さて、今日のメインは示現神社のデブ狛犬だが、示現神社は佐野市の北のほうに位置していて、結構行くのが面倒くさい。鹿沼方面からだと、一旦、田沼町まで南下してからまた北上するようなルートをとらなければならない。途中、何社かリストアップして、寄りながらめざすことにする。
一社目は船越町宮本の熊野神社。山の中の集落にある神社で、道が狭い。雨も降っていて、入り口横に幅寄せしたら、危うくU字溝に落ちるところだった。

お、見えてきた

わ、クセがすごい!(c)千鳥ノブ


降りしきる雨の中、鋭意撮影

ここには古いのがもう一対いまして、こちらがお目当て



寛政3(1791)年であります

まだしっかり表情がわかる


宝珠型だが、間違い宝珠型ではないところが偉い

鬣が長く流れ、宝珠はちょこんと丸くのっている。尾は葉っぱ型

吽像には角。角を彫り出すために頭部がかなり平たくなってしまったかな

よく彫れている。素晴らしい

「絹屋」をネットで調べると、佐野市内にラーメン店が、小山に旅館、宇都宮に化粧品店がある。絹屋グループというのが江戸時代からあったのだろうか

台座にある「天狗」というのは「あまいぬ」と読み、この狛犬のことだろう



こちらのクセがすごいやつは、奉納者が東京市とか横浜市となっているので、首都圏に出ていったこの地の出身者が成功して、ふるさとに奉納したのかもしれない


基本的には岡崎現代型に分類されるかもしれないが、かなり個性的

吽像は子獅子を押さえ込んでいるのだが……

子獅子のほうは、なぜ押さえ込まれているのか、納得していない表情だ

後ろのカヤの木は天然記念物指定だが、狛犬は無視みたいだ

危なかった。さあ、次へ行こう