古峯神社の後、連休前には日光東照宮とかにも行ったのだが、写真数が多いので後回し。
春が通り過ぎないうちに、これをUPしておく。
今年の春はなんかおかしい。桜はしょぼかったし、カエルは少ないし、出てくるのが遅いし……。
おまけにウグイスまで変な鳴き方をしている。
最初のうちはへたくそで、そのうちにうまくなるのが常だが、うちの周囲で毎日鳴いているこのウグイスは、いつまで経ってもヘ長調の「ドミソ」で歌っている。(5月5日現在も家のすぐ外で鳴いているが、まだ変わっていない)
もしかしたら下手なのではなくて天才なのか?
毎日「ド~ミソッ♪」と聴かされているうちに、これで一曲作ってみようと思い立った。
同じようなことはタヌパックの最初のアルバム『狸と五線譜』でもやった。『ウグイスの主張』という曲で、あれは警戒音が「ミドレミドレミドレ……」と聞こえたことで作ったのだった。


僕は移動ド相対音感なので、単純な3つの音の組み合わせだと、いちばん自然に聞こえる音階のドレミで聞こえる。
今回のウグイスは、実音ではF A C で鳴いている。固定ドなら「ファー ラ ド」だが、ファラドで始まるメロディというのは自然じゃないので、僕の頭の中では勝手にFメジャースケール(ヘ長調)の「ドー ミ ソ」という最もシンプルな階名に聞こえてしまうわけだ。
その後に続くのは「C D# C」に近いのだが、これも単独で聴けば、「ミー ソ ミ」(Abメジャースケール=変イ長調)に聞こえたりする。いや、Cマイナー(ハ短調)のラー ド ラと聞こえてもいいはずだな。要するに、移動ド相対音感というのは、実音を探るという意味ではとてもいい加減な音感なのだろう。
で、ヘ長調のドーミソに続けて「ひとつながりのメロディ」として聴くとそうはいかない。
ヘ長調のドー ミ ソに続けたら、ソー ラ# ソ だ。ヘ長調はフラット系だからソー シb ソといったほうがいいのかな……。
今回、運がよかった?のは、このウグイスが、F-A-C C-Eb-C という音を交互に鳴いていたことだ。
僕はとてもこんな変な組み合わせのメロディは思いつかないだろう。毎日聴かされているうちに、自分では出てこない音の並びをもらえたことで、思いがけない曲が完成した。

今年のウグイスが鳴いているメロディを頭に持って来て作曲を始めた↑
まあ、理屈はどうでもよくて、できあがった作品がどれだけの出来かどうか、だ。
なんか吹っ切れた感じで、今は満足している。
少し前まではMacの電源を入れるのさえ面倒だったのだが、どうせならピアノソロも……あれ? もう一回分コードで伴奏入れちゃったから、ギターソロも入れとくか……あ~、指が動かない。ずっとさぼっていたからなあ……というふうに、どんどん凝り始めてしまった。
本当は、僕はメロディだけを書いて、演奏はうまい人にやってもらいたい。そのほうがずっといい仕上がりになるはず。
全部一人でやると殻を破れないというか、計算通りの結果になってしまうのでつまらない。
今回は変なウグイスとのコラボがうまくいって、自分の殻を少しだけ破れた気がする。
そうそう。今回、iMovieに「手ぶれ補正機能」というのがついているのを初めて知って(今頃かい)、使ってみた。劇的に効果があったのはノウサギの映像部分。手持ちで超望遠にして撮ったので元の映像はブレブレで見ていられなかったのだが、結構スムースに見られるようになった。
それにしても、こんなことができちゃうデジタル時代ってすごいな。