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のぼみ~日記 2023

2023/02/07

Famousギターの思い出


「U字工事の旅!発見」という番組で、群馬県の三ツ葉楽器という工場を紹介していた。
Famousブランドのウクレレはここで作られているそうだ。

Famousといえば、爺が高校生のときに買ったギターがFamousだった。楽器屋で2万5000円以下のフォークギター(当時はアコギという言い方はまだなかった)を片っ端から試奏して、いちばん弾きやすくて胴鳴りのする、大きな音のするやつを選んだ。
ただ、音色はボワンとしていて、暖かみはあるけれど芯のある「立った」音ではなかった。
そのギターは20歳まで使っていた。20歳でカワセのMasterブランドの10万円のやつを買ってからは弾かなくなった。
その後、誰かにあげてしまったのかな。記憶にない。

おそらく三ツ葉楽器はギターは作っていなかったんじゃないだろうか。

親父を日光に連れてきて、小さな介護施設のお世話になるようになってから、そこでウクレレ教室を頼まれて、生まれて初めてウクレレというものを弾いた。
最初は施設で利用者とスタッフ用に数台買った数千円のウクレレを借りて教えていたのだが、少しずつ興味を持ち始めて、自分用のウクレレを買った。
そのときは国産のウクレレは高くて選択肢には入らなかった。Famousのウクレレは最低でも2万円台だ。
ボランティアのために1万円以上出費するなんて無理だから、数千円の中国製をアリババで購入した。
↑そのときの動画
そのときの日記が残っている⇒こちら
2018年3月かあ……もう5年も前のことなのね。
施設で教えるためにも少しは研究しなくちゃ……ということでいろいろやっていて、ネットで「ネコと学ぼうウクレレ教室」なんてのも始めた。
こんなのやってたんだねえ↑

ギターの断捨離

一昨年だったか、なんとか売れそうなギターを3本断捨離した。Martin、Parker、Antonio Sánchez。
今残っているのは、茶位工房で作ってもらった特注の高いやつ2本(松子と杉作)と、中国製(Ibanez)、韓国製(Crafter)の大量生産品。エレキはCrafterの数万円のやつ2本、あとは実父の片見のS.YairiのクラシックギターとConde Hermanosのフラメンコギター。表板をドイツ松単板に張り替えたナイロン弦のギグパッカー。
茶位幸信工房に特注した「松子」。表板はドイツ松。ネックはホンジュラスマホガニー(今はもうワシントン条約で手に入らない)。プリアンプは内蔵せず、ピックアップのみつけた

中国製のIbanezエレガット(3万円くらい)も、よくできてるな~と感心しながら持ち続けている。茶位工房の特注、松子と杉作にはもちろんかなわないけど、ほんとに「この価格でよくここまでちゃんと作れるなあ」と感心してしまう。
生音はしょぼいけど、ラインで出してステージで使う分にはまったく問題ない。

ただ、鉄弦のアコギ系のよしあしはよく分からない。長いこと触ってないから。
若い頃の経験から言えば、アコギの生音はお値段の差がしっかり出るはずだ。ただ、ラインで出したときは、ピックアップの性能とかプリアンプの性能も大きいんじゃないかな。
アコギの生音をしっかり出す自信はもうないので、鉄弦の音が必要な録音は、Crafterのエレキギター1本でごまかせばいいや、という割り切りの心境に達している↓。

最近は録音するとき、ライン録りはしなくなった。マイクで生音録音だけ。面倒だからというのもあるけれど、マイクで生音を録るだけで十分にクリアな音になるから。
マイク録りすると、いいギターは音に芯があるのがよく分かる。安いやつはモケっとしちゃうのよね。
↑ちなみにこれはコンデ・エルマノスをマイク録りしている

ミキサー卓を片づけた


だいぶ前から、仕事場のミキサー卓を片づけようと思っていたのだが、今日ようやく実行した。
ちょっと寂しい気持ちがあるけれど、もう2年以上使っていないのだから、復活することはない。
YAMAHAがMacOSのCatalina以降へ対応するアップデートをしてくれないので、オーディオ入力機として使えなくなってしまった。単なるミキサーとしてしか使えないものを置いておいても邪魔なだけだし。
いつまでも片づけないのは、むしろオブジェとして飾っておくみたいでみっともないな、と。
♪飾りじゃないのよミキサーは、アッハ~ン♪

もう音楽を作らない、ということではない。
これが必要になるような制作環境、演奏環境はないだろうな、ということ。
この部屋にバンドが集まって演奏することはないだろうし、録音は一人でやるから、入力用サウンドアダプターは2チャンネルもあれば十分。n12が使えなくなってからは、Focusriteのを2台使っている。ミキシングはパソコン内でやってしまうし……。

普通の人には到底分からないだろうけれど、ミキサー卓の変遷は爺にとっては音楽人生そのものなのだ。
高校生のときYAMAHAのYES(YAMAHA Ensemble System)という6チャンネルのパワードミキサーを買ったのが始まり。
それからTEISCOの8チャンネルミキサー時代が大学卒業くらいまで続いて、自宅録音で仕事をしようと決意してからはイギリスのサウンドマスターというメーカーの数十万円のミキサー、その後、音質向上を目指してイギリスのSoundtracks社 PC MIDI24という、チャンネルのON/OFFがMIDI信号でできる特殊な卓を購入↓。
定価200万円くらいする重量級のやつを中古で140万円くらいだったかな。エイヤッと、36回月賦で購入。
↑2002年7月、百合丘の4畳半スタジオ
デジタル録音時代になって、巨大なミキサーが邪魔になり、PC MIDI24をたった2万円で楽器屋に売り飛ばし、YAMAHAのO2Rというプロスタジオでも定番になっているデジタルミキサーに変更↓。
モーターで動くオートフェーダーが凄かったが、音質はPC MIDI24のほうがよかった。
↑2003年9月、百合丘の4畳半スタジオ

O2RはFOSTEXのD-160というデジタルレコーダーと合わせて使うためにデジタル入出力ができるミキサーとして買い換えたのだが、デジタルレコーダーの時代も終わり、パソコンで全部できるようになってからは、Cubaseというソフトに合わせてYAMAHAのn12という卓に変更した。
n12は百合丘と川内村の両方で同じ環境で制作できるよう、2台買ったのだった。
日光に来てから2台はいらなくなったので、1台は誰かにあげたのかな。売ったのかな。忘れてしまった。

で、今回ついに、その最後に残ったn12も片づけたわけだ。

ほんとに寂しい。
4畳半でもいい音で録音してプロスタジオで制作したものに負けないようにと、無理をして次から次へと時代に合わせた録音機材を必要最低限購入し続けた爺の音楽人生。
プロデビューに失敗していなければこんな苦労はせずに済んだ。ポンタや井上鑑らと日本でもトップクラスのレコーディングスタジオで録音し続けていたはずだ(実際、20代後半でそういう時期が一瞬あった)。
人生いろいろ。若い頃のアホな失敗が一生を変えてしまう。
今でもその失敗を悔やみ続け、蒲団の中や浴槽の中でため息を吐くが、来年古稀を迎える(生きていればだが)今となっては、そういう人生を肯定して、穏やかに死にたいと思っている。

さて、ミキサーを片づけてスペースが空いたぞ↑。だけど、この空いたスペースにはすぐにゴミが積まれるか、ネコが居座るかするのが目に見えているので、制作環境がスッキリするわけではないんだよなあ。それが分かっているから、今まで片づけなかったのだ……。ふうう。

ミキサーがなくなった部屋で、これからどんな音楽制作をするのか? 特に変わりはないと思うのだが、あとは気力と体力の問題だなあ。
完全unplugged一発録りシリーズで、マイナー←→メジャー変換遊びみたいなのをやってみようかというアイデアはあるのだが、身体がついていかないかも……。



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