2016/07/16
那須町狛犬めぐり(8) 遊行柳(上ノ宮湯泉神社)の狛犬

西行や芭蕉の句で有名な遊行柳はここ芦野の観光スポットになっているが、今日のライブ会場・遊行茶屋はそのすぐそば、国道294号線沿いにある。
この249号線をもう少し北上すると福島県で、栃木と福島の県境が一遍上人絵伝や奥の細道にも登場する白河の関(境の明神)。その関守をしていた石井家は僕の母方の親戚。
そこから西に少し行ったところに白坂という地区があるが、そこに開拓農民として入ったのが母方の祖母で、祖母は白河小峰城の最後のお姫様から伊勢崎の薬問屋(伊勢崎で2番目の金持ちだったそうだ)に嫁ぎ、夫(薬問屋の主人)が死んだ後、子供7人を抱えて身ぐるみ剥がされて没落。戦争になると長男が南方戦線(ボルネオ島)に通信兵として出征し、そこで現地妻を作って娘も生まれたところで終戦。
終戦後、白坂に開拓農民で入り、長男(僕から見ると叔父)が父親代わりとなって6人の兄弟(弟ひとり、妹5人)を育てた。
そんなわけで、僕は子供の頃、その白坂の叔父の家によく預けられていたので白河とは縁がある。
……と話が脱線したが、ライブが始まる直前だったが、遊行柳のところにある神社にも狛犬がいると、建武山湯泉神社の氏子総代さんに教えてもらっていた(総代さんの隣にいた人が、わざわざ別の人にケータイで電話をして「あそこに狛犬いたっけ?」と訊いてくれた)ので、寄ってみた。

おお、いるいる。いい感じの狛犬だ

ここもなぜか阿吽が逆位置だ

阿像は頭が一部欠けてしまっているようだ

やっぱりこれを向かって右側に置きたいなあ

かなり個性的な顔の阿像

石工 平塚……欠けてしまっている


明治29年(1896)。120年前の狛犬


この尾の装飾と流し方は、最初に見た大島湯泉神社の明治42年の狛犬と同じだ

↑今日最初に見た大島湯泉神社の明治42年の狛犬の尾。もしかすると同じ石工かもしれない

哀愁漂う?阿像の背中

吽像の背中

吽像は横長の顔

阿像は縦長の顔
那須町のこのあたりは牧歌的な雰囲気が漂うなかなか魅力的な土地だ。
しかし、産廃最終処分場建設候補地として狙われていて、地域を挙げて反対運動を展開しているらしい。
どこもかしこも……たまらないなあ。
なぜ山間地に持っていこうとするのか……畏れ多いという感覚がないのだろう。しかも、水道がなく、全戸が自分で井戸や沢水で生活している場所に、だ。まともな神経が失われている。
こういう土地でこそ、『カムナの調合(The Ultimate Compound)』を歌いたいものだ。
さて、ここでちょうどライブの開演時間の17時半に近づいた。すぐそばの遊行茶屋へ向かう。
『日本狛犬図鑑05 小松利平・小松寅吉・小林和平』★
利平・寅吉・和平の狛犬作品のほぼすべてを収録。掲載写真点数約200点。
B6判・96ページ フルカラー オンデマンド 無線綴じ
1380円(税別) 送料:220円
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「福島問題」の本質とは何か?
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『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。
複数の中学校・高校が入試問題(国語長文読解)に採用。大人にこそ読んでほしい!
第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
第7章 3・11後の日本を生きる
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『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。
第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛
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