2013/07/29
天王寺周辺の狛犬(6) 五條宮
四天王寺の周りをぐるっと時計回りに回る形で、次は五條宮へ。
ここには浪花狛犬とブロンズの狛犬がいる。
雨がちょっと強く降り出した。

まずは江戸時代と見られる浪花狛犬をチェック

だいぶ傷みが激しい

石の色からすると、空襲で焼けたのかもしれない

文政11(1828)年。およそ200年前


なかなかていねいに彫られている

もう一対はがらりと変わってこれ

大阪にはこのタイプのブロンズ製狛犬がかなりの数ある。
『大阪狛犬の謎』には、御霊神社(中央区淡路町)にあるブロンズ製狛犬が元和年間(1615~)に製作されたらしいことを突きとめるまでの調査苦労話が紹介されている。
江戸時代、巨大なブロンズ製狛犬を製作するには大変な金がかかったはずで、大阪の資金力のすごさを思いしらされるが、太平洋戦争のとき、多くは供出され、溶かされてしまったものも多い。
石に比べれば凝ったデザインも可能なので、大阪の豪商らはこうした巨大なブロンズ製狛犬を寄進することが誇らしかっただろう。
この五條宮にあるのはしかし、狛犬ではなく、中国獅子と呼んだほうがいい。瓔珞の一種とも言われるベルト状の胸飾りがその証拠だ。

大正9年とあるが、もしかすると戦中に供出にあい、戦後再建されているかもしれない

よくできている。ブロンズのこの手のやつは僕の趣味外ではあるが……
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