一つ前の日記へ一つ前へ |   | 次の日記へ次の日記へ

のぼみ~日記 2015

2015/12/19

オンデマンド印刷・製本



とりあえず3タイプ作ってみた



1冊から印刷・製本して買い手に直送するというオンデマンド出版。価格設定が難しいということは分かっていたが、他にもいろいろ弱点が見えてきた。
まず、印刷、裁断、製本まで完全にオートメーションのシステムらしくて、途中、人間がチェックしていないようだ。
微妙に裁断がずれたり傾いたりすることがある。
A5の本が縦2mm近く短く裁断されてできあがってきたり、表紙が傾いていたりする。注意深く見ないと気づかないかもしれないレベルではあるが、従来の出版社、印刷会社、製本所、書店、読者……の「目」からしたら、許されないレベルかもしれない。
デジタル版下ではもちろん正確な寸法で入れているので、製本までの過程のどこかで狂いが生じたことになる。もしかすると、製本は人間がやっていて、その作業が雑だとか?

あとは写真の色味が読めない。オフセットでもなかなか読めないが、オンデマンドはカラーコピーだから、さらに読めない。写真によってとても不自然な色味になることがある。フルカラーの本では、裁断の誤差よりこっちのほうが大問題かもしれない。

きちんと印刷・製本できたとしても、装幀が凝れないのに価格は安くできないから、従来の「美しい本」「立派な本」という価値観で判断されたら「なんじゃこれは」と唾棄されるかもしれない。
でも、本はあくまでも中身が命なわけで、読んだ人の心に深く食い込めたなら、装幀がチープでも、ページ数のわりに価格が高めでも、買った人にとっては人生をひとつ彩れたことで「いいお買い物」ということになるのではないか……。
そう願って、数はいかなくてもいいから、「出逢い」の可能性を増やすことをめざそう。

A5判64ページ、フルカラーの本。これはその後オフセットで800部刷ったので、今はオンデマンドはやめている



A5判124ページ、モノクロの小説本。海外ではこうしたペーパーバックが「標準」で、ハードカバーは稀。携帯しやすさを考えればこれでいいはずだが、文芸書は美しいハードカバーで……というのが従来の日本流出版文化だったから、物足りなさを感じる人が多いかもしれない。 オンデマンドはモノクロのページ数が多い本にはコスト的に向いていない



A4判40ページ、フルカラー。オンデマンド出版物はこの体裁がコスト的にも合っているかもしれない。写真集的なもの

青春18切符で九州からやってきた「ファン」

ネットでコンタクトをしてきて、やりとりしているうちに実際に会う……ということはよくあることなのだけれど、今日の客人は今までとはちょっと違うパターン。
務めていた食品関係の会社を退職して現在無職。来年から独立・起業をしようという50代後半の男性。僕のことは『裸のフクシマ』で知ったそうだ。
なんと九州から「青春18切符」でやってきた。
青春18切符を使って、あっちへこっちへと移動しながら、「人に会う旅」を続けている。起業して忙しくなる前に、簡単には会えないけれど今のうちに会っておきたい人に会いに行く旅をしているらしい。その「会いたい人」のリストに僕も入ったようなのだ。
前日は都内に宿泊していて、そこから電車を乗り継いでやってきた。青春18切符は1日2370円かかるから、それ以下の移動距離や、私鉄を使ったほうが安い場合はかえって損になる。
「2370円もかけるなら、東武できたほうが安いし楽ですよ」と言ったのだが、買ってしまったから、と、JR乗り継ぎでやってきた。
日光の蕎麦を……と、野点庵に行ったら満席。ジャストお昼だったからなあ。
そこで行川庵へ。
行川庵は日によって蕎麦の味がずいぶん違う。組合が経営していて、蕎麦打ちも当番制だから、当たりの日とハズレの日があるので、行くときはちょっと緊張する。


今日はぎりぎり……だったかな……



蕎麦団子も……


久々の彫刻屋台


鹿沼の彫刻屋台を見るというので、案内した。屋台のまち中央公園に来るのは久しぶり













外に出てかつての豪商の別荘の庭園もちょろっと見て……



珍しく中に人がいるようだ。町内会の集まり?



仲町の屋台も……と思ったら、来年2月まで分解整備のため閉鎖中。隙間から覗いたら……確かに分解されている


今夜は宇都宮泊で、翌日一気に新大阪まで行って人に会って、その次の日は名古屋、その後は大分、熊本……とか言っていた。全部普通列車で。尻が痛くなりそう……。
あたしゃ真似できないなあ~。
乗り物に長く乗っているのがすごく嫌いなのだよね。気持ちが貧乏性なのだろう。




『狛犬ガイドブックVol.1』
狛犬ファン待望の「ガイドブック」シリーズ第一弾「狛犬の楽しみ方」完成! ご案内は⇒こちらから

新マリアの父親
「フクシマ」を予言した小説と言われる『マリアの父親』の改訂版が「紙の本」で甦る。試し読みは⇒こちらから


「第41回国際環境フィルムフェスティバル EKOFILM」ワールドプレミア上映された映画『Threshold:Whispers of Fukushima』が、
日本初の上映会で、福島、京都、栃木を回ります。

2015年12月29日(火曜) Daddy's Cafe(栃木県日光市土沢)にてミニコンサート付き上映会。
18.30開場。監督挨拶、90分の上映の後、映画の音楽監督をつとめたErik Santos氏とたくき よしみつによるミニコンサート。
予約・前売り:1800円、当日・2000円。
予約・問い合わせはDaddy's Cafe(0288-32-2103)へお電話で。





iBooks図書館ガイド  Kindleアプリで本を読む

更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報




一つ前の日記へ一つ前へ |  | 次の日記へ次の日記へ

    
Kindle Booksbooks    たくきの音楽(MP3)music    目次へ目次    takuki.com homeHOME


tanupack音楽館  よいサイト 41.st  たくき よしみつの本 出版リストと購入先へのリンク  デジカメと写真撮影術のことならここへ! ガバサク道場


「福島問題」の本質とは何か?


『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。
複数の中学校・高校が入試問題(国語長文読解)に採用。大人にこそ読んでほしい!

第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
第7章 3・11後の日本を生きる

今すぐご注文できます 
アマゾンコムで注文で買う
⇒立ち読み版はこちら
裸のフクシマ  『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。

第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛

今すぐご注文できます 
アマゾンコムで注文で買う
⇒立ち読み版はこちら



Google
abukuma.us を検索 tanupack.com を検索