09/04/04の2

阿武隈はもうだめかもしれない

建設現場の中を通る道を進むと、かつて訪れた精九朗壇の場所に出た。
ここから先に、金山牧場とツツジ群落があり、毎年、ツツジを楽しみに訪れる人たちがいるのだが、今年からはもう無理だ。
この有様なのだから。

ダイナマイトも使っていたのか……


「遊歩道」の看板が虚しい


あのポールと同じものが大津辺山にも建っていたなあ……


このイラストの光景はもう戻らない


川内村がのみこまれる風車群はここだけではない。檜山高原牧場にも2000kw×14基の建設が進んでいる。
ここも、実際に被害を被るのは、建設地の常葉町より、隣接している川内村の住民のほうが多い。
迷惑施設は自治体境界ぎりぎりに押しやって作られることが多いので、隣接する隣の自治体では状況が分からないまま工事が進められてしまう。

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上が檜山高原牧場の2000kw×15基、下が滝根小白井の2000kw×23基。
この二つはもう工事が始まっているので、今から止めるのは相当難しい。
これに加えて大津辺・黒佛木に2500kw×26基などというとんでもないものが作られたら、さらには楢葉町の上小塙、山田岡に2500kw×16基ができるようなことがあれば、川内村は巨大風車に囲まれ、低周波の溜まり場所のようになってしまうだろう。
阿武隈の自然と生活環境は、今や風前の灯火だ。
この期に及んでも、まだ風車幻想から覚めない人もいる。業者が区長らに根回しを済ませてしまったため、「風車が建てば医療費がただになる」などというデマを流し、それを信じる人まででてきた。
このまま建たなかったとしても、すでに過疎の村は十分に「風車被害」を受けている。

ようやく終の棲家にたどり着いたと思っていたのに、ここも捨てて出て行かなければならない日が近いのだろうか。



日本に巨大風車はいらない 風力発電事業という詐欺と暴力

マリアの父親 第四回小説すばる新人賞受賞作

マリアの父親

(1992.01/集英社)……  「あまりにも早すぎた、地球への恋愛小説」と評された、たくき よしみつの小説。第四回「小説すばる新人賞」受賞作。
ミステリアスな美女・マリアと、彼女と行動を共にする天才・デンチ。二人と偶然知り合った主人公は、「地球の真相」を知る旅に出る……。
「久しぶりに志のある作品に出会った」と、選考委員の五木寛之氏も賞賛。

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