一つ前の日記へ一つ前 |  目次   | 次へ次の日記へ

のぼみ~日記2019

2019/07/08

SONY RX100Ⅲを買った



カメラマンの勇さんとやりとりしている中で、勇さんが動画用にオリンパスのXZ-2を買ったというので、気になってしまった。
XZ-2はXZ-10を買うときにどっちにしようかすごく迷ったカメラ。結局、常時腰にぶら下げるにはでかすぎるということでXZ-10にしたのだった。
結果はXZ-10で大正解だったわけだが、そのときの「でかすぎる」という結論をすっかり忘れて、また買いそうになってしまった。
ヤフオクできれいなXZ-2が出ていたので思わずポチしたのだが、終了間際に他の人がササッと500円高い値段で落札していた。
でも、これは落札できなくてよかったかもしれない。冷静に考えると、やっぱりでかすぎる。
大きさはStylus1とほぼ同じ。しかしStylus1のような超望遠は効かない。Stylus1とXZ-2は1/1.7型センサー。XZ-10は1/2.3型センサー。しかし、1/1.7型センサーが1/2.3型センサーよりずっと優れているかというと、これもフジのXF-1(1/1.7型センサー)とXZ-10の比較で結論済み。画質はさほど変わらず、むしろ1/1.7型センサーのほうが寄れない分、昆虫や花などのマクロ撮影に弱いのだ。

で、なんとなくモヤモヤしていたので、ここでずっと気にはなっていたSONYのRX100(1型センサー)に手を出してみる気になってしまった。
しかしこれも、サンプル撮影画像などをいっぱい見た上で、そんなにすごい画質ってことはないんじゃないか? と結論づけていたのを忘れていた。(老化による物忘れ症状が悪化しているのだ)
で、RX100の初代機は古いのは相当古いので、中古がだいぶ安くなっているが、どうせならファインダーがついているⅢがほしい。でも、RX100Ⅲは中古でも4万円前後はする。4万円となると、中古のコンパクトカメラとしてお買い得感はあまりない。
でも、もう長くはない命だしなあ。カメラ2台売れたし、買っちゃえ~、と、またビョーキが出てポチしてしまった。

ヤフオクは一度ひどい目に合ったので、ちょっと高くてもAmazonで。4万円を切る値段で、非常に程度のよい中古が買えた。

2019/07/09

SONY RX100ⅢとオリンパスXZ-10の対決


RX100ⅢとXZ-10。大きさはほぼ同じだが、重さはRX100Ⅲのほうがかなり重い。
翌日RX100Ⅲが届いた。Amazon倉庫からの直送なので早い。
さて、これで腰に常時ぶら下げるカメラが、長い間その座を守ってきたXZ-10からRX100Ⅲに代わるのか?
さっそく対決だが、外は小雨で撮影しづらい。でもまあ、暗いところで撮ることは多いからね。
明るいところで撮ってきれいなのはあたりまえ。

で、いきなりショックだったのは、RX100Ⅲが画像保存にすごく時間がかかること。次のシャッターを切るまでにやたら待たされる。
これは画像確認を設定していると、画像を表示してからようやく画像保存に入るらしいことが後から分かったので、画像確認を切ってしまった。
それと、マクロが効かない。広角端でさえ、あまり寄れないのだ。XZ-10に慣れていると、寄れてあたりまえという気になっているので、数十㎝程度でAFが合わないとショックを受ける。
ズームにすればさらに寄れないわけで、XZ-10のような迫力あるマクロ撮影ができない。
画素数がXZ-10の2倍あるし、センサーも大型だから、寄れなくても後からトリミングして拡大すれば同じことか? と思って、それも試みてみたが、やはり違う。XZ-10のレンズ性能のよさが改めて浮き彫りになった形だ。
それと、色味の違い。
これは好みが分かれるところだろうが、私的にはオリンパスの「濃い色」が好きだ。RX100の色味が浅いのは分かっていたので、それも今まで手を出さなかった理由の一つなのを、これまた忘れていた。ほんと危ないなあ。あたしの脳。

↑RX100Ⅲ  ↓XZ-10

紫色の再現はデジカメの苦手とするところだが、これはどちらも許容範囲かな。RX100Ⅲはちょっと明るくなりすぎる気がする。これを「きれい」と感じるか「味がない」と感じるか……。



↑RX100Ⅲ  ↓XZ-10

これはSONYの1型センサーの特徴かもしれないが、草の緑色や土の茶色が不自然に明るく単調になる。XZ-10は「作った」色かもしれないが、ピタッと合ったときはいい感じの色味になる。



↑RX100Ⅲはこれが寄りの限界だが、 ↓XZ-10ではズームでもここまで寄れる。



RX100Ⅲで最短距離↑ 後からトリミングして補整をかけたところ↓ なんか大味になる。



↑XZ-10は光学ズームで最初からここまで寄れる。



別の場所でもう一度。↑RX100Ⅲでギリギリまで寄る↑ デジタルズームでさらに拡大↓



XZ-10でズームマクロ↑ それをトリミングして拡大↓

もう、この手の写真だと、XZ-10の圧勝のような気がするが……。



RX100Ⅲで広角端で寄る。これが精一杯。色味が薄いので、切り取って補整をかけた↓



↑XZ-10は難なく最初からこう撮れる。



かなり暗い場所でのズーム対決。↑RX100Ⅲで望遠端 ↓それをトリミングして拡大



↑XZ-10で同じものを同じ場所で撮ると……。 それをトリミングして拡大↓



↑RX100Ⅲで ↓トリミングして画質補整



XZ-10で↑



↑RX100Ⅲで ↓明暗など補整後



↑XZ-10で ↓明暗など補整後



↑RX100Ⅲ ↓XZ-10 これはほとんど差が分からなかった。

結論。
昆虫や花などのマクロ撮影では、XZ-10のほうが断然「面白い」写真が撮れる。
RX100Ⅲはトリミングだけでなく、デジタルズームでも試してみたが同じことだった(原理が同じなのだから当然か)。
で、撮影時にデジタルズーム域に入ると、中央でのピンポイントAFが効かなくなる。モニターやファインダーに大きな画面が映し出されても、細かいところにピントが合いやすくなるわけではない。これはmenu設定でDMF(AFでピントを合わせた後、さらにコントロールリングを回して手動で合わせる)に設定すると、ある程度使えることが分かったが、いまひとつの印象。
あと、ズームレバーに引っかかりがなく、光学ズーム域とデジタルズーム域の境目で止まってくれないので、デジタルズーム可能に設定してあると、光学ズームの望遠端(70mm相当)に合わせづらい。
ファインダーがあるので望遠でのピント合わせが有利だろうと思ったら、デジタルズーム域ではせっかくのファインダーが力を発揮しにくい。
さらに驚いたのは、ファインダーを格納すると同時に電源が切れてしまう仕様。ファインダーだけ引っ込めたくてもできないのだ。いちいち再起動させなければならない。これはどう考えても設計ミスだろう。Ⅲで初めてファインダー付きにしたからそうなのか? その後のモデルでは改善されているのかな。

……というわけで、いきなりガッカリの連続になってしまったのだった。
カメラのお値段はRX100ⅢはXZ-10の3倍くらいする。センサーの大きさは倍以上。画素数も1.74倍。しかし、RX100Ⅲが画質でXZ-10に圧倒的な差をつけているとはどうしても思えない。
う~~む。比較してみて、XZ-10のよさばかりが再確認できたという印象なのだ。

もちろんXZ-10にはいっぱい欠点もある。連写速度なんか驚くほど遅い。でも、マクロ撮影時などはそれは関係ないし、むしろ露出を変えて3連写をデフォルトにしていると、シャッターの間隔が長くなることで被写体が動いたときの表情の違いが出たり、失敗が減ったりもする。

ただ、人物やペットなどを撮ることが多い人には、RX100Ⅲのほうが「きれいな写真」が多く撮れるかもしれない。
XZ-10はその手の写真はあまり得意ではない。地味な写真になりがちで、ヌケが悪いというか、パッとしないことがある。ファインダーがないので、じっくり人物などを撮るにはカッコがつかないし、動く相手はほとんど追いかけられない。
つまり、RX100Ⅲのほうが、万人受けしやすいカメラかもしれない。

さてさて、どうしたものかなあ。
また売っちゃうか、それとも狛犬撮影旅行のサブにするか……。
高いカメラだったから悩むところだ。
しばらくはいろいろ試しながらつき合ってみよう。設定を煮詰めたり、使い方を工夫していくことで魅力が増えるかもしれないから、これはこれで、持っていてもいいカメラだと思うし。

それにしても、オリンパスがコンパクトカメラの製造をほぼやめてしまったのは残念でならない。今の技術でXZ-10やStylus1を作ったら、どれだけ素晴らしいカメラになることか……。「経済」の弊害だねえ。
文化、文明の質が、「経済」というか、企業の利益計算によって落ちていく。


タヌパックブックス
狛犬、彫刻屋台、未発表小説、ドキュメント……他では決して手に入らない本は⇒こちらで


ガバサク談義へ
たくきのカメラガイドはこちら。一部更新しました!



更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報
   Twitter   LINE


一つ前の日記へ一つ前 |  目次  | 次へ次の日記へ


Kindle Booksbooks    たくきの音楽(MP3)music    目次へ目次    takuki.com homeHOME


Google
nikko.us を検索 tanupack.com を検索