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のぼみ~日記 2022

2022/09/22

色鉛筆を買う

助手さんの「絵を描いたら?」という言葉に従って、絵を描いてみようかな……と、超重い腰を少しだけ浮かしてみた。
筆や絵具を使うのは苦手なので、鉛筆画でもいいかと思ったのだが、黒一色で遠近感や立体感をつける技術や知識をまったく持っていないことに気づく。その拙さをごまかすためと、寂しいから色は色鉛筆でチャチャッとつけられないかな……と、例の如く軟弱の極致のような甘い考えを持つ。
どこかに色鉛筆あったなあ……と、本棚のあたりを捜したら、2つ出てきたのだけれど、どちらもダイソーで100円で買ったやつで、使ってみたらまったくダメ。根本的に色がつかない。なんだこれ?

部屋の本棚から出てきたのは2種類あったが、どちらもダイソーで買ったものだった

それにしても、この歳まで、絵を描くということに関してなんの知識も経験も持っていなかったんだなあ、と痛感。最後に絵を描いたのはいつだったか。高校生くらいかなあ。50年前か。
多摩美大を受験しようと思って、美術の菊地先生に「美大受験のためにデッサンの練習したいので美術室を使わせてください」とお願いした記憶がある。スケッチブックと木炭と、消しゴム代わりに食パンの耳……とか、そんなのを用意したまではよかったのだが、結局、1枚も描かないまま諦めたような……。
高3のときにはすでに音楽で身を立てていくことを決意していて、大学はプロデビューするための時間を稼ぐためのモラトリアム期間と割り切っていた。だから、大学に入った後、やりたくない勉強は一切したくない。経済とか法律とか、そんなの絶対にやる気がない。だから、道具としての英語とか哲学とか社会学とか、そういう系統で考えていたのだが、ふと、多摩美にはユーミンやガロもいるからいいかなと思ったのだ。
しかし、美大には全国から絵のうまい子が集まってくるわけで、今からデッサンを始めて太刀打ちできるのか?
不安を抱えながらも入学案内をしっかり読んでみたら、学費がバカ高いではないか。確かあの当時で初年度入学金総額が40万円くらいかかった。
多くの私立大学の初年度納入金総額は10万円代後半から20万円前後だっただから、軽く倍。
中学入学のときも、親は入学金が払えず、親戚から借金していた。
これは無理だわ~ということで即、諦めたのだった。

話を色鉛筆に戻すと、ダイソーで買ったやつはいくらなんでもこれはないだろうと呆れ返り、Amazonでまともそうなやつを2点ポチしてみた

2022/09/23

翌日届いたのがこれ↓

左は水溶性色鉛筆というらしい。右はサクラのオーソドックスなやつの12色セット。

どれどれ……と使ってみたのだが……ん? なんかダイソーのやつと大して変わらない?
着色具合はさすがにダイソーのやつよりはマシなのだが、うっすらとしかつかない。
……というか、色鉛筆というのはそもそもこういうものなのだろうか。このうっすらとした着色の性質をうまく利用するのが色鉛筆画なのか。
あとは使いながら技術を身につけよ、ということだろうね。


届いた色鉛筆で加筆してみたけれど、そんなに変わらない?


架空狛犬図鑑

歳を取るにつれ、いろいろなことに能力の低下を感じている。
これ以上はあまり頑張らなくてもいいんじゃないか。人生の残りの時間は拙くてものんびり楽しめるようなことをしつつ、自然と向き合い、とけ込んでいくような穏やかな心境になっていければいいのかな……などと思って、敢えて経験を積んでいないこと、得意ではないことに手を出す気になったのだが、やってみるとますます自分のダメさ加減を自覚させられ、穏やかな心境にはほど遠いことになっていく。
小人(しょうじん)なんだねえ。
精進できない小人。

「拙くてものんびり楽しめるようなこと」の具体案として「架空狛犬図鑑」というものを考えていた。
狛犬史を振り返りながら、この時代にこんな人がいて狛犬を彫ったのだけれど、歴史には名も作品も残せず消えていった……という物語を想像しながら、架空の狛犬を絵にしてみる、という企画。
いろんな個性的な狛犬を、自分好みにアレンジして絵にしてみる。
タヌパックバーチャルバンドの狛犬作家版みたいなものかな。

で、まずは狛犬史の最初のほうからオーソドックス?に……と、鎌倉時代末期から始めてみようと思った。

鎌倉時代末期・寺男の丈吉

丈吉(1255-1306):
建長乙卯(1255)年、江州野洲(現在の滋賀県野洲市三上あたり)に寺男をしていた父親と近所の農家の娘との間に生まれる。
寺に引き取られ、父親の仕事を手伝い、父親の死後はそのまま寺男として働く。
近くに御上神社があり、その宮司にも可愛がられた。
子どもの頃から画才を見出され、丸太に鉈で熊や牛などの像を彫って遊んでいた。
大人になってから狛犬の存在を知ってからは、もっぱら自分流の狛犬を彫っていた。
生涯で十数対の狛犬を彫ったが、どれ一つとして現存してはいない。
丈吉の狛犬における最大の特徴は、子獅子を付随させ、親子の愛情を描こうとしたことだったが、当時そのようなものは他に存在せず、邪道と見なされ、まったく相手にされなかった。

同地域で名のある彫師の手によって彫られた大宝神社の木彫狛犬が後に明治政府に気に入られ、国家神道と結びついて日本中に模倣作が散らばっていくのとは対照的に、完全に歴史の中に消えていった狛犬である。

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