番組は例によって東照宮を中心に紹介するらしいのだが、コンセプトが決まってないらしくて、そんな中で、たまたま郷土センターに置いてあった
『狛犬図鑑01 日光東照宮の狛犬と日光のはじめ狛犬たち』を見たらしい。
東照宮が狛犬の聖地だという紹介の仕方は可能か、と訊かれたので、それはちょっと無理がある、と答えた。
奥の院の狛犬は「東日本最古の石造狛犬」といわれているし、狛犬史的には貴重なものだけれど、それだけで「聖地」(「○○の聖地」とか「穴場」とか「本場」とかいうの、テレビは簡単に使いたがるよね)は無理があるから、むしろ「日光東照宮を江戸時代のバーチャル動物園として楽しむ」というコンセプトにしたらどうか、と提案しておいた。
「日光東照宮動物園」を見てね、と。
呼び出されただけでただ働きだったけれど、これがきっかけで東照宮の陽明門の狛犬が大正時代のものだったと知ることになり、急遽、『狛犬図鑑01』や『新・狛犬学』の内容の一部訂正作業をすることになった。
知らないこと、間違って思い込んでいることがまだまだたくさんあるのだわね。