オオカミ池のトウキョウダルマガエル。暗い場所でも、この程度には写る。200mm相当のズーム。
しかし、2m程度だと、望遠が効かない。光学ズームで720mm相当まで伸びるといっても、近いものには伸ばせない。↑300mm相当までズームを伸ばすとピントが合わずにこういう残念な結果になる。
↑これはギリギリピントが合う限界。250mm相当。これ以上伸ばすとピントが合わない。つまり、この距離くらいだと、130mm相当のXZ-10の望遠端で撮ってトリミングして拡大した画像のほうがいいかもしれない。
88mm相当、F5.6。曇天だが、まあまあいい感じの色が出ている。
画素ピッチが小さいので明暗差には弱いが、IrfanViewでサクッと補整する範囲内でも、なんとかこの程度にはなる。
やはり超望遠ズームは威力を発揮する。↑24mm相当だとこんな距離だが、
↓200mm相当でこの程度になる。望遠端130mm相当のXZ-10で撮ってトリミング拡大した絵との比較になるだろうが、サクッとズーム操作だけでいけるのは楽かな。
2020/10/13
XZ-10やG9Xではこういう相手にピントを合わせるのは至難の業、というか、まったく不可能なことが多いのだが、HX-90VはファインダーとDMF(AF+MFでのピント合わせ)、ハイライト表示(ピントが合っている部分を着色して表示する機能)の合わせワザで、なんとかこの程度の写真が撮れる。この写真は100mm相当。これ以上望遠側にズームすると合焦範囲外になってしまった。F5、1/100秒で、ISOは2000まで上がっていたが、映像エンジンがよく作り込まれているのか、それほど荒れた感じがしない。
160mm相当、F5、1/160秒、ISO 1600
こういう写真だと、さすがに色調の単調さが目立つ。
これもコンパクトカメラではピント合わせが難しい被写体だが、DMFでなんとかピントが合っていた。ファインダーを覗いているが、ファインダーの性能はよくないので、覗いているときは合っているのかどうか心許ない。
↑被写界深度が浅く、色調も単調なのでペタッとした写真になってしまうが、
↓マクロ的に写すことでなんとかこの程度には仕上げられる。これもDMFを使わないとなかなかピントが合わないから、XZ-10やG9Xでは難しい。
あとはIrfanViewでの「サクッと直す」がどの程度効くかが問題。↑これはオリジナル画像で、
↓これがIrfanViewで「サクッと直した」画像。
↑元画像 ↓サクッと直した画像
これもAFだけだとススキを通り抜けてピントが合ってくれないので、DMFで慎重に合わせた。
↑これはこれ以上ズームを広げるとピントが合わないので、
↓トリミングで拡大した。数mの距離だとズーム全域を使えない。
↑↓このへんは冴えない写真になってしまった。まあ、実際の風景も冴えないのだが……
↑これはXZ-10が大得意とする被写体。HX-90Vは発色もパッとしないし、モワッとする。
↓トリミングしてIrfanViewで補整しても、こんな感じ。
これもまあ、なんだかなあ……。↓補整してもパッとしない。
動画はかなり使える
肉眼ではコサギかなと思うほど小さな点にしか見えなかったが、望遠で動画を撮ったらダイサギだった↑ こういうのはXZ-10やG9Xではまったく無理。Stylus1でもここまでのズームは無理なので、HX-90Vの独壇場。
多分、XZ-10ではピントが合わないだろう。しっかり被写体をとらえているのはエライ。
というわけで、日常カメラとして、HX-90Vはあらゆる場面で70点くらいの写真が撮れる。物理的な欠点を電子的な進歩で必死にごまかしているという感じだが、それはあらゆるデジカメがそうなのだから仕方がない。
小さくて扱いが簡単そうに見えるが、とんでもない。使いこなすにはかなりの技術と経験が必要かもしれない。小さいということは、それだけ無理をしているわけで、それを理解した上で、小さなボディをあれやこれやといじくり倒して場面対応する必要があるからだ。被写体にパッと向けてシャッター押せばきれいな写真が撮れますよ、という使い方なら、G9Xなどのほうがずっとよい。その代わり、G9Xでは失敗写真も出てくるし、まったく撮れない被写体や場面も多い。
植物や昆虫などのマクロ撮影ではXZ-10のほうが感動的な写真になることが多いだろうが、MFができないXZ-10では撮れない場面もあるし(空中のクモみたいな)、野鳥の写真などにも使えるという点ではHX-90Vのほうが守備範囲が一気に広がる。
それにしても、画素数半分にしていたら、すごいカメラになっていただろうになあ。理不尽だなあ。