これは江戸時代の女の人のお墓だよ、とか教えていたら、歴史の話になって……。侍がどうのとか言っていたら、
ゆい「侍って何?」
あたし「武士のこと。刀さして、上から命令されると戦いにかり出されて殺し合いしたり……」
ゆ「直江兼続とか織田信長とか?」
あ「そう。信長は侍の上に立つ殿様ね。部下に殺されちゃったけどね」
「え~? どういうこと?」
「今の社会で言えば、会社の社長にずっといじめられていた部長が、ついにキレちゃって、自分の下の課長とか係長とか、部下に命令して社長室に殴り込んで殺しちゃった、みたいな……」
「ええ~? 坂本龍馬は33歳で死んだんだって」
「あれも殺されちゃったね」
「なんで殺されたの?」
「あの頃の日本は鎖国と言って、外国の船や人を入れてなかったんだけど、イギリスとかスペインとかポルトガルとかアメリカが日本よりずっと強い武力を持ってて……」
「武力って何?」
「戦争をする武器とか船とか、そういう装備だのなんだの……」
(略)
「坂本龍馬は別に悪い人じゃなくて、いい人なのに殺されたの?」
「坂本龍馬がいい人なのか悪い人なのかは分からないねえ。イギリスとつるんで、九州の大きな藩に武器を売りさばいたりしててね……」
(略)
「北朝鮮はミサイル飛ばしてて、戦争するから悪い国なんでしょ?」
「う~~ん」
……子どもに歴史や現代社会の仕組みを教えるのはとても難しいと、改めて思ったひとときであった。
お散歩から戻ってきたら、愛ちゃん(ゆいママ)が迎えに来た。お腹が大きい。予定日は3月1日だという。
「じゃあ、今すぐにでも生まれちゃってもおかしくないのね」と言ったら、「そうなんですよ」と。
で、翌日の25日、生まれたという知らせが入った。
ほんとになっちゃった。
これでゆいちゃんには弟ができたことになる。
ここに引っ越して来て7年ちょっと。
その間、この十数軒しかない分譲地内で、3人が亡くなり、4人生まれた。
プラス1名。
少子高齢化に逆らっているというか、こんな狭いご近所でもしっかり世代交代していくのがすごいなと、改めて感心してしまった。
ちなみに、
昨年4月、2017年春に避難指示が一部を除いて解除された浪江町、富岡町、飯舘村、川俣町山木屋地区と、16年6月に大部分で解除された葛尾(かつらお)村で、八つの小学校と六つの中学校が再開した。(略)総額93億円をかけ、14の小中学校の校舎をそれぞれ新設、改修し、制服や給食費の無料化など手厚い教育環境を整えた。(朝日新聞 2019/02/28)
が、その8つの小学校と6つの中学校の児童・生徒数は、原発爆発前の4002人から2019年度119人に激減し、うち1校(山木屋小学校)は新入生がゼロで休校する見込みだという。