2023/08/06
ツッチーを探せ
我が家の玄関前にはプランターを埋めただけの「ミニ池」と、犬用プール(身体を洗うとき用の商品らしい)を埋めただけの「丸池」という2つの小さな池がある。
丸池は木の陰にあって日がほとんどあたらないのだが、猛暑のせいか、今年はツチガエルたちに大人気で、知らないうちに10匹くらい集まってきていた。
しかし、ツチガエルは目立たないし動かないので、すぐ足元にいても気づかない。ちょっと草の陰などに入ってしまうと見つけるのはさらに困難。
肉眼では1メートル以上離れると「あれ? 違うかな?」という程度にしか認識できないのである。
とりあえず写真を撮ってみて、後からじっくり再生してみて「あ、やっぱりそうだった!」となることも珍しくない。
以下、「ツッチーを探せ」ゲームの実例集?
2023/08/03

↑茶色い頭だけ見えているやつはまだ分かりやすいが、その前にもう少しでかくて黒っぽい岩みたいなのもそうだった

↑これね

草の陰だと、全身をちゃんと撮るのも不可能
2023/08/05

↑池の縁に何匹いるか分かるだろうか?

↑肉眼で確認できたのはこの5匹だったのだが、後からじっくり写真を見たら左の方にちっちゃいのがもう1匹いた

↑分かりやすいように真ん中の4匹だけ拡大

↑手前の「出島」部分にもいつもいる。この矢印のチビは肉眼では見逃していた
2023/08/06
HX-90Vは少しでも暗い場所は苦手なので、今日はStylus1を使った。

↑1日経っても、出島のでかいやつは前日とほぼ同じ位置にいた

↑ここにも1匹

↑これも見つけにくかった1匹だが、今、こうして写真をじっくり見てみたら……
↑なんかここにもう1匹いるような……? 枯葉にも見えるけれど、うっすらと目のようなものが……?

↑これも写真を撮っているときは中央のやつしか認識していなかったのだが、写真を見ると左にもう1匹見切れているのがいるね

対岸の様子。わっかるかな~

↑少なくともこの4匹はいるのよね

↑分からないという人のために、いちばんでかいやつのあたりを切り取ってみる

↑でかいのの左下にちっこいのがいるのもこれで分かるかな

↑その右側のほうを見ると、これは分かりやすいのだけど……

↑この葉っぱの陰にもう1匹いるのよ

↑ちょっと位置を変えて撮るとようやく顔が見えた

↑これも難しい

↑ここにいるのだわ

↑これね

↑背中しか見えないやつ
2023/08/07
雨がザ~っと降った直後。昨日、一昨日とは違って、目をこらしても2匹しか確認できなかった。雨が降ると隠れるのか?

↑見つけられたのはこの2匹だけ

……で、よく見るとこのチビのほうにはまだ尾がある。つまり変態して上陸したばかりだということ。この丸池で生まれ、育ったのか? まるで親子が顔を合わせているかのよう。
……というわけで、「ツッチーを探せ」ゲーム、お楽しみいただけたでしょうか?
ツチガエルが栃木県レッドデータで絶滅危惧種に指定されているのは、オタマジャクシのまま越冬するツチガエルにとって1年中水がある止水域が激減したことが原因の一つ。
丸池のようなちいさな水たまりでも、このへんでは貴重な「止水域」なのだね。それにしてもよくぞこれを見つけて10匹も……どこからやってきたのか。
カエルの世界は本当に不思議なことばかり。
関東や東北の太平洋側に生息するツチガエルは他の地域のツチガエルとは別種で、「ムカシツチガエル」という名前がつけられたのはほんの昨年のこと。その発表内容もどこまで正確なのかよく分からない。
混生している地域はないというが、短期間で日本中のツチガエル生息地を調べられたとは思えないし、混生どころか雑種の有無もまだ結論を出すには早いだろう。
でも、爺としては、そうした「学術的」な興味よりも、カエルという存在そのものに様々な不思議を感じるのだわ。
人間が思い及ばないようなことが、自然界の中には無数に眠っている。
それは間違いない。