物置の中で、灯油缶やら猫のケージやらがぐちゃぐちゃになって、扉の開閉もままならない。以前からなんとかしなくちゃなあ……と思っていたのだが、棚を作るのが面倒でそのままになっていた。
安い木材でチャチャッと作れると思っていたのだが、その気力もなくて、できあいの棚を買ったほうがいいかな~と、Amazonで見てみたら、安いやつでも5000円以上するのね。2000円くらいで買えるなら……と思っていたのだが、5000円以上と知って萎えた。
でも、壊れるものではないし……えいやっと購入。
結果、大正解だった。
というのも、組み立てて気づいたのだが、物置の入り口、間口が狭いから、木で作ったとしても、外で組み立ててから中に入れることは難しかった。
パイプ棚は物置の中で組み立てられたので正解。
しかもこれ、ビス一本使わずに、まったく素手で簡単に組み立てられるのね。これを考えた人、頭いいなあ。
後から知ったのだけれど、この手のパイプ棚は「ワイヤーシェルフ」といって、1955年(僕が生まれた年だ)にアメリカのインター・メトロ社が開発したそうだ。そんなに古いものだったのか……。
で、日本の和食レストランチェーン「ふるさと」の創業者・柳屋行(こう)氏が1964年にハワイ店をオープンする際、この棚を見つけて、ネジ一本使わずに組み立てられるのに頑丈なことに感心し、メーカーと交渉して日本での独占輸入権を得たのが日本に入ってきた
始まりだとか。
今ではアイリスオーヤマ製メタルラック、ドウシシャ製ルミナススチールワイヤーシェルフなど類似品が出回り、他にもニトリや山善も同等製品を出している。で、パイプの太さは同じでもジョイントのネジ部分の規格が微妙に違ったりするらしい。メーカーが違うとパイプの継ぎ足しなどはできないことが多いけれど、棚板の大きさはほぼ共通で併用できることが多い……などなど、完全に同じとはいかないらしい。IBMのPCみたいに完全互換ならいいのにねえ。
今回購入したのは「ルミナス互換」と書いてあった中国製。5000円台は高いなあと思ってみていたのだが、なんとなんと、本家のエレクターはこのサイズだと販売価格(税抜き): 37,200円だった。一桁違う。でも、本家も今では生産は台湾や中国みたいだ。
ルミナスはエレクターのコピーなのだが、今では中国製品に「ルミナス互換品」と書かれてしまう。本家のエレクターとしては噴飯物だろうな。
でも、貧乏人にとって中国のパチモンがどれだけ助かるか……。複雑な思いだねえ。
恒例の『ひよっこ』を細かく楽しむシリーズ。もう何回目だろう。今日はこれ。
バー月時計に置いてあった、世津子さんのゴシップ記事が載った週刊誌。パッと見ただけでもあの当時のものには見えない。なぜかというと、写植が出てきた時代でまだDTPなんてなかったのに、フォントを使い、縁取りやベベルやシャドーまで使っているから。今の人たちは写植や活版の時代なんて想像がつかないんだろうなあ。
で、この表紙、発売年月日がない。表紙の野球選手は「プロ野球界期待の星 安屋宗一」とある。モデルがいるのかなと想像してみた。変な名前だしね。
ユニホームとキャップはカープっぽい。で、カープで、あの時代で……あ!
安仁屋宗八ね。
この年は、富さんの部屋にあったカレンダーから1967年と分かるのだが、安仁屋は1964年に広島カープ入団で、1967年は8勝16敗だったけど、翌68年には23勝11敗で大活躍。現役人生のピーク。まさに「期待の星」と言われるにふさわしい。
安仁屋はまだ本土復帰ができなかった沖縄出身のプロ野球選手ということでも話題になった。ということは、NHKの美術スタッフには、カープファン、沖縄出身者がいるのかもね。