんは「やめましょう」と主張。参道を通り過ぎたところにPがあって、そこがどん詰まりなので、参道口が最初は分からず、違う場所に来てしまったのかと思ったほどだった。
すでに午後3時を過ぎていて、山奥ということもあり、日が差し込まず、薄暗い。周囲にはまったく人影もない。逃げ場もないから、こんなところで熊に遭遇したらどうにもならないなあ。
とりあえず、参道入り口の仁王像を撮る。
金網の中ということは分かっていたので、今日はモニターがバリアングルになるRX100Ⅲをもってきている。しかしすでに暗い上に屋根があるので上半身は肉眼でもよく見えない。
駐車場。ここが行き止まり。他に車はなし。人影もなし。
これが参道口。入り口にいるのが問題の仁王像。
金網というか、檻の中なので、全体像をきれいに撮るのは難しい。というか無理。
阿像。右手を開いている。手の五指をガッと広げたポーズは法隆寺の仁王像や新薬師寺の伐折羅(ばさら)像などのいわゆる「憤怒像」に多いらしい。力を入れて相手を威嚇・威圧する表現なのだろう。
吽像。両手を握りしめている。
阿像の顔↑口も開いているが、他の仁王像に比べると開き方は少しで、それがかえって威圧感を生んでいる。
↑↓吽像の顔。
大きさは台座を入れると4m。足から頭までは3.08mという。木造、しかも寄せ木造りであれば可能だが、1つの石から彫り出したものとしては日本最大とされている。
しかし、驚くべきはその大きさだけでなく、技術である。さらには背景にあるドラマが実に興味深い。
詳しくは
次ページで。
小説・神の鑿 ─高遠石工・小松利平の生涯─
「神の鑿」石工三代記の祖・小松利平の生涯を小説化。江戸末期~明治にかけての激動期を、石工や百姓たち「庶民」はどう生き抜いたのか? 守屋貞治、渋谷藤兵衛、藤森吉弥ら、実在の高遠石工や、修那羅大天武こと望月留次郎、白河藩最後の藩主で江戸老中だった阿部正外らも登場。いわゆる「司馬史観」「明治礼賛」に対する「庶民の目から見た反論」としての試みも。
Kindle版は643円。(Kindle Unlimitedなら0円)
⇒こちら
たくきのカメラガイドはこちら
狛犬、彫刻屋台、未発表小説、ドキュメント……他では決して手に入らない本は⇒こちらで
★Amazonでも購入できます⇒こちら
更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報
books
music
目次
HOME