2021/11/17
小佐越滝尾神社のはじめ狛犬は延享年間!
フェイスブックの「狛犬さがし隊」に、
小佐越神社のはじめ狛犬というのを投稿しているかたがいた。
小佐越神社の滝尾神社? 日光市内には滝尾神社が複数あるのだが、これはまだ行っていない神社なのでは? はじめ狛犬がいる神社はすべて行っていると思っていたが、まだあったのか……。
と思いながら昼飯(一食目)を食ったら、助手さんが「警察署に免許の更新に行く」と言うので、送っていってあげることにした。というのも、小佐越は警察署の先なのだ。助手さんが警察署でビデオ見せられている間に行って戻ってこられるだろう。
というわけで行ってみた。
確かにまだ行ったことのない神社だった。しかも、場所がよく分からず、狭い道に入り込んで、バックでもとに戻る羽目に。
その入り込んだ路地のすぐ隣の林の中にある神社だった。

こんな感じの参道。林の中で暗い。下もじめっとしている。


いた~!

阿像。歯並びがいいね。

口の奥から牙が出ているのが面白い。



吽像はおとなしい。というか、顔がかなり摩耗している。



しかし、阿像・吽像ともに破損はほぼない。こんなに湿気の多い場所なのに、よほど硬い石なのだろうか。




写真を撮り始めようとしたとき、助手さんから「終わった」という電話が入った。え? もう?
待たせちゃ悪いと思ってサクサクと撮影を終わらせて戻った。
年号はどうしても分からなかったのだが、家に戻って写真をしっかり見てみると「延享……」と刻まれているではないか。
延享年間は1744~48年まで。1700年代前半というのは相当古い。しかもこれだけしっかり形が残っているのは貴重だ。

↑左前脚にはっきりと「延享」の文字が読み取れる。その下左側に小さな「元」のような文字も?
右前脚には上のほうに「寄進」、下には「小佐越」の文字がうっすら読み取れる。


右前脚の横には「◎月吉日」と彫られているようだ。前脚の関節部分が竹の節のようになっているのも珍しい。
これは予想以上にすごいことになった。この年代のはじめ狛犬が無傷で残っているだけでもすごいが、見ればみるほど造形もいい。今まで気がつかなかったとは……悔しいなあ。