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のぼみ~日記 2015

2015/09/12の6

 川内村野良猫日記(8)

全村避難の村でのぼみ~やシロたちと過ごす夏


2011/07/09
川内村に戻ってきた。長旅の後、蒲団でのびるのぼる


 ……と、み~



東京でのもろもろの仕事が一段落して、全村避難中の川内村での暮らしに戻った。

チャッピーとの散歩も再開。
散歩と近所の見回りの他は、ほとんど原稿執筆とネットでの情報収集、分析に追われた。
村はまだ村長が出した避難命令が続いていて、公式には「避難中の村」であり、住民はいないことになっていたが、実際には避難先の郡山市からほとんど毎日のように家に通ってくる人やら、週末だけ戻ってくる人やら、逆に週末だけ郡山に出て行く人などなど、不思議な二地域生活を始めている家が多かった。
もともと我が家は山の中にあって、周囲に人家は少なかったから、特別な場所になったという感じはあまりなかった。
毎日郵便物は届くし、クロネコも来てくれる。買い物は今まで通り小野町にときどき行けばいい。生活スタイルは何も変わらない。

全国メディアで伝えられる川内村像は、僕ら、村にいる者からすれば「作り物」感が強かった。ショーアップされた映像と勝手に作られた物語。

そんな中、村の中で「放射能勉強会」をやりたいから講師役をやってほしいという依頼があったり、なぜか「世界一木を植えた男」宮脇さんが呼ばれて全村避難中の村で植樹祭が行われたりもした。
マサイさんは完全に獏原人村に戻ってきて、今年も満月祭をやると決めたし、よしたかさんの田んぼでは稲が育っていた。

2011/07/09 シロと再会するみ~



またこういう生活に戻ったが、村の雰囲気は確実に変になっていた



2011/07/11 原発爆発から4か月経過。キー局が流す能天気なニュースの下では、異常なテロップが流れる。これが当時の福島のテレビ



2011/07/14 のぼみ~を拾ってからちょうどひと月。いろいろあったが、こうして一緒に暮らしている



2011/07/14 外ではしんちゃん一家が。こどもたちも少し大きくなった



田んぼが放棄され、水が入らなかったために、周囲の生態系が確実に変わった。今まで見たことがなかったトウキョウダルマガエルがやってきて、あたりまえにいたアカガエルの姿が消えた。



のぼみ~はすっかり落ち着いている。



2011/07/18 しかし、周囲は完全にSF的な世界になっている。



この子たちに放射性物質は影響を与えなかったのか? 例年より小さいんじゃないか、などと疑心暗鬼になる。


2匹いない!


気がつくと、しんちゃん一家のうち、二匹がいなくなっていた。猛禽類や犬に襲われたのか? これが野良猫の厳しさなのか……



2011/07/25 お隣のネコがまた妊娠していた。1年のうちに何度も妊娠、出産を繰り返しているという。そのたびに子ネコはすぐに川に流すのだと、淡々と言う。何も疑問に思っていない様子。滅入る。



それにくらべておまえらはなんて幸せなんだ



久々のウッシー。しんちゃんをボディガードするようにして現れた。おまえが父親なのか?



どうもウッシーとシロは宿命のライバル同士のような気がする。同時には現れない。



シロのことは無視するのに、なぜかウッシーとは夫婦のような素振りを見せるしんちゃん。シロ、かわいそ。








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「福島問題」の本質とは何か?


『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。
複数の中学校・高校が入試問題(国語長文読解)に採用。大人にこそ読んでほしい!

第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
第7章 3・11後の日本を生きる

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裸のフクシマ  『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。

第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛

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