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のぼみ~日記 2026

2026/01/29

のぼるくん……


『人生の相対性理論 70年生きて分かってきたこと』の紙書籍版が発売され、Kindle版も提出し終わった昨日、1月28日夜のこと。
階下から助手さんの「(風呂から)出たよ」という声がして、じゃあ、入ろうと服を脱いでいたときだった。
助手さんの「のぼ! のぼ!……」という声がして、また何か悪さでもしているのかと思いながら服を脱ぎ続けていたら、「のぼが死んじゃったかもしれない」という声が聞こえた。
??
どういうことだ。
のぼるもみ~も、毎日元気そのものじゃないか。
しかし、冗談でそんなことを言うとは思えない。急いで脱いだ服を1枚だけ着て階下に降りた。
食卓の椅子(私の定位置)でのぼるくんがグタッと横たわっている。
触ると暖かいし、目もあけている。でも、動かない。
すぐに心臓のあたりを押し続けてみたが、反応はない。
耳をあてても心音は聞こえず、鼻の前に手を置いても息をしていない。
そんな馬鹿な。

だって、ついさっきまでピンピンしていたじゃないか。
急な階段を普通に上り下りしていたし、ご飯も食べていたし、ウンチだって健康そのもののぶっといウンチをしていた。
何があったんだ?

あまりに突然のことで、事態が受け入れられない。
悲しいとか、そういう感情も起きない。

助手さんによれば、風呂に入る前は2脚の椅子の上にみ~と別々に寝ていたという。
その前に見たときも、何も変わった様子はなかったと。
助手さんは風呂に入っていて、私は食卓の上の二階でPCに向かっていた。鳴き声も物音も聞こえなかった。

よく見ると、口から透明な液体が出ている。椅子の下にもこぼれていた。でも血や食べ物は混じっていない。
動かないことと、首がガクンと垂れていることを除けば、寝ているのと変わらない。もっと変な格好で寝ていることもよくある。
触ってもいつもどおりで暖かく、柔らかい。

やはり、どうしても受け入れられない。
受け入れられないので、泣くこともできない。

(これを書いているのは29日夕方。ここまで書いたところで、火葬の車が到着した)


今、火葬炉の前で最後の別れをしてきた。

待つ間、のぼるくんの一生を振り返ろうかな。

2011/06/14

原発爆発後、川内村に戻った後、あちこちをパトロールしていた。曲がる道を1本間違えて30km圏の立ち入り禁止区域内に入ってしまい、Uターンしようとしたところで白い子ネコを見つけた。


車から降りると、白い子ネコ(のぼる)がサササっと寄ってきた。その後から、もう1匹、茶虎の子ネコ(み~)も後を追うように出てきた。


仕方なく抱えて車のトランクルームに入れて、家に連れて帰った。


2011/06/15

翌日の子ネコ2匹。このときはまだ里親捜しボランティアに預けるつもりだった





2011/11/04

川内村の家にて。この1週間後に日光に引っ越ししたので、川内村での最後の頃




2011/11/18

日光に来て、居間のドアにキャットドアをつけた


2012/02/16

日光に来て3か月。すっかり大人のネコになってる。


2013/02/09

13年前。突然死する前日にも、こんな感じで一緒にいたのに……


2014/11/15

11年ちょっと前。ずっとこれが日常だった。


2015/05/02

11年弱前。水を飲まなくて膀胱炎になった。み~に比べると神経質で面倒くさいネコだったが、病気らしい病気はこのくらいで、あとはずっと医者知らずでノートラブルだったのに……


(ここで骨上げの時間。骨になってしまったのぼるを骨壺に収めた)

神経質で、ビビリで、思わせぶりで、なんて面倒くさいやつだと思っていたけれど、最後は弱ったり苦しんだりする姿を一切見せず、手を焼かせない死に方をしたという点では親孝行だった。
その代わり、こっちは心の準備もできなかったけれどね。突然消えてしまったことで、親が死んだときよりも動揺している。
のぼがいるのがあたりまえの生活が15年近く続いていて、のぼがいない日常にまだ実感がない。
自分が死ぬことは毎日考えているけれど、のぼみ~がいなくなることは、理屈では分かっていても、まだまだ先のことだと思っていた。
こういう死に方もありえるんだなと、目の前で体験して、改めて死というものを近くに感じてしまった。
自分も、助手さんも、こんな風に突然いなくなることがありえる……。
身体中から力が抜けてしまうような空虚感。
そんな空虚感に包まれながらも、いつものように酒を飲み、飯を食い、テレビを見て、今朝は起きてすぐ、のぼの火葬を手配した私。
身体の歯車が一つ外れて、他の歯車が空回りしているような感じだ。

……ちゃんと書き留めておこうと思って書き始めたけれど、なんかもう、これ以上は言葉にできないな。

寝る前、寝室に上ろうと階段の上を見上げると、いつものぼが顔だけだして待ち構えていた。
朝、何か顔の横にサワっとするものを感じて目をあけると、のぼが黙って座っていた。
そういう日常がもうなくなってしまった。
手を伸ばすと触れたフワフワしたものがもうない。
なんだか一気に1、2年歳を取ってしまったような感じ。力が入らない。
まいった……。
のぼるくんのいちばん最近の姿は……と探していたら、このへんかなあ。去年の5月27日

のぼるくん、今までつき合ってくれて、ありがとうね。


           



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