11/01/09の4

 LX3、S90、WX1、S600の撮り比べ(4)


WX1


S90

背景の山や木立の階調がかなり違う


WX1


WX1 上の写真の一部をトリミングして拡大


S90


S90 上の写真の一部をトリミングして拡大
こうして比較すると、解像度よりも、階調の深さがだいぶ違うようだ。普通に使うのであれば、やはり画素数を半分くらいに落として画素あたりの面積を上げたほうがきれいな写真になるだろう。
カメラを買うたびにこうした比較をしてみるのだが、何度やっても同じ答え。つまり、撮像素子面積が小さいところにたくさんの画素を詰め込んだカメラは階調が浅くなり薄っぺらで単調な写真になる。新しいカメラが出るたびに、宣伝では劇的な性能改善がなされたようにうたいあげるけれど、物理的な壁はいかんともしがたいということだ。
WX1でSONYが新開発に成功した「裏面照射型CMOS」にしても、邪魔な配線が裏側にまわった分すっきりとした画像を結べるようにはなったけれど、それは大きな欠点が改善されたということであって、スタートラインに並び直した後は、1画素あたりの面積という根本的な問題が残る。1/2.4型1000万画素という撮像素子が持つ基礎点が40点だとすると、従来はCMOSであるということでマイナス10点の欠点があった。その欠点が改善されましたよ、というのが裏面照射型CMOSなのだろう。これで基礎点40点の全部がもらえるようになった。しかし、1/1.63型1000万画素の撮像素子の点数が60点だとすれば、20点の差は埋まりようがない。
そういうことなのだろう。

夜、WX1でシロを撮る。

いえ〜い


シロの肉球はピンクと黒のツートン


鼻は白と黒とピンクの3色


シロという名前の由来にもなっている「本当は白い」体毛


最初に来たときは耳がちぎれてなかったと思うんだけどねえ


こんなのどうでしょう?


えい!


バシバシバシ


WX1はしかし、いいカメラだ。小さいのがとてもありがたい。夜景や室内での写真が、あまり悩まなくてもそこそこきれいに撮れる。これは他のコンパクト機ではなかなか実現できていないこと。レンズが明るいのが利いているのだろう。
連写が速いのもCMOSならでは。上の「バシバシ」の2枚は、オートブラケットの3連写のうちの2枚なのだが、ほとんど腕の位置が変わっていない。そのくらい連写が速いということだ。オートブラケットでこれだから、普通の連写ならもっと速いのかもしれない。

ところで、シロの耳はいつからちぎれていたのだろうと気になって、過去の日記を見てみた。

↑去年6月19日 ゴロが死ぬちょっと前に初めてやってきた頃のシロ


↑去年10月15日 まだ痩せていたねえ、この頃は

どうも、最初からちぎれていたみたいだ。


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