17日の大田原遠征で、助手さんがStylus1を落としてしまい、それまでも若干おかしかった挙動が決定的にダメになった。電源を入れるとレンズが出たり入ったり。何かの拍子に落ち着くこともあるのだが、予測のつかない動きをする以上、使いものにならない。
これまでもボディの一部が割れて中身が見えてしまった状態をシリコンシーラントで埋めたり、ファインダーを覗くと自動的にモニターが切り替わるセンサーが壊れたり(以来、ずっと手動で切り替えていた)、知らないうちにレンズにかなりはっきりした傷がついたり……と、満身創痍の状態でだましだまし使ってきたのだが、使えるうちは……と、使い続けていた。
しかし、もうこれ以上は無理だと諦めがついたので、家に戻ってからAmazonで程度のよさそうな中古をポチした。2万円ちょっと。
オリンパスはだいぶ前にレンズ一体型機から完全撤退してしまい、もはやコンパクト機は作っていない。フォーサーズの提唱をした責任上、完全にカメラ製造から撤退することはもうしばらくないだろうが、Stylus1やXZ-10という傑作カメラはもはや後継機が出てこない。
何度も書いてきたように、Stylus1はデジカメ史上最高傑作の1つだと思っているので、中古が入手できる今のうちにもう1台買うことに躊躇いはなかった。
それが寝て起きたら配達されてきた。
非常にきれいな状態で、あまり使い込まれていないようだ。動作も問題ない。
ただ、バッテリー充電器付属と書いてあったのに本体しか入っていなかったので、販売者に問い合わせたところ、何かの手違いなので後から送る、とのこと。
Stylus1に限らないが、初期設定は結構難しいので、いろいろ試しながら試運転開始。

デジカメでいちばん難しいのは色味の調整。ホワイトバランスは本当に難しい。

電球色のLED照明の部屋。WBをオートにしてこの場合はうまくいったが↑

↑あえて曇天にするとこんな感じになる。

オオカミ池のオタマを撮る。AFの速さと正確さはコンパクト機の中ではピカイチ。シャッターチャンスを逃すことが少ない。



文挟の住宅地へ散歩と買い物。おなかキレイ事業部と焼き鳥屋で注文して、準備ができるまで涼風号MarkIIでプラプラと走っていたら、クロネコがのんびりしていた。

300mm相当まで全域F2.8の明るさ。

夜7時半を回った暗い状況でも、一応このくらいは撮れる。
2021/06/20

オオカミ池のオタマ。85mm相当、F2.8、1/160秒。WBは曇天。ISO:160

165mm相当、F2.8、1/200秒。WBは曇天。ISO:200

28mm相当(広角端)、F3.5、1/200秒、ISO:100、WB:曇天

↑28mm相当(広角端)、F2.8、1/80秒、ISO:100
↓200mm相当、F2.8、1/200秒、ISO:250


242mm相当、F2.8、1/250秒、ISO:125
動画性能も健在。AFの追尾もまあまあだし、望遠端の倍率はHX-90Vには負けるが、サッと構えてすぐに撮れるので、野鳥や昆虫も撮り逃がすことが少ない。HX-90Vは構えている間に逃げられてしまう。
ヤマアカガエル(?)のチビがあちこちでピョコピョコしている。どうやらオオカミ池に産みつけられていた卵塊はトウダルではなくアカガエルだったようだ。
オオカミ池だけオタマが元気に育っている。餌を食うようになった。
ヤブヤンマのヤゴ。「ヘ池」は結局オタマが全滅したっぽい。何がまずいのか……やはり水質か。ヤゴやメダカは全然平気なのに、難しい。
カメラ選びは本当に難しい。
17日の3700枚超の写真を整理していて、いちばんガックリしたのはLX100で撮った写真がことごとくダメだったこと。色味がおかしいし、階調が浅く、ペタッとした画像。修整が効かない。助手さんに渡しているStylus1の写真のほうがはるかにいい絵になっているのだ。
さらには2004年に撮った写真と比べても、2004年の写真のほうがきれいだったりする。2004年のときは
SONYのF707というスイバルモデルを使っていた。これ↓

手ぶれ補整機能もなく、センサーは500万画素のCCD。それでもF2.0の大口径レンズのおかげできれいな写真が撮れていた。20年近く経っているのに実際の写真画質が向上しないどころかひどくなっているのは腹立たしい。
いや、金さえ出せばあるのだろう。例えば↓これ

1型センサーで24-600mm/F2.4-4.0。これ1台でなんでも撮れそうだが、18万円じゃあ一生無理だわ。
LX100は被写体を選ぶ。明るい屋外でお散歩とか人物ならまあいいかもしれないが、暗い神社での狛犬はダメ。
Stylus1はどんな状況でもそこそこ期待通りの絵にしてくれる。すごい! というほどではないにしても、失敗が少ないというのはとても大切なことだわね。
程度のよいStylus1が手に入ったのは怪我の功名だった。
