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のぼみ~日記2017たくき よしみつの日記2017


2017/05/12-15

ハルジオンとヒメジョオン


家の前のU字溝脇に咲くカタバミとオオイヌノフグリ
ちょっと外を歩いただけでいろんな花が咲いている。いい季節だなあ~。
で、今年はひょんなことから「ハルジオン事件」というのが起きたのだった。
家の周りの草花を集めてフェイスブックに写真をUPしていたのだが、ハルジオンが同定できず「?」と書いておいた。あまりにあたりまえで、今まできちんと頭の中に収めていなかった。
毎年家の横(コナラの下)にどば~っと咲いて風に揺れるのがフランスギクだというのは何年か前に確かめたような気がするのだが、それよりしょぼいこれの名前って、何度確かめても忘れてしまう。紛らわしいのがあるので区別が面倒なんだよな~、という頭もある。

で、今年はちゃんと確かめてみようとネットで確認。
まず、紛らわしいのはハルジオンとヒメジョオン。ヒメジオンではないし、ハルジョオンでもない。漢字で書くと春紫苑と姫女菀。⇒ここに区別の仕方が出ていた。
ハルジオンのほうが、
……のだそうだ。
で、今家の周りに咲いているのはハルジオンだということが分かった。


これはピンクがかっていないけれど、花びらは糸のように細い……と言われればそうだな



これはピンクが出ている



葉っぱはこんな感じで出ている



家の前は一面ハルジオンだらけになっている


植物オンチが起こすハルジオン事件

で、最初は茎のことまでは気にしなかったのだが、翌日「茎は?」と訊かれて、雨の中、確認するために1本手折りに外へ出た。
ところが雨がざーざー降っているので、花はみんな閉じている。で、茎が空洞かどうか確認するのに分かりやすいやつがいいだろうと、太そうなのを適当に一本手折ってきた。

雨が降っていて花はすべて閉じてしまっていた



で、手折ってきた一本が空洞なのを確認し、「やっぱりハルジオンでした~」とニコニコ?フェイスブックに書いた



手折ってきた一本はぽいっとファクスの上に置いておいたところ……



なんと翌日、綿毛になっていてびっくり。へえ~、綿毛ってタンポポだけじゃなかったんだ~

上が昨夜、下が一晩経って……



ところがその写真を見て、アメリカから短く指摘が……。
「タンポポです」
え?
そういえば、なんで葉っぱがついてないんだろう……と不思議に感じてはいたのだった。あの違和感を思い出して、慌てて確認した。確かに! ハルジオンと一緒に咲いていたタンポポを手折ってきてしまったのだった。雨がじゃんじゃん降っていたから……とはいえ、ありえないミス! 赤っ恥~~!
すぐに、改めて外に出て(一晩で雨は上がっていた)、今度は間違えようがないようにピンクがかった花の咲いているやつを1本手折って確認。

これなら間違えようがない



あ~、ちゃんと葉っぱついてるし、茎には細かい毛も生えている



中は空洞。タンポポが空洞なのは知っていたから(子供の頃、よく草笛を作って遊んでいた)、感触も覚えている。なんで間違えるかなあ⇒おれ





繁殖力が強くて、プランターからも勝手に生えている



手折った1本は可愛そうなので捨てずに洗面台の横にさした


で、この花を見て何人もの人が「あ、貧乏草だ!」とコメントを寄せた。
そんな呼び方は知らなかったから、これもググったところ、かなり広範な地域でそういう呼び方をしているらしい。
どこにでも生える(茅葺き屋根の上や泥が詰まった雨樋などからも)から、この花を放置しているような家は庭の手入れもする余裕がないほど貧乏だ、ということなのだろうか。
まあ、我が家はすでに貧乏なので、今さら恐れることもない。貧乏人が貧乏草で楽しめば、マイナス×マイナスでプラスに転じるんじゃないかね。

朝から草刈り機の音がすごいなと思ったら、あっという間にハルジオンの海は全部刈り取られていた



ちなみにこれはフランスギク



ハルジオンは「日本の侵略的外来種ワースト100」「外来生物法で要注意外来生物に指定」されているそうだ。
北アメリカ原産で、1920年頃に観賞用として持ち込まれたものが1950年代以降に関東中心に分布拡大していったとか。
日本に来てそろそろ100年が経つわけで、「外来種」と「在来種」の線引きってどのあたりにあるのかなあ、などとも思った。
生物学者の中には、日本国内でも野生生物を数十km移動させることも「本来の生物環境を汚染する」として警告する人もいる。蛍が絶滅しそうだから、環境を整えて、隣の県から持ち込んで放したとか、そういうのも「本来の自然環境を壊す行為」でとんでもない、と。
しかし、日本の森林はすでにほとんどが人工林に変えられてしまい、多くの生物種が人間の行為の結果、絶滅している。絶滅危惧種が生き延びるのに少し手を貸すことで生き延びられるなら、そのほうがいいのでは、と僕などは思う。
ここに越してきて6年目。
ツチガエルやニホンアカガエル、シュレーゲルアオガエルが年々少なくなっているのは間違いない。モリアオガエルやアズマヒキガエルがかつては普通にいたのに、今は地域絶滅していることも分かっている。
このままだと、ツチガエルはこのあたりから完全に消えるだろう。

まあ、ハルジオンを意識的に根絶やしにしたほうがいいのかどうか……という議論にはあまり関わり合いたくない。
それより、ハルジオンもヒメジョオンも食える、かなりうまいらしいことが分かったので、今はそっちに興味が移っている。
明日あたり食ってみようかな……。

そんなわけで、3日間の間にいろいろ学び、いろいろ考えさせられた「ハルジオン事件」でありました。




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