おしらずの滝入口に到着。駐車場にはクルマが2台停まっていた。それほど執着したわけではなかったが、滝壺まで10分程度らしいし、今日は天気もいいので、ここまで来たら降りてみようということで、降り始めた。
ネット情報では道なき道を行くとか、途中、河に入らないと滝壺までは行けないとか、熊が出るので鈴を鳴らしながら行けとか、いろいろハードな情報が載っていたが……。
下り坂を下り始めてすぐに若い女性が一人でのぼってきたので「遠い?」と訊くと、「いえ、全然。でも、帰りの上りがきついです」とのこと。

その後は誰の姿もなく、周囲も静まりかえっている。「熊さん出ないでね~♪」と声をかけながら降りて行く。

進入路は整備されたのだろう、普通に歩けた。難所というようなものもない。
でも、なかなか滝の音が聞こえてこない。
まだまだかなあと思っていると、光るものがチラッと見えてきた。


水音がほとんど聞こえないまま、沢が見えてきた。
まだまだ先なのかと思って、右に続く道のほうを見ると、目の前に突然滝が現れた。
おしらずの滝は、ネット情報によれば「普段は水が流れていない幻の滝。流れていないときでも滝壺の青さを楽しめる」らしいのだが、普通に滝だったので、そんなありがたみも感じなかった。
パワースポットだとか、滝壺に人の顔が浮かんで見えるとか、いろいろ言われるけれど、そこまで感じることはなかった。
このくらいの滝は他にもいっぱいある。
裏見の滝は訪れる人が少ないわりには見応えがある滝でお勧めスポットだが、最近、ネットやテレビ番組で持ち上げられたようで、急に観光客が増えたらしい。
日塩もみじラインの入口(下側)にある
「太閤下ろしの滝」は、駐車場から降りてすぐのところにあるお手軽な滝だし、
土呂部の大滝も人が訪れないので落ち着いて散策できる。
おしらずの滝のにわか人気にはちょっとだけ違和感を感じる。
道が狭いのにローリング族もどきのクルマが走っていたりするのも嫌だ。実際、帰り際に、猛スピードで見通しの悪いコーナーに突っ込んできたインプレッサと危うく正面衝突するところだった。なんでこんなところでスピード出すのかなあ。
今回は天気がよかったとはいえ、平日。それなのにこれだけの人が訪れていることに驚いた。
ネット情報やテレビの影響というのはすごいのだなと、改めて思う。
それでも、やってくる車の多くは、山の駅たかはらの駐車場でUターンしていくし、おしらずの滝入口までのぼってきても、滝まで歩かず、そのままUターンしていく車も多い。何しに来ているんだろう。
確かに、走っているだけでも、この時期、紅葉は楽しめるんだけれどね。