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のぼみ~日記 2021

2021/02/14

福島で震度6強


昨夜遅く(23時過ぎ)、大きな地震があった。
久しぶりに長く、かなり揺れたので、3.11のときの感覚が甦った。
幸い、棚からものが落ちたりギターケースが倒れたりしただけで、大した被害もなく収まったと思っていたが、一夜明けたら、仕事部屋の本棚が大きく歪んで、崩壊寸前になっているのが分かった。壁に打ち込んでいたビスがすっぽ抜けて、大きな隙間ができている(↑)。

その隙間から週刊プレイボーイが出てきた。

なんでこんなものが? と引っぱり出してみた。何か楽しい写真でものっているのかとパラパラとめくっていくと、自分の写真と目が合ってビックリした。

すっかり記憶から消えている。改めて発売日を確認すると2012年3月のものだ。ということは、日光に引っ越してきてすぐの頃だなあ。

扉の写真は記者に撮られているが、いつどこでインタビューされたのか記憶にない。
改めて記事を読んでみた。3ページしかないので、ものすごく小さな字で組んであり、読みづらい。
 作家のたくき よしみつが7年近く住んだ福島県川内村を離れたのは昨年の3月12日、福島第一原発1号機の爆発映像がテレビに映し出された直後のことだった。
 自宅は原発から25km地点。心臓がバクバクした。放射能被曝の危険が迫っていた。
「逃げるぞ!」
 妻にそう告げると、身の回り品をザックに詰め、車で神奈川県川崎市の仕事場にたどり着いた。
……記事はそんな風に始まっている。

その後の展開について短くまとめると……、

……といった内容。


この記事や、講談社から出した裸のフクシマという本のおかげで、多くの人たちから非難され、攻撃されたのを思い出す。

現在、川内村は、双葉郡の中ではいち早く立て直しに成功した村として知られる。よくここまで持ち直したな、と思う。隣接する町村に比べて汚染度合が低かったこともあるが、村長の手腕によるところが大きい。
清濁合わせて飲み込んで、難しいバランスをとりながら、着地点を探る。それが政治家の腕であり、求められる資質、精神性なんだと思う。
今、国のトップにいる政治家たちは、あまりにも欲ボケ、権力ボケ、金ボケしすぎている。

記事の最後にはこうある。
原発マネーでシャブ漬けのままでは、いくら帰村宣言をしても川内村の復興はおぼつかない。「原発ぶら下がり症」を克服するには、まず、この原因を作った東電や保安院、原子力委員会、原子力安全委員会、原子力機構などの原発村を解体して人間をすべて入れ替えることが必要です。

これを読んで、今の東京五輪組織委員会の騒動にも同じような構図があると改めて感じた。
「五輪マネー」にトンチンカンな期待をする人たちが、税金を好き放題使って社会を壊していく。その結果、オリンピックは本来の意義、素晴らしさを失い、統制不能の巨大怪物になってしまった。
東京五輪2020は、中止にするにしても、無理矢理無観客開催を強行するにしても、運営する組織のトップは大変な非難に晒され、あらゆる種類の困難に直面する。それを受け止めた上で、なんとか後始末を進め、その後の社会にさらなる悪影響を及ぼさないよう必死に努力しなければならない。それができるような、賢く、タフで、豪腕なリーダーがいるだろうか?
原発爆発後の10年を振り返れば、今からいい方向に軌道修正していける可能性は限りなく低いだろうと、絶望的な気持ちにならざるを得ない。

原発が爆発して、世界中に放射性物質をばらまいた直後の日本で、五輪開催に手をあげ、「復興五輪」だのというお題目をぶち上げた人たち。その傲慢さと無恥を、天はこれ以上許してくれるのだろうか。

今回の地震は、3.11や原発爆発を経験しながら、そこから何も学ばないどころか、開き直って今まで以上の傲慢・強欲な社会を作ってしまったこの国への、天からの最後の警告なのではないかと感じた。
昨日の地震のおかげでこのプレイボーイ誌が出てきたのも、そういうことだったのかもしれない。

『阿武隈梁山泊外伝』

『裸のフクシマ』(講談社刊)の続編ともいうべき実録。阿武隈は3.11前から破壊が進んでいた。
夢や生き甲斐を求めて阿武隈の地へ棲みついた人たちがどのように原発爆発までを過ごし、その後、どのように生きることを決断していったか。
なかなか書けなかった赤裸々な実話、エピソードを時系列で綴った記録。
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Kindle版もあります⇒こちら

3.11後を生きるきみたちへ

↑東京女学館はじめ、複数の私立学校で入試の国語長文読解に採用されました。これは私の「遺言」です。Amazonで購入で購入は⇒こちら

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コロナが教えた「新しい生き方」のヒントがここに?

カエルやらカタカムナやら…… 森水学園第三分校

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