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のぼみ~日記 2022

2022/09/05

録音機材の断捨離


仕事場にある録音機材ラックに収まっていた機材4台を売却した。そのうち2台は完全に壊れているもの。

dbx 160XT というアナログのモノラルコンプレッサー/リミッター
これはかなり使った。マイク入力では必ずこれをインサートして音を太く明瞭にして録音。マイク入力チャンネルにはこれはつないだままになっていたが、ある日突然電源が入らなくなった。

dbx 166A
160XTが壊れてしまったのでやむなくこれを買ったのだが、確かこれはデジタル。ステレオチャンネルだが、アナログの160XTに比べると効果がはっきりしなかった。ほとんどおまじないのようにしてつないでいたが、Logicで録音するようになってからはお払い箱になった。

DENONのカセットデッキLDR-F10

言うまでもなくカセットテープを再生するために買ったわけだが、カセットデッキはすぐに壊れる。これを買う前にも何台も壊れて、これが何代目か分からないほど。で、これも壊れてしまった。電源は入るのだがテープが回らない。カラカラと何かが回転する音はするので、モーターとテープの回転軸をつなぐ何かが外れたりしている感じ。
カセットテープに録音した重要なものはほとんどDATにコピーしてあり、そのDATからWAVファイルやMP3ファイルにして取りだしたものもあるので、カセットテープを再生することがなくなったため、放置していた。最近、カセットテープにしか残っていない音源がいくつか見つかったのだが、やむなく安いUSB接続の変換再生機で再生した。
YAMAHA エフェクトプロセッサー SPX900

リバーブレーターは何台も所有していた。大昔はエコーマシンと呼んでいた残響を付加する装置。
私が10代、20代の頃は録音スタジオには「エコールーム」という残響付加のためのコンクリートの部屋が地下にあって、そこにスピーカーとマイクを設置し、スタジオから送られた音声をその部屋で反響させ、それをマイクで拾った残響成分を元の音声に混ぜていた。
スタジオによって残響の個性があるから、○○スタジオのエコールームは質がいい、なんてことがエンジニアやミュージシャンの間では話題になった。
しかし、大がかりな装置の割には1種類の残響しか作れない。隣りのスタジオで使っているときも使えない。
それではあまりにも不便だということで、エコーマシンというものが作られた。
初期のものはスプリング式と鉄板式(プレートエコー)があって、スプリング式ではAKG社が、鉄板式ではEMT社が定番だった。
テープレコーダーに複数の再生ヘッドが並んでいて時間をずらして音をループさせるテープエコーというのもあった。これは録音と再生でヘッドが別になっている3ヘッドのオープンリールデッキでもできたので、20代前半くらいまでは私も多用した。
その後、秋葉原でホーク技研という中小メーカーの手作りのようなスプリング式リバーブが数万円で売られているのを見つけ、それを使っていた時代がしばらく続いた。
その後、デジタル時代になると、デジタルリバーブがあたりまえになって、レキシコンというメーカーのものがスタジオ御用達になった。
初期のものは数百万円したと思う。
SONYが初めて出したデジタルリバーブレーターDRE-2000が約350万円。それでもレキシコンより安かったので喜ばれたように記憶している。
デジタル製品だから、どんどん価格は安くなって、数万円の民生品でも十分使えるレベルになるまでに時間はかからなかった。
YAMAHAが初めて出したデジタルリバーブはR1000というマシンで、確か10万円くらいした。シンプルで、がさつな音質だったが、出てすぐに買った。
R1000が出たあたりからスプリングリバーブを使わなくなり、長らくお世話になったホーク技研のスプリングリバーブは津原泰水さんにあげた。ものすごく喜んでいたのを覚えている。
その後、スタジオでも定番となっていたSONYのMU-R201という13万円の機材も購入。
KORGの製品やYAMAHAのR100なども買った。
それらは確かだいぶ前に処分してしまい、このSPX900と中古で買ったレキシコンLXP-15だけが手元に残っていたのだが、どちらもずっと使っていない。
レキシコンは動作が不安定なので、ラックの棚板代わりに残すことにした。

4台とも出すと瞬時に売れてしまった。
壊れた機材でも買い手はつくのだなあ。
しかし、ラックからの取り外しや梱包などで汗だくになった割には、ラックの中が少しスカスカしただけで部屋は全然スッキリしない。

↑処分した後のラック

上部の4つは、パッチベイ、セレクター、セレクター兼ミキサー(外注製作の特注品)。BBE462(音質改善エフェクター)。
もう、ミキサー外部にエフェクターを接続することはしてないので、どれも飾りになってしまっている。セレクターは今後、何かの拍子に使うことがありえるかもしれないと思って残してある。
ハーフサイズの2台。上はSONYの無電源セレクター。これは良品。今こういう製品は売っていないのではないかしら。
その下は英国Naim Audioのアンプ Neit2。これも良品。もらいものだったのだが、本当によい音で、30年以上常にメインモニターの主役。オーディオアンプやスピーカーは英国製品がよかった。JBLなどの米国製品も元気があって分かりやすい音だけど、繊細さやきめ細かさという点ではやはりこのへんの製品のほうが上。これにつないでいるメインのモニタースピーカーもMission 700LEという英国製。
その下はマランツのCDプレイヤーとCD-Rに書き込みができるCDライター/プレイヤー。
マランツはアンプなどは音がもけっとした感じで嫌いだったが、CDプレイヤーに関しては丈夫で長持ちしている点は評価できる。
その下はパイオニアのDATデッキ。DATデッキは世界で初めてSONYとSHARPが製品として売り出したときにすぐに買った(SHARPのやつ)。
その後、SONY製のデッキを2台。DATウォークマンを2台買ったが、SONY製は全部壊れてしまい、SHARPのも不調になり、最後にこのパイオニア製だけが残った。
これらは現役。本当はここにカセットデッキが1台ほしいところ。
その下は使っていないLexiconのリバーブだけど、今回、売ろうとしたのだが、これがなくなると棚板代わりのものがなくなってしまうので、棚板として残すことにした。

全然進まない断捨離。嫌になるなあ……。

本はなるべく買わないようにしているけれど、それでも資料として取り寄せるものがあるから増えていく。本棚に収まらず、床の上に置くようになって……これがいちばん嫌。

↑こういう状態がいちばん気持ち悪い

絶対に死ぬまで読まないであろう分厚い立派なハードカバーの全集本とか、全部捨てたいのだが、古書店も買い取らないし、ゴミにも出せないので、その手のものがいちばん困る。
物書きなのに、本が邪魔になるというのは皮肉だなあ。


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