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のぼみ~日記2018


2018/11/28

FZ1000の色味はなぜ薄いのか


パナソニックFZ1000↑



ソニーα300+ズボラズーム↑



オリンパスXZ-10↑

朝起きたら、隣の空き地に陽が当たって黄葉が眩しい。この鮮やかな色彩をFZ1000はどうしても再現できないんだよなあ……と思い、さっそく比較テストしてみた。
1型・2000万画素CMOSのFZ1000、APS-C・1000万画素CCDのα300、1/2.3型・1200万画素のXZ-10。
センサーはすべてSONY製だと思う。
上の写真を比較すると一目瞭然だが、α300とXZ-10の画質はほとんど変わらないように見えるが、FZ1000だけがあきらかに色味が薄く、青っぽい。
XZ-10は1/2.3型という小さなセンサーでありながら暖かみのある色が出るのが気に入って使っているし、α300はこれまた古いけれどCCD時代の色味が捨てがたい。
それに比べてFZ1000はどうしても色味に違和感がある。
映像エンジンで作りすぎているのではないだろうか?

FZ1000のmenuで、「フォトスタイル」という項目をいじってみても、そんなには変わらないのだ。

↑スタンダード



↑スタンダードで彩度を1ポイントUP



↑スタンダードで彩度を2ポイントUP



↑ヴィヴィッド



↑ナチュラル


彩度を上げても、色の「濃さ」は出てこない。実際の風景は、α300やXZ-10で撮った写真よりずっと色が濃く、地面に落ちて敷き詰められた枯葉は陽光をあびてつやつや光っている。「茶色」が輝いている感じなのだが、写真に撮るとどれもノペッとしてしまう。
FZ1000の写真は特に「まったく違う風景」と感じられるほどだ。

もう一度、FZ1000で「スタンダード」で「彩度」を2段階UPした設定で撮ったものと、α300、XZ-10で普通に撮ったときの写真を並べてみる。



上から、α300、XZ-10、FZ1000+彩度2段階UPである。
FZ1000は彩度を2段階UPで撮っても、α300やXZ-10の色味よりずっと薄い。

対象物によっては、FZ1000的な仕上がりのほうが明るくきれいに見えることもあるだろうが、実際の色(脳内で印象づけられている色)と違ってしまうと、いくら操作性やズーム倍率が素晴らしくても、う~~む、と悩んでしまうのだ。

これは高倍率ズーム機では避けられない宿命なのかもしれない。フジフィルムXS-1ではもっと極端だった。色味が薄いだけではなく、もわっとした粗い絵になる。
それに比べるとFZ1000はさすが1型センサーだけあってシャープだなあ、と、当初は感心していたのだが、コンパクト機のXZ-10のほうが「きれい」に写るシーンが多いことを経験するにつれ、これをズボラカメラとして信用するのはどうなのか、と疑問を持つようになった次第だ。
APS-Cの18-250mmズボラレンズは、望遠端では375mm相当だから、FZ1000の400mm相当に迫っている。F値が6.3で、FZ1000の400mm相当時F4.0よりぐっと落ちてしまうが、その差はセンサーの大きさでカバーできる気もする。

APS-Cサイズセンサーの面積は373㎟。そこに1000万画素のα300。
1型センサーの面積は116㎟。APS-Cサイズの31.2%。そこに2090万画素のFZ1000の画素ピッチはα300の約15%。
1/2.3型センサーの面積は29㎟。APS-Cサイズの7.8%。そこに1200万画素のXZ-10の画素ピッチはα300の約6.5%。
単純に画素ピッチの大きさで比べたらα300の圧勝だが、10年以上前のCCDと最近のCMOSでは技術の差があるから、もちろん単純には比較できない。
それにしても、1/2.3型センサーでありながらいろんなシーンでそこそこいい絵を作ってくれるXZ-10の健闘ぶりが光る。

センサーの面積が同じならボディは小さくて軽いほうがいいに決まっている。だから、本気の写真を撮る道具はEマウントの軽量ミラーレスで統一したい。フルサイズはボディもレンズも高価なのでAPS-Cでいい。
APS-C専用でも、Eマウントの18-200mmは高価で買えない。それなら、Aマウント機で18-250mmを使う撮影スタイルに戻したほうがいいのではないか……。
と、そういう思考過程での今回の「カメラ断捨離」計画であった。

ちなみに400mm相当をフルサイズ機でやろうとすると、望遠鏡のようなとてつもなくでかいレンズが必要になる。手持ちでは厳しいし、お値段もとんでもないことになる。
野鳥やスポーツの撮影をするプロの領域という感じで、ズボラな僕は到底やろうとは思わない。
根性ないね。


タヌパックブックス


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