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のぼみ~日記 2021

2021/04/22

「ヘ池」にシュレが産卵した


かわず庵の庭でずっとシュレーゲルアオガエルが鳴いていたのだが、姿はまったく見えずじまい。
ここにきて鳴き声がやんだかなと思って、池の縁をていねいに見ているが、卵らしきものは見つからない。
しかし今日、ようやく1つ見つけた。縁の土から、ほんの少しだけ白いものが覗いていた。肉眼ではほとんど見えないので、望遠で写真を撮って引き伸ばすと、それっぽい。
試しに枯れ草の茎でそっとつついてみると……プニュっとした弾力が確認できた。間違いない。シュレの卵だ。
実にうまく産んだなあ。水面の少し上に横穴を掘って産んでいる。これなら乾きすぎないし、大雨が降って水かさが増すと、そのときにオタマになっていればうまく池に流れ込める。
問題はそのタイミングが合うかどうか。しばらくは土の縁の乾き具合と天気予報に注意だな。

肉眼ではまず分からないほど小さな露出。桜の花びらとかタンポポの綿毛がくっついていても、こんな感じに白く見えるので、普通の人には絶対に見つけられない。



望遠で撮った↑ これでもよく分からないかな。

望遠で撮って、トリミングで拡大した。このわずかに見えている白いものがシュレの卵。ほとんどは土の中に隠れている。

↑枯れ草の枝でつついてみる。左手でカメラを持っているのでフレームにうまく収まらなかった。右端にギリギリ見えているのがそう。



他にも産んでいそうだが、完全に土に隠れているのは外から見ていても分からない。この凹みなんか、ちょっと怪しいけど……。

2021/04/23

今年最初のシュレスキュー

毎日、涼風号MarkIIで近所の田圃を見て回っている。まだ水が入っていない田圃がほとんどなので、流出したシュレの卵は見ない。
毎年、なんでこんなことをしているんだろうと思う。
シュレスキューパトロールを始めたのは川内村時代だから、もうかれこれ15年くらいになるだろうか。15年も、毎年4月はレスキューセットを持って流出卵を捜して散歩。アホちゃうか。

カエルが好きなのか?
いや……違うなぁ。カエルという生きものが愛しくてしょうがない、というわけじゃない。変な生きものだな、と思っている。
よくよく考えると、カエルじゃなくて、オタマジャクシが好きなのかもしれない。卵からオタマジャクシが出てきて、それに脚が生えて、尻尾が取れて、カエルになってどこかへ消えていく……その過程が好きなのかもしれない。

始まりは川内村でモリアオガエルの卵を初めて見たときの衝撃だったと思う。想像していたよりずっと大きくて、しっかりしたパンのようなものだった。もっと泡状の小さなものを想像していたのだ。
こんなものがあったのを50年もの間知らなかったのか……というショック。
そこから小さなオタマが出てくるときの感動というか、なんともいえない感情。
それを毎年見ていたいと思って、いろいろ調べているうちに、毎年春から夏にかけてはカエルを見ている時間が長くなった。
カエルを通じて学んだことも多いし、私にとって、カエルは、狛犬と並んで、人生の教師かもしれない。

……で、今年のシュレスキュー(シュレの流出卵レスキュー)第1号。
すぐそばで田圃の主が代掻き作業をしていたので、「これ、採らせてください」と声をかけて採取。
「カエルの研究をしているんですか?」などと訊かれたので、いえいえ……と、定番のカエル談義。
70代の男性だったが、目の前の農家の主人で、このへん一帯の土地は全部自分の土地だという。
年上なのに、ずっと敬語で話してくる。
どこから来たのか、から始まって、近所の住民だというと、そこからはご近所話などなど。
あそこの空き家は売りに出しているけれど売れない、とか、そこの空き家は日当たりがいいし建物もまだしっかりしているから狙い目だと思っている、と私が言うと、「あそこは持ち主が借金を抱えて手放したみたいですよ」などと教えてくれる。
田圃の目の前の家がこのご主人の家。敷地に立派な建物が4、5軒建っているのだが、今住んでいるのは10年前に5000万円かけて建てた家で「快適ですよ~」とか、そんな話で20分くらい立ち話していただろうか。
のんびりした春の日。

シュレスキュー第1号。小さいし、少し硬くなっているので孵化は難しいかもしれない。でも、裏側はまだプニプニしているので、可能性ゼロではないかな。

2021/04/24

今日は中学校のほうまで行ってみた。水がきれいに入った田圃には流出卵なし。これから水が入るのかな、という田圃に、もしかして……という土塊のようなものがチラッと見えたので、近づいて拾い上げると、卵だった。このままにしておくと確実に全滅だ。これも小さいから、孵化は難しいかもしれない。でも、昨日の第1号よりは少しはマシかな。しばらく、毎日霧吹きで湿り気を与えながら見守ろう。

シュレスキュー第2号。大福餅くらいの大きさと感触。

矢印のあたりにあった。これからトラクターが入って、それから本格的に水を入れて……という段階だろう。トラクターに粉砕されておしまいになる運命だった。



この田圃は大きい。シュレの鳴き声はするが、卵もカエルも見えない。代わりにトウキョウダルマガエルの卵があちこちに点在、というか、プカプカ浮かんでいる。これは最初から水の中に産むのでシュレのように干からびるリスクは低いけれど、これから田植え機などが入ると、粉砕される可能性はある。でも、バラバラになっても何匹かは孵化するだろう。




田圃の縁に開いた穴。ここにシュレが産卵している可能性はあるな。でも、見えない。


水が入ったばかりの広い田圃で、カルガモが泳いでいた。手前にはトウキョウダルマガエルの卵。

オオカミ池にトウダルが産んでいた

で、家に戻ってきて、もう一度かわず庵の庭を見てみると、オオカミ池に何やら光るものが……?
あ~、トウキョウダルマガエルの卵かな。ここでも産んだのか。
アカガエルの卵との区別が難しいが、アカガエルは時期的にもう少し早いし、卵塊がベタッとした感じ。
トウダルの卵のほうが1粒1粒が独立している感じで、弾力もある。多分、トウダルのほうだろう。庭にはトウダルだらけだし。
毎日見ているので、多分、昨夜あたりに産んだのだと思う。
4月23日夜産卵、ということで、毎日変化を見ていこう。

これ。まだ弾力があって、盛りあがっている。

2021/04/25

今日も相変わらず。晴れが続くので、池の縁の状態に注意しておかなければ。


あと、オマケも少し……


柿の木も若葉が出てきた。



シロヤマブキ



LX100で撮った月


フェイスブックのAIは、すでにあたし=カエルと紐づけしているらしい。あたしに返信しようとするとこういうアイコンがダ~っと出てくるという。怖ろしい。

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