2013/11/17

あの頃ののぼみ~(その2 動画編)



拾ってきた翌日ののぼみ~ 動画編











あの頃、まだウッドデッキの上は3μSv/hくらいはあったと思う。その上でひっくり返っている二匹を見下ろしながら、困った困ったと思っていた。
飯舘村往復で津島のあたりでは30μSv/hとか、そういうレベルを経験した後だったので、川内村に戻って2μSv/hだの1μSv/hだのという数値は「ほっとする」数値だと感じてしまっていた。
今は川内村の自宅の外で0.2~0.4μSv/hくらいだろうか。いろんな感覚が麻痺している。

先日、のぼるが膀胱炎になって獣医さんに連れていったとき、超音波診断機で膀胱の中の映像を見ていた院長から「かなり大きなかたまりがありますね~。炎症で内出血した血餅だと思います。怖い話をすれば、このかたまりが癌細胞である可能性もゼロではないんですよ。ネコの膀胱癌は極めて少ないから、おそらく違いますけれど」と言われた。 そのときは、ふうん、と聞いていたが、家に戻ってからじわじわと、「待てよ。そこそこ被曝したネコたちだからなあ。親猫が妊娠中のときにも相当被曝しているだろうし、普通ならありえないことでもありえるのかもしれない」と、どんどん心配になっていった。
福島で「フクシマ」を経験した人たち、小さな子供を抱えた人たち、あのとき妊娠していた人たち、その家族……みんなこれから先ずっと、同じ不安を抱えて生きていくのだなあと、改めて実感したものだ。

ちなみに↓これはいつ削除されてしまうか分からないが、NHK WORLD (国外向け)の番組。
こうした内容の番組を国内ではほとんど見られず、海外向け放送をネットでたどって見なければいけないという今の日本の状況は異常なのだが、そのことにほとんどの人が気づかず、無頓着であるということが恐ろしい。
今の段階では、内部被曝でいちばん怖いのは「吸い込む」ことだろうと思っている。
おそらく食べたり飲んだりすることでは大したダメージは受けない。とんでもなく汚染されている食品が出回っているとは思えないし、微量のセシウムなどが食べ物として入っても、多くは排出されるだろうから。
それよりもやはり粉塵などに付着した放射性物質を吸い込み、それが肺に付着するのが怖い。ストロンチウムやプルトニウムも、あまり出なかったとは言われているけれど、ゼロではないから、運悪く吸い込んで肺に付着して長期間アルファ線やベータ線被曝を受け続ける可能性もゼロではないはずだ。運が悪ければ吸い込むことだってあるだろう。これはもう、本当に「運」としか言いようがない。避けることもできない。
で、そういうことが起きていてもまったく分からないし、証明もできない。

家の前の道が未舗装(私道なので、初期の簡易舗装が劣化して完全に剥がれている)で、車が通るたびに砂煙が上がる。それを見るたびに、この砂煙と一緒に確実に放射性物質も舞い上がっているだろうと思う。
小さい子供は、より地面に近いところで呼吸しているわけだから、危険性も高い。もちろん、吸い込んだ場合の影響も大人より大きい。
効率や効果を考えれば、アスファルトに染み込んで固定された状態の放射性物質をわざわざ粉塵をあげながら剥がして移動させるより、汚染地域の未舗装路を舗装して放射性物質を舗装の下に固定させてしまったほうがはるかにいい。でも、「除染」はそこまで考えて行われているわけではなく、金が流れることを是として行われている。多くは仕切っているゼネコンの懐に入る。許し難いことだ。

未舗装路を砂煙を上げながら通り過ぎる車のそばにいたときは、反射的に息を止めている。
そういう生活が「フクシマ」以降はずっと続く。


↑今年8月30日ののぼみ~

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