10/06/18の3
モリアオ談義

軽トラックのおじさんにくっついていった。家に着き、トラックから降りてきたおじさんが、「ここだよ」と、田圃の縁を指さす。
おお、獏の大塚家と同じですね。木がないので草にからませて産んでいる

ぼけちゃったけど、なぜか上にシュレが乗っていた

ここの田圃はカエルがいっぱい

シュレがあちこちで泳いでいる

前脚が可愛い

田圃の中でリラックスするシュレ

こちらは立ち泳ぎ風に休憩中か?

変な格好

この角度から見ると、頭がやたらでかい

雨が強くなってくる中、二人とも濡れながらカエル談義を続けた。
国道399沿いにはかつて池や沼がいくつもあってモリアオガエルが棲んでいたのだが、工事のたびにそうした池や沼が消えていったという。
今残っている見過ごし沼などは、残り少ない一つなのだろう。
で、この田圃には一昨年までモリアオガエルの卵はなかったという。去年、田圃の中でモリアオガエルを見たので、あれ? と思っていたら、卵を産んでいたのだそうだ。今年も産んだので2年目。
多分、他に棲んでいたカエルが、卵を産む場所がなくなり、移動してきたのだろうと言う。さっき道路に飛び出してきたのもメスだったから、彼女も産卵場所を求めてさまよっているのかもしれない。
ついでに、今日見てきたモリアオガエル・パラダイスのような場所のことを訊ねてみた。
「あそこはKさんの田圃だったところで、山仕事のときどこかから拾ってきた卵を何年もかけてあそこで増やしたようだよ」
……とのこと。
やっぱり! あたしと同じようなことを考えている人は他にもいるのだね。
「あそこはもともとモリアオガエルはいなかったけど、毎年少しずつ卵が増えていっているみたいね」
20個近くあったと言うと、「そんなに増えたのか」と驚いていた。
「お宅の田圃もこれから楽しみですね。6月だけ田圃の縁に挿し木でもして、産みやすくしておいたらどうですか」と言ってみた。
実はこの場所は、CEFが2500kw風力発電タービンを25機建てようとしていた場所のすぐそばで、着工でもしていたら数百メートルの目の前にど〜んと巨大風車がそびえるところだった。地形からしても低周波被害は避けられないだろうし、第一、田圃に引いている水や飲み水がどうなることか。
そんなことにでもなれば、カエルの住処もますますなくなっていき、イノシシやタヌキもさらに里へと下りるしかなくなるだろう。
村長の固い決意のおかげで、今は凍結しているが、油断はできない。
さて、これでついにモリアオガエルの完全な写真も撮れた。あとはいよいよカジカガエルだけだ。
どこにいるんだ、カジカガエル。
隣のさとーさんちの庭先を流れる沢で鳴いていたのがそうだと思うのだが、今年は全然聞こえない。
目と鼻の先にいました……ということになればいいのだがなあ。
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