09/02/19

村内オーディオ探訪




ゴムプレイヤーの画面
再生ソフトを探していたら、ゴムプレイヤーというのを見つけた。昨年度のダウンロード数は800万!で大人気。なんかの賞も取ったらしい。知らぬはあたしだけか。


左が高級版のEX。右が初代REX Link
レックスからREX-Linkの上級バージョンREX-Link2EXが届いた。貸し出しなので1週間ほどで返却が必要。
さっそく、先に届いていた1号機と比較してみた。
REX-Link1とREX-Link2/REX-Link2EXとでは、使っている無線の規格が違う。REX-Link2以降は4Mbpsを確保していて、非圧縮電送が可能になっている。
REX-Link1(伝送形式はBluetooth1.2などのように圧縮処理による)< うちのシステムでは差が分からないのかなあと思い、REX-Link1とREX-Link2EXを持って友人たちの家を回ってみることにした。
まずは獏工房の池田さんち。
ここは昔懐かしい長岡鉄男氏設計のスワンというスピーカーをNECのパワーアンプ2台で鳴らしている。
スワンは高能率のバックロードホーンだから、こんなに巨大な出力のパワーアンプで鳴らす必要はないと思う。それこそNEIT2みたいなアンプが最適なのではないかなあ。
数十万円するというDENONのCDプレイヤーでのCD再生と、そのCDから抽出したWAVファイルをノートパソコンで再生してREX-Link2EXで飛ばしたのとを比較してみたが、差はほとんど分からなかった。
強いていえば、CDプレイヤーのほうが若干音が野太いというか、密度が濃い感じはする。
REX-Link1とREX-Link2EXの聴き比べもしてみたが、やはりほとんど分からない。印象はうちで比較したときと同じで、EXのほうがやや密度が濃い感じ。

このままではすっきりしないので、さらにブッチさんちを訪ねてみた。
ここはJBLのJRX115というPA用スピーカーをCROWN D45というアメリカ製のパワーアンプで鳴らしている。
長岡鉄男氏亡き後、WEBでオーディオ情報が飛び交うようになってからは、いろいろなタイプの「教祖」が出現しているようで、この組み合わせは「Pro Cable」というオーディオ用品通販ショップの店主が情報発信元らしい。
⇒ここ⇒ここを読み比べてみるととても面白い。
8cmのコーンスピーカーをバックロードホーンにしているスワンよりは、当然のことながらこっちのほうがパワーが入る分、朗々と鳴る。JBLだわね、というわかりやすい音。ただ、スタジオのメインモニターのような「きめ細かな音」ではない。
ここでもやっぱりREX-LinkとCDからの直接の音出しで、極端な差は出なかった。
CDプレイヤーはここのも数十万円クラスだが、出力インピーダンスが違うのか、REX-Link2EXでつないだときと音量が倍くらい差がある。そのせいもあって、CDのほうがよく聞こえるのだが、音量を落とすとあんまり変わらない。
まあ、デジタルというのはそういうものなのだと思う。CDで再生するかパソコンで再生するかで違いがそうそう出るとは思えない。差が出るとしたらDAコンバータの質によるもの。それよりも、アンプやスピーカーの個性、性能の問題で音は大きく変わるわけで、あたりまえといえばあたりまえの結論。
部屋の反響も大きな要因。うちにあるミッションの700LEというスピーカーは、デッドな部屋で鳴らすと暴れが収まってちょうどいい。透明感が出てくる。でも、ライブな部屋では低音の抑えが効かなくなり、だらしのない音になる。

床下までセメントを入れて補強してあるらしい


軽くてもいい音がするというD45は、某ショップの布教活動によって全国に広まっているようだ。
D45というと、僕などはMartinのギターの型番を思い浮かべてしまう。1970年代、D45を持っているミュージシャンは日本で数人くらいだったのではないだろうか。90万円くらいしたと記憶している。
オフコースの二人(小田和正と鈴木康博)がデビュー当時に買ったのがその下のD41というギター。オフコースは一時期、杉田次郎のバックコーラスのようなことをやっていたが、杉田次郎がD45を持っていたのを覚えている。
話をアンプに戻せば、下手なAVアンプを買うより、シンプルなパワーアンプを買ったほうがずっといい音になることは、コスト計算すれば自明の理。だからまあ、このアンプでも悪くはないのだろうけれど、これじゃなきゃダメだという決めつけは、普通に考えても変だと思う。同クラスのパワーアンプとどれだけ音が違うのか……。
面白かったのは、ブッチ宅では、夫婦共にREX Link初代機のかわいいデザインが好評だったこと。EXよりこっちのほうが製品として魅力的だと言ったのはこの夫婦が初めて。世の中、いろんな人がいる。
僕はまあ、どっちでもいいかな。小さいものだからどうせ目立たないし。

短時間だったが、奇しくも、かつてのオーディオ教祖・長岡鉄男氏が設計したスワンと、現代の教祖のひとりになっているらしいプロケーブル社長?が推奨するシステム、両極端とも言えるオーディオセットを聴いて回ることができたのは有意義だった。

落ち着きのないジョンとは大違いのブッチ宅の犬

戻ってくると、もう暗くなり始めていた。急いでジョンのお散歩に。
うちまで来たときはすっかり日没で暗かった。
ベランダでくつろいでいたピンちゃんとクロ(野良猫。まだ子猫)に突進していき、二匹はぱ~っと逃げる。ピンちゃんはマツモ池のところの木に登り、動けなくなる。
まったくジョンはいい気なもんだ。


追いつめられたピンちゃん。ピンチ。……でも、結構余裕だったかも。リードがついていることを知っているんだろう。

さて、そんなこんなで、EXの貸し出しはもうほとんど使命を終えたので、早めに返却しておこう。
紹介すべき製品やソフトの候補もそろってきた。まだ1行も書いていないのだが、一気に書き上げて3月中に脱稿。6月に出版できればいいのだが。すでに去年のうちに書き上げた2冊分の原稿が本になるよりまえに、まだ1行も書いていない本が先になるというのはなんとも複雑な気分なのだが。

発売中! 『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社現代新書)

朝日新聞be連載『デジカメのキモ』、YomiuriPC連載『デジカメ写真サクッと修整講座』などの写真をカラーでふんだんに使った、デジカメ本の決定版登場!!
デジカメ業界最大のタブーに切り込み、読む者のもやもやをスッキリ取り払う。間違った思いこみや「定説」の呪縛から解放されれば、デジカメライフはこんなに楽しくなる!

一つ前の日記へ一つ前へ    目次へ          次の日記へ次へ

★タヌパック音楽館は、こちら   
★タヌパックブックスは、こちら

『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社講談社現代新書)

『デジカメに1000万画素はいらない』

(08.10/講談社講談社現代新書、940円+税)……   デジカメ業界最大のタブーに切り込んだ問題の書。やさしく興味深く読み進め、読み終わったときには自然と写真がうまくなっているという二度おいしい本。サンプル写真はすべてカラーで収録。
立ち読み版へ!立ち読み版ページへ

アマゾンで注文!アマゾンコムで注文で注文


ギターデュオ KAMUNA