というのも、ここまで分かると、どうしても上級機種のClarii Pro C2 というのを試したくなる。値段が倍以上するので勇気がいるが、71歳という自分の年齢を考えると、少しでも気力があるうちに決断しないと人生が終わってしまう。
Clarii Pro C2 が来れば、おそらくClarii miniは触らなくなるだろうから、メルカリで売りに出すとかになりそうだ。
Clarii Pro C2 をポチする
……というわけで、Clarii Pro C2 もポチしてしまった。
Amazonでは売り切れのようで、Clarii miniを買った大阪の楽器店にまた頼もうと思ったら、そこも売り切れ。
人気があって製造が追いつかないのかもしれない。
探し回ると、島村楽器とサウンドハウスでは買えるようなので、島村に発注した。
中国に完全に負けている日本
Clarii miniという楽器は実によくできている。
EWI SOLO との比較なら、携帯性ではClarii miniの勝ち。音質とか高級感はEWI SOLO の勝ち。
この小ささで、これだけの音が出るのは凄い。アンプにつなぐと、EWI顔負けのリアルででかい音が出る。内蔵音源の質の高さを証明している。
小学生には最適だし、大人でも旅行のお供とかにはバッチリ。介護施設で吹く、呑み会で吹く、なんていうのにもバッチリ。
EWIを世に出したAKAIは、我々世代にとってはテープレコーダーなどのトップメーカーだった。その後、電子楽器やMIDI機器を製造し初めても、音質においてはヤマハやローランド以上のセンスと品質を誇っていた。
そのAKAIがなくなってしまい、AKAIというブランド名を買い取ったアメリカのベンチャー企業がEWI5000、EWI SOLO と、EWIの後継機を作ってきたが、EWI5000は不安定で、音質もひ弱で完全な失敗作。
EWI SOLO は本体だけでもかなりいい音を鳴らす傑作だが、なにせでかい。
その後、EWIシリーズは発表されず、ヤマハやローランドが出したウィンドシンセサイザーは、いわゆる「電子サックス」というコンセプトで、本物のSAXに比べると玩具臭く、魅力がなかった。
EWIは「電子サックス」ではない。EWIという独立した楽器なのだ、というプライドが感じられたし、実際、そういう音が出せた。
そのEWIの精神を忠実に引き継いだのが中国の新興メーカーだったというのは、なんとも皮肉というか、日本人としては複雑な思いもある。
日本には、もはやデジタル文化に魂を込める力がなくなってしまったのだと、改めて思い知らされる。