2026/09/23
市区町村単位での敬老祝い金事情

昨日、敬老の日のお祝い品でタオル2つが配られた話を書いたが、それを見た人たちが「小田原市は何にも来ない」「川崎市も何もない」などと反応していた。
いやいや、これは市からではなく、あくまでもこの地域の自治会費から捻出されているのよ。
さらには、
//川崎市では88歳の人に、10000円相当の品物。99歳以上の人に、20000円相当の品物をカタログブックで支給される//
といった調査報告?もあった。
そういうのはどこの自治体でもやっているようだが、
「敬老祝い金などの高齢者向けサービスを巡り、自治体が支給額の縮小を進めている」というニュースもあった。
兵庫県赤穂市は8月28日、敬老祝い金の見直しを盛り込んだ財政改革プラン案を公表した。今年度は約370人分(約410万円)を予算化し、88歳に1万円、99歳に2万円を贈る。ただ、来年度からはいずれも半額とする方針だ。貯金にあたる財政調整基金が2029年度決算で底をつく可能性があるという。(読売新聞 2026/09/17)
他にも、
- 和歌山県田辺市:
77歳、88歳、99歳、100歳以上の住民に5000~3万円を届けていたが、25年度からは88歳のみに1万円を支給。
- 静岡市:
80歳に5000円、88歳に1万円、100歳に工芸品か肖像画、108歳に20万円などを贈ってきたが、年約1億円の予算が負担となり、24年度で終了する代わりに、地域の敬老行事への補助金を約4400万円増額。
- 千葉市:
昨年度まで99歳の市民に「祝い金」として5万円を贈ってきたが、今年度からは対象を100歳に引き上げ、金額も2万円とした。「米寿」の88歳の市民に贈ってきた海苔などの「祝い品」も廃止。
- 東京都新宿区:
「古希」の70歳を迎えた区民に贈ってきた5000円の祝い金を、24年度から廃止。
- 厚生労働省:
1963年度から100歳を迎える高齢者に純銀の「銀杯」を贈ってきたが、2016年度から安価な素材として銀メッキに変更し、経費を節減した。
ここ日光市では、
- (1) 88歳の者 5,000円
- (2) 100歳の者 30,000円
- (3) 105歳の者 50,000円
が「敬老祝金支給事業」という名目で支給されているらしい。
しかし、それよりも、他の支援事業のほうがずっとありがたい。
- 家具転倒防止器具等取付事業: 地震発生時に家具の転倒による事故を防止する効果のある器具等の取付けを自力で行うことが困難な世帯に対し、器具等の取付けを支援。 満65歳以上のみで構成されている世帯などが対象。
- 訪問給食サービス事業:食事を自宅まで配達し、安否確認を行う。65歳以上のひとり暮らし高齢者または高齢者のみの世帯で、身体的または精神的な事情により調理が困難な市民が対象。
- 生活支援ホームヘルプサービス事業: 調理、生活必需品の買物、衣類の洗濯等の生活援助および生活身上の相談、助言。65歳以上のひとり暮らしで、日常生活を営むのに支障があり、生活支援を必要としている市民、65歳以上の身寄りのない高齢者で入院している市民が対象。
- 移送サービス事業: 身体的または経済的な事情により一般の交通機関利用が困難な場合に移送サービスを行う。市民税非課税世帯に属する65歳以上のひとり暮らし、または夫婦のみの世帯で、移動が困難な市民が対象。
……その他もろもろ。
我が家はこの「65歳以上のひとり暮らし、または夫婦のみの世帯」にだいぶ前から該当するわけだが、幸い、まだ「移動が困難」とか「日常生活を営むのに支障がある」には該当しないで済んでいる。
あたしが先に死んでかみさんが残された場合は、遅かれ早かれ該当することになるのかな。
川崎市麻生区と日光市ではどちらが長生きできるか?
そんなことを調べているうちに、かつて住んでいた川崎市麻生区が住民の平均寿命が日本一になったというニュースを思い出した。
あそこの狭くて夏は暑く寝苦しい家に住み続けているより、今の生活のほうがずっと長生きできそうな気がする。代表的な高人口密度地域である川崎市や横浜市と、今の「ほどよい人口」だと感じている日光市での生活を比較したとき、実際には平均寿命はどうなんだろうと調べてみた。
日光市の人口密度は川崎市の215分の1

日光市の人口密度は51人/㎢

川崎市の人口密度は10963人/㎢
横浜市の人口密度は8575人/㎢
日光市の人口密度は川崎市の215分の1なのだな。暮らしやすいはずだ。
ちなみに日光に来る前に住んでいた川内村の人口密度は10人/㎢。日光市のさらに5分の1だが、あそこはいちばん近いまともなスーパーまで20kmあったから、さすがに70代になると生活はきつかっただろう。
日光市の高齢化率
人口に占める65歳以上の割合を「高齢化率」というらしい。
日光市の場合、総人口は77,661人(2020年国勢調査)のうち65歳以上の高齢者人口は27,850人、75歳以上は14,310人。
高齢化率は36.2%。栃木県内の25市区町村のうち、高い方から6番目だそうだ。
一方、川崎市は、総人口1,538,262人(2020年国勢調査)のうち65歳以上は301,151人、75歳以上は153,943人。
高齢化率は20.4%で、神奈川県内の33市区町村のうち最も低いそうだ。
全国で見ても、1741市区町村中の1712位(若いほうから30番目)で、極めて「若い」行政区だ。
基本的に高齢化率が低いのは人口が多い都市部で、人口3万人以上の市区町村での1位は東京都中央区(14.6%)、2位が千代田区(16.3%)。3位が港区(16.7%)で、すべて東京の中心部。
逆に高齢化率が高いのは、
- 1位 群馬県 南牧村 総人口 1,611人 65.20%
- 2位 長野県 天龍村 総人口 1,178人 62.10%
- 3位 群馬県 神流町 総人口 1,645人 61.50%
- 4位 福島県 金山町 総人口 1,862人 60.90%
- 5位 奈良県 御杖村 総人口 1,479人 60.20%
……と、いずれも人口が2000人に満たない過疎地域。
面白いのは東京都小笠原村で、総人口は2,711人、高齢化率16.9%で、都心並みの低さ。若い人が多い離島なんだな。
ちなみに8年間住んでいた川内村は 総人口 2,044人 47.70% で98位だ。

では、平均寿命はどうか。



男はおよそ80歳。女はおよそ86歳。70代前半の男の平均余命は15.2年。女は19.5年。
健康寿命はその半分くらいだろうから、なんとか他人の世話にならずに自立した暮らしができるのはあと10年はないと考えるべきなのだろう。
川崎市の場合は、
男は81.7歳、女は88.2歳と、日光市を上回っているが、川崎市の場合、北部の麻生区の男の平均寿命は84.00歳。一方、南部の川崎区の男は78.80歳。同じ市内なのに5.2年も開きがある。
これはまあ、イメージしやすい。住民の所得の差でもあるからだ。
自然環境の点でも、もともと工業地帯で、今も排気ガスや騒音に包まれている南部と、田園地帯と高級住宅街が併存している北部ではかなり違う。
金がないカスカスの生活では長生きできないということだろう。
高齢化率も、川崎区が21.3%であるのに対して麻生区は23.6%で、2.3%高い。若い世代が多い川崎区のほうが平均余命が低いのだ。
川崎市の南北格差は、今の日本の縮図のようでもあるな。
横浜市も生活レベルは概ね高いので、平均寿命も高レベルだ。


麻生区の生活を完全に捨てて日光市で暮らしているあたしは、平均寿命日本一(男84歳)から4年短い地域(男79.9歳)に移ったわけだ。
しかし、くどいようだが、うちら夫婦のような生活観を持つ人間は、首都圏に住み続けていたら長生きできないし、幸福度が著しく下がる。
かみさんも「あんなごみごみした暮らしはもう考えられない」と言う。
たとえ寿命が5年短くなったとしても、今の生活のほうがずっと幸せな老後であることは明々白々。この暮らしにたどり着けた幸運には本当に感謝している。
あとは、健康寿命を少しでも延ばせるように、最低限の運動や思索の習慣を続けることが重要だな。
人生をマラソンに喩えるなら、今は40km地点を過ぎて、残り2.195kmをハアハアいいながら走っている感じだろう。
できることがどんどん減っていき、自分がいかに小さな存在かを思い知らされる日々だけれど、うまく心身のバランスをとりながら、残り2.195kmを倒れずに走りきれるか……。
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