2018/06/28
TG-3を借りたので、XZ-10、P340との撮り比べをしてみた(2)
引き続きP340、TG-3、XZ-10の撮り比べ。
トマトの花

P340 1/200秒 F5 90mm相当

TG-3 1/200秒 F4.9 100mm相当
明るすぎるので、IrfanViewで補整してみたのが↓


XZ-10 1/400秒 F3.2 117mm相当
どれもPモードでお任せで撮っているが、レンズが明るいXZ-10は絞りを開き気味にしてシャッター速度を上げている。明るい場所なら差は出ないが、暗い場所なら速いシャッターを切れることは大きなアドバンテージになる。
TG-3はやはり映像エンジンで絵作りしている部分が大きいように感じる。基本的には明るめの絵作りで、きれいに見せるような味付け。その1枚だけを見ている分には「きれいだな」となりそうだが、こうして比較してみると大味な印象はある。
ミニトマト
P340

TG-3 ↓上の写真をIrfanViewで補整

XZ-10
やはり明るい絵作りをするTG-3だが、質感が乏しい感じ。IrfanViewで少し暗めに補整してやるとちょうどいい感じになるが、奥行き感がなくて平板な印象が残るかな。でも色味はいちばん自然かもしれない。繰り返しになるが映像エンジンの設計がうまいんだと思う。その点、P340やXZ-10の映像エンジンはまだまだ作り込みの余地があるのではないか。
カボチャの花
P340

TG-3

XZ-10

P340
TG-3 ↓上の写真をIrfanViewで補整


XZ-10
ヒルガオ

P340

TG-3

XZ-10

P340

TG-3

XZ-10

P340

TG-3

XZ-10
アジサイとカメムシ

P340 ↓上の写真をトリミングしてカメムシを拡大


TG-3 ↓上の写真をトリミングしてカメムシを拡大


XZ-10 ↓上の写真をトリミングしてカメムシを拡大

微妙な差だが、やはりTG-3はトリミングして元画像の等倍表示をすると、画素ピッチが狭い(センサーの面積に対して画素数が多すぎる)ために階調差がなくなり、花びらの質感が伝わってこない。小さなセンサーに高画素を詰め込むと計算上は望遠ズームを作るのに有利だが、画質は荒れる。
綿毛

P340

TG-3

XZ-10
1画素あたりが受け取る光量が多ければ階調に深みが出る。その結果、写真画像が潜在的に内包する情報量が増えるため、画像ソフトで補整をかけたときによい結果が得られることが多い。
TG-3で撮った画像は補整がうまくいかないことが多かった。補整をかけたとき、お! と思うようなよい結果になるのはP340で、やはりセンサーの大きさが効いているのだろう。
しかし、植物や昆虫のマクロ撮影ではどのカメラもコンパクト機としては上出来の絵になるので楽しい。ピントが合いやすいのはTG-3。「顕微鏡モード」というのがあって、これがかなり使いやすい。
AFが効かないような小さな対象物の場合、P340はマニュアルフォーカスに切り替えられるが、XZ-10はどうしようもない。
操作性はどのカメラも問題が多い。
P340: 連写速度はそこそこ速いのだが、オートブラケットにすると確認画面が3枚表示されてしまい、次のショットがなかなか撮れない。menuで「確認画面なし」に設定しても出てしまうので、これはバグだろう。起動も遅いし、動画のスタートも遅い。シャッターチャンスを逃しやすい。
電源ボタンが非常に押しづらい。AF性能はそこそこだが、合わないときはなかなか合わない。
ストラップ穴が両側についているのでネックストラップがつけられるのは◎。
TG-3: オートブラケット機能がついていないのが最大の問題。これは後継機のTG-5になっても同じ。なんとかしてほしい。ボタンレイアウトが独特で、慣れるのに時間がかかる。レンズが常に剥き出しなのもちょっと怖い。
XZ-10: 連写速度が非常に遅い。AFはまあまあだが、合わない場合、MFができないのでどうしようもなくなる。電池の減りが早い。
オリンパスはどちらもボディの作りは頑丈。ニコンはちょっとヤワな感じで、気を使う。
水中撮影ができるTGシリーズ
最後に3台の動画性能の比較を。
P340は音声も含めてかなりきれいな動画が撮れるが、レンズが暗いので、夜の撮影などは不利。
水中撮影ができてしまうTG-3はすごいけど、なんかちょっと怖いね。



P340は新品ではもう買えない。中古が2万円台から。
TG-3よりも1200万画素に落とした新型
TG-5をお勧め。
XZ-10はまだぎりぎり新品が残っている店があるらしい。すでに、このへんのクラスのコンパクト機は新型が出なくなってきているので、あと数年で絶滅かもしれない。(各画像をクリックするとAmazonで販売状況を確認できます)

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