10/12/23
しつこくS90とLX3の撮り比べ
オートブラケットを2/3ずらしに設定し直し、色味をさらに調整し、今日もS90のテスト続行中。
しかし、これだけ苦労しなければちゃんとした写真にならないという時点で、コンパクト機としてはどうかなあと思う。Canonは映像エンジン設計がうまい会社だと認識していたのだが、最近、志気がゆるんできているのかしら。優秀なスタッフがみんな一眼レフチームに移ってしまったとか?
LX3が何度も何度もファームウェアバージョンアップをして性能改善を諦めていないのに対して、S90はバージョンアップしないままS95になった。ずいぶん淡泊だ。
本日は室内で色味のあるものを撮ってみる。テスト素材はこれ↓

PENTAX K100D+シグマ30mm/F1.4
1/125秒、F2.2、ISO 200、露出補正なし、30mm(45mm相当)
↑これを、S90とLX3で、Pモード、露出補正-1/3のオートブラケット撮影で撮ってみた。

S90:1/125秒、F2.8、ISO 400、-1/3補正、9.64mm

S90:1/160秒、F2.8、ISO 400、-1補正、

S90:1/125秒、F2.80、ISO 640、+1/3補正

LX3:1/80秒、F2.6、ISO 250、-1/3補正、10.2 mm(48 mm相当)

LX3:1/80秒、F2.6、ISO 160、-1補正、10.2 mm(48 mm相当)

LX3:1/80秒、F2.6、ISO 400、+1/3補正、10.2 mm(48 mm相当)
たまたまかもしれないが、LX3はこの状況での+-2/3オートブラケットをISO感度の変更だけでやってしまっている。ちと横着な感じ。シャッター速度で対応してほしいものだ。
この撮影比較に限って言えば、S90のほうが勝っている感じだ。男雛の青い衣装は、S90で撮った写真のほうがずっと本物に近い色味になっている。
ふううん。
いろいろやっているチューニングが正解に近づいたのか、それともたまたまこの状況でははまったのか、そのへんは分からないが、まあ、このへんでよしとしておきましょうか。
S90とLX3の操作性の違いで大きいのは、S90はオートブラケットを設定すると電源が切れた後にもリセットされないが、LX3はリセットされてしまうということ。オートブラケットをデフォルトにしている僕の撮り方では、S90のほうがありがたい。
あと、S90は各種設定値変更を、背面のダイヤル(結構動かしづらい)だけでなく、レンズ突起部周囲にあるリングでもできるので、要領を覚えると操作しやすいが、LX3は背面のボタンとスティックが使いづらい。
一方、S90はシャッター疑似音などを消音しても、かすかにシャッター音が聞こえるが、LX3はほとんど聞こえない。静寂を厳しく要求される室内撮影では多少の差が出るかもしれない。(隣にいる人が気づくか気づかないかという差)
また、オートブラケット撮影時の連写速度はLX3のほうが倍くらい速い。S90はもっさりしていて、3枚撮っているのに気づかずに動いてしまい、2枚目、3枚目がボケボケ大失敗写真になることが多い。
こんな風に、一長一短あるが、どちらもお勧め機種であることは間違いない。
コンパクト性を重視するならS90(現行機はS95)だし、総合力や質感の高さ、安定感を求めるならLX3(現行機はLX5)ということだろう。
LX3/5は、広角端が24mmで、一般的な広角重視コンパクト機の28mm(S90/95もこれ)より広い画角で撮れる。この差はかなりなもので、不動産屋さんや設計士など、家屋や土地を撮ることが多い人にはLXシリーズをお勧めする。
望遠側は、撮った後でトリミングすることで対応できるが、広角側はどうしようもない。その意味では、広角24mmの威力は計り知れない。


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