翌朝、教室ではオフコースの話題で持ちきりだった。
「俺と一緒にフォークバンドやるやつ手を挙げて」と言ったら、たちまち数人が手を挙げた。普段、あまり言葉も交わさないようなやつばかりだったが、その日から、僕らはオフコースのコピーバンドを結成して練習を始めた。グループ名は「巨蕭(きょしょう)」といった。今で言う「イタい」というか、DQNに近いグループ名だったな。
その巨蕭が、最初に挑戦した曲がこの『Jane Jane』だった。
★そのときのテープが残っているのでちょっこし聴いてみてください⇒これ
当時中学3年生くらいだったかな。まだ世に出始めた「ラジカセ」をこっそり学校に持っていって、こんな風に内蔵集音マイクで録音しながら練習していた。
ちなみに僕はギターはピーターのパートで、歌はマリーの「Children go where I send thee. How shall I send thee?」と、最後の
「Well I'm gonna send thee nine by nine
Nine for the nine that dressed so fine
Eight for the eight that stood at the gate
Seven for the seven that came from heaven ……」
……と、9から順に降りてくる、いちばん歌いごたえのあるパート(オフコースでは小田さんのパート)をやっていた。早口言葉みたいな歌詞なので、とっても苦労する。(歌詞の意味などは⇒ここを参照)