コンパクトカメラの絶対王者とされているRX100シリーズ、その中でもいちばんコスパが高く、人気もあるというRX100Ⅲの実力がこんなものであるはずがない……と思い、設定を変えたり、使い方を変えたり、いろいろ試してみた。
元の価格が3分の1以下?で、センサー性能も圧倒的に負けているはずのXZ-10に比べて、同等 or それ以下の写真しか撮れないはずがない。使い方が間違っているのではないか……と。
幸か不幸か、連日の雨で晴天下でのテストができないが、それがかえってシビアな条件下での実力診断になるかもしれない。
まずは真夜中の池。まっ暗で何も見えないところに100円ショップで買ったLEDライトを当てながらの撮影。

RX100Ⅲ 1/10秒 F2.8 デジタルズーム2X ISOは自動で6400まで上がっていた
望遠端でも光学ズーム域ではほとんどカエルが見えず、ピントが合っているのかどうかも分からない。デジタルズーム(「超解像ズーム」と謳っている領域内)での望遠端で、AF後にマニュアルでピントをさらに微調整するDMFモードを使って撮った写真↑ ISO6400というとんでもない数値でもなんとか見られる写真に仕上がっている。

ISO4000 デジタルズーム2Xの写真をさらにトリミング

一夜明けて午前11時。曇天だが明るいところで、変態直後のミニカエルを撮る。


お散歩中。U字溝の中で、壁を超えられずにいるミニのアカガエル2匹を撮る。

また夜になり、久しぶりに窓ガラスにはりつくアマガエル。
2019/07/13

翌日、夜中にまた外に出て、LEDライトで照らした100円シーサー。

肉眼ではほとんどまっ暗にしか見えない、月も星も出ていない夜の空に向かって……。F1.8の広角端。1/1.3秒。ISO6400。さすがにボケボケモヤモヤなのをIrfanViewでそれらしく補整。

同じく雨に濡れた車のライト。1/30秒 ISO800。

1/20秒 ISO6400。

夜が明け、午前中、曇天の下でののぼるくん。1/100秒 F4 ISO125。↓それをIrfanViewで補整


同じ場所からXZ-10でも撮ってみる。1/250秒 F2.5 ISO100。

↑RX100Ⅲ ↓IrfanViewで補整後


↑XZ-10 ↓IrfanViewで補整後


↑RX100Ⅲ ↓XZ-10 ……違いが分からない……

デジタルズームを使う際には必ずDMFで最終的にマニュアルフォーカスでもピントを調整することを覚えたので、初日よりはまともな写真が増えた。でも、なんの工夫もなくXZ-10でポンとシャッターを押しただけの写真と比べて、圧倒的な差が出るかというとそういうことはない。場合によってはXZ-10のほうがいい感じに仕上がっていることもある。
さすがは1型センサー! という感動や驚きはない。正直「あんまり変わらないじゃん」「むしろ悩まずに撮れる分、XZ-10のほうがいいじゃん」と感じてしまう。
ファインダーを覗いたり、コントロールリングでフォーカスを微調整したりするのは、カメラが趣味の人には楽しいことでもあるのだが、その苦労の分、XZ-10でポンと撮った写真よりすごい写真になっていないから、徒労感のようなものさえ残るのだ。
それでも、簡単にはXZ-10に戻そうとは思わない。無理して高い金出した(というと、たかだか4万円弱で? と、笑われるが)のに、こんなもんであるはずがない、という意地……?
う~~む。