10/12/19

 シロとクレモンティーヌとフォレスター

シロは昨夜は泊まっていくつもりかと思ったら、結局帰っていった。けなげというか分別があるというか。ほんとに頭いいな。「俺がこの家の中にべた〜っといると人間は都合が悪いんだろうな」と、こっちの心を読んでいるかのようだ。
凍りつく夜の道をさとーさんちの納屋(多分)まで、とぼとぼと帰っていったのだろうと思うと、ほんとにいとおしくなる。あの顔で、結構デリカシーがあるというか、性格いいんだな。
……てなこと言っていると、そのうち我が物顔で居座られそうな気もするのだが。



最近、テレビで流れているかっこいい『天才バカボン』のテーマソングは誰が歌っているのかと思って調べたら、クレモンティーヌというフランスの歌手だった。
日本人がボサノバを意識してわざとあんな風に歌っているのかと思ったりもしたのだが、あの色気と雰囲気はやっぱりお洒落な風土で育った「本物」じゃないと出せないのかもしれない。
それにしてもあたしは今の音楽事情に疎い。音楽だけでなく、芸能一般に疎い。テレビのバラエティ番組に出てくるタレントの大半は名前も知らない人だ。
クレモンティーヌは、娘も歌手だとWikiに書いてあったが、ここで歌っているのはおっかさんのほうでいいのよね?

こういう歌手をずっと探しているのだが、いないなあ。青春時代に夢中になった石川セリの歌声に通じるものがある。
中学・高校時代、一緒にフォークバンドをやっていた石井くんなどは、大人になっても石川セリを忘れられず、娘にセリという名前をつけてしまったほどだった。

若い頃、日本語の歌に限界を感じて、言葉ではなく「単純に音」としてのVocalというのを考えたことがある。
例えば、タモリのハナモゲラによる「6か国語麻雀」のギャグ。全部でたらめで意味が取れないのだが、ちゃんとそれぞれの国の言葉に聞こえる。だったら、歌もそれでやってみたらどうだろうと、試しに作ったのが『セカンド・アムール』という曲だった。
⇒♪これ♪

今でもこれは自分でも結構好きだ。歌っているのは、カメラマンの税田(弟)くんが連れてきた自称ダンサーで、自分はダンスが専門だが、売れるためには歌をやってみることも考えている、というようなことを言っていた。
この曲を試験的に歌っただけで、その後はまったく連絡も取れなくなってしまった。
その後、渡米し、向こうで歌の修業なども積んで、帰国してからはCMソング業界の女王と呼ばれる存在になった、とかなんとか、何年か後になって税田(弟)くんから聞いたような記憶がある。
その情報もどこまで本当なのか分からないが、ありそうなことだと思う。今聴いてみても、ものすごくうまい。
これをタヌパックの四畳半スタジオでFOSTEXのA8に録音したときは、自分はダンサーであって歌手ではないと言いきっていたのだ。素人さんにこれだけ歌われてしまったら、プロ歌手は泣いてしまう。

僕があの頃もっと売れていたら、彼女とはいろいろ面白い仕事ができたのかもしれないなあと思う。売れない、知られていない、というのは、どうしようもないのよね。

ジャズシンガーの清水翠を初めて聴いたときも、石川セリ的なものを感じた。たまたま彼女のファーストアルバムがKAMUNAの『グレイの鍵盤』と並んで「ジャズライフ」のCD評に載っていたのがきっかけで、取り寄せてみたのだった。音をまったく聴かないで、なんとなく直感で購入したのだが、これが大当たりで、一曲目の『How Insensitive』のアカペラを聴いただけでズキンときた。
その声と透明感のある歌い方に惚れ込んで、栗栖晶くんの『ありがとう』を歌ってもらったのだが、そのとき一緒に録音した英語の曲は、♪予想していたのとは違うエネルギー感のある歌い方♪で、え? と当てが外れたのだった。うまいのだけど、これだと他にもいっぱいうまいジャズシンガーがいるから、並べて聴かれたら損じゃないかな、と思った。日本人が英語でジャズ歌うというだけで、20点減点されて聴かれてしまうようなところがあるから。
小野リサが出てきたとき、国連に勤めていた税田兄(上智で一緒だった)は「ボサノバ聴きたいなら、本物のブラジル人が歌うのを聴けばいいじゃない。なんで日本人がわざわざポルトガル語でボサノバ歌っているのを日本人が聴かなきゃいけないわけ?」と言っていた。
なにじんが何語でどんな曲を歌おうが、よければよいのであって、税田兄のその発言にはちょっと同意できなかったのだが、要するにそういう風に取られてしまうのである。
すっと頭一つ抜け出すためには、何か光るもの、お? と思わせるもの、いい意味での違和感のようなものが必要なのだと思う。
クレモンティーヌが普通にフランス語でシャンソンを歌ったりしていても、多くの日本人は気にとめなかったに違いない。『バカボン』だったから、ん? となって、何度か耳にするうちにネットで「バカボン ボサノバ」なんて検索するようになって、クレモンティーヌという名前を知って、他の曲も見つけて……となる。
売れるというのは、かくも難しいことなのだなあ。

クレモンティーヌかあ。あとでアマゾンからダウンロードしておこうっと。



日曜日だから『てっぱん』はないのね、とテレビをつけたら全日本実業団女子駅伝をやっていた。
野口みずきはやっぱりあのストライド走法に無理があったよなあ、なんか悲壮感が漂うなあ……などと思いながら飯を食っていたら、しょうかんさんから電話がかかってきて、「買ったよ」と。
フォレスターの新車。今から見せびらかしに来るらしい。


……あら、ほんとに来た。



楽人は車から降りてこないでガンダムのビデオを観ている。ビデオ再生できるのね、なっまいき〜。
五右衛門風呂や人力で掘った井戸との落差が激しいな、この車は。


後ろにはカメラも付いている。バックギアに入れると自動的に後方が映し出される。なっまいき〜。


スバル自慢の水平対向エンジン。このマイナーチェンジから新型になったのだとか。エンジンルームはスカスカしていて、整備しやすそう。
弁天池は相変わらずこんな感じ。

しょうかん父子が帰った後、急いでジョンのお散歩。日が落ちるのが早いので、冬の散歩は慌ただしい。

シロ、今日はまだ来ない(19時36分)
シロが来ないと風呂に入りづらいな。


……と思いつつ風呂を入れていたらシロが来た。
寒いので中でご飯あげて、「風呂入るから、おとなしくここにいろよ」と、シロのために空けた椅子を指さすが、落ち着かなくて部屋の中を動き回る。
窓のところに座るので開けても、出ていかない。
風呂の湯は入っちゃったし、まいったね。
変なことしたら、もう入れてやらないからな、と言いきかせて風呂に。

風呂から出てみると、特に悪戯はしていなかったようだが、なんか落ち着かない。
着替えている間もすりすり寄ってきて、頭をこすりつけたり、足下に横たわってみたり。
要するに撫でてもらいたかったのね。
ほんとに変なネコだ。
着替えながら、面倒くさいやっちゃなあと、足の先で頭を撫でてやったりすると、嬉しそうにしている。
なんなんだ。
ドライヤーをつけたらびっくりして離れていき、外を見てじっと座っている。こっちを見ようともしない。
着替え終わって、ビールを出して飲み始めたら、猛烈な勢いで撫でてよ攻撃。脚に頭をこすりつけるわ、背伸びして膝に乗ろうとするわで大変。結局、膝の上に乗っかってきてゴロゴロゴロゴロ……。
なんなんだ。
ビール飲みながら、手が汚れるのが嫌だから、手の甲でおざなりに撫でてやる。
もっと、もっと、というように甘えてくる。
なんなんだ。

落ち着かない素振りだったのは、撫でてほしかったからなのね。食欲より接触欲という変なネコ。
少しかまってやっていたら、ちょっと落ち着いてきて、今度はまた何か食べたがったので、外に出してご飯の続き。(しんちゃんの分を外に出してあったので)
よく食うなあ。
ものすごい量、食ってから、窓越しにてろ〜っと見るので、また入れてやると、今度はようやく落ち着いたのか、「ここだよ」と指さした椅子の上にもそっと飛び乗って、寝始めた。

さて、今夜はどこで寝るのだろうか。ちゃんと帰るのかな。

23時回ったけど、まだ寝てる


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