2015/08/02
アカハライモリ

今日は日曜日。午後に客人が来る予定だが、天気が荒れるという予報も。
かわず庵の窓を閉めておかないとまずいかな……と行ったついでに方舟を覗くと……お! 今日はしっかり姿を見せているじゃないのイモちゃん。
ようやく全身を写すことができた。
それにしても太っているなあ。こいつ、絶対にオタマいっぱい食っているな。
川内村にはいっぱいいたイモリだが、ここ栃木県ではレッドデータで絶滅危惧種IBに指定されている。同じ絶滅危惧種IBのニホンアカガエル、ツチガエルもかわず庵の庭にいる。小さな場所で生き延びる絶滅危惧種の両生類たち。
8月の雹!
客人は中三依で自給自足生活を実践している
七田 紹匡さん。
川内村には獏原人村があって、マサイさんがいたが、栃木では「エコヴィレッジみより」があって、七田さんがいる……という、なんだかパラレルワールドというかシンクロニシティというか、不思議な感じもする。
先日、三依に行ったときに、湧水庵の怪しげな(^^;;おじさんとひとしきり歓談した話を
日記に書いたが↓、

そのとき湧水庵のご主人から聞いた「小学校の校舎を壊してしまったが、その後、ぐだぐだになっている」という話の内容をよく知りたくてネットで検索していたら、七田さんが意見表明している文書を見つけて、それも日記の中で紹介した。
その後、のぼみ~日記からそのページを訪れる人がいることに気がついた七田さんがフェイスブックで連絡してきて……といういきさつ。
しばらくフェイスブックでちょこちょこやりとりしていたが、「今市に買い出しに行くので、ついでに寄りたい」と連絡を受けて、今日、初めて会うことに。
麦茶を飲み、みとやの柏餅を食いながら七田さんと話をしていると、外で雷鳴が続き、パラパラと、雨にしては硬質な音がしてきた。
雹か? と外を見ると、細かい氷が雨に混じって落ちてきている。珍しいことではないので、雹か……と、最初は気にもしていなかったのだが、音がだんだんすごくなってくる。カキーンという金属音に近いような鋭い音も混じってきて、ものすごいことになってきた。
どんどん氷の粒の大きさがでかくなり、密度も速度も……。
なにより、今までで経験したことがないほど長い時間続いた。
途中、風もすごくなり、颱風なみに。
なすすべなしなので、「こんなの初めてだね~」と、3人でただ見ていた。
この勢いで氷の塊が落ちてくるんだから、そりゃあ車も凹むよなあ。30分くらい続いただろうか

ようやく去った後、外に出て見ると、葉っぱが散乱してこんな状態

川内村からの引っ越しのときに飛び石でガラスが割れて十数万円かけて交換したばかりのフロントガラスは無事だったが……

例の桐の木はずたずたになってこの状態

このときはまだ車がボコボコになっていたとは気づかなかった

夜、心配になってLEDライトを持ってX-90の中からガラスルーフを点検。月明かりで空がよく見える。割れてはいないので安心して寝たのだが……
2015/08/03
被害甚大だった
夜になると、ご近所の人たちから「車が凹んだ」「ガラスが割れた」といった被害情報がフェイスブック経由でどんどん入ってきた。
うちの車は本当に平気だったのか……と心配になってきたが、すでに暗くなっているのでよく見えない。
一夜明け、颱風一過みたいな強烈な炎天下でじっくり見ると……うわ~、やっぱりボコボコじゃないか。
助手さんが上京するので駅まで送っていったが、途中、近所の家家でカーポートの屋根がほぼ全滅なのを目の当たりにして改めてびっくり。

翌朝の光景

まあ、ソーラーライトが壊れたくらいはどうでもいい。100円だし

このカーポートの屋根は比較的新しいものなのだが、ここまでやられた

塩ビの波板は、太陽光で劣化していたこともあるのだろうが、機銃掃射をうけたような惨状

ここはポリカだと思うが、やはりダメ

我が家の馬であるプジョーの屋根も、昨日は気づかなかったがボコボコ
プジョーもひどいが、X-90のボンネットが悲惨だった。無数の凹みができてしまった。これはもう諦めるしかないなあ。パテで埋めて塗装し直しなんてことをやったら軽く10万円超えるだろうし、そこまでやるつもりはない。
ここは丘の上だから水害には無縁だし、地震被害はあっても、周りはスカスカだからひどいことにはならないだろうと思っていたのだが、まさか上からの攻撃とは……。
まあ、放射性物質が降ってくるよりははるかにマシだけれどね。
16歳の主張
日光に氷が降っていた昨日、東京では安保関連法案に反対する高校生の集会というのが行われていた。
そこに参加した16歳・高校一年生の少女が読み上げたスピーチに多くの人が感動したと、ネット上ではすでに評判になっている。
実はこの「関東の北の外れの山奥から、片道3時間電車に揺られて、今日、ここに来ました」と語った彼女は、ちょうどその時間、我が家で麦茶を飲みながら「すごい雹ですね~」と一緒に話をしていた七田さんの長女だった。
七田さんは全然そんな話はしていなかったので、僕が知ったのは夜になってから。
彼のフェイスブックに公開設定で一言「長女、頑張ってくれました」と、動画とIIJの紹介記事へのリンクが張ってあって、初めて知った次第。
本当に素晴らしい内容なので、
IIJの書きおこしをそのまま全文転載しておきたい。
こんにちは。
春に中学校を卒業しました、16歳です。関東の北の外れの山奥から、片道3時間電車に揺られて、今日、ここに来ました。私は普段、両親と一緒に野菜を作ったり、デザインをしたり、一見政治と無関心な暮らしをしています。そしてなぜだか今、都会のど真ん中で、デモのサウンドカーに乗って、スピーチをしています。
私が生まれる9年前の今日、8月2日、イラクのクウェートに侵攻が開始されました。アメリカの石油利権の支配者であったブッシュ大統領は、アラブ世界の石油の多くがサダム・フセインの手に落ちることを恐れ、それを阻止するために、多国籍軍によるイラクへの砲撃を開始しました。それが第一次湾岸戦争の発端です。
そして日本政府は要請されるままに、135億ドルという大金を援助という名のもとに、出資し、その一部は劣化ウラン弾のような核兵器になりました。原爆を落とされ、2度と戦争をしないと誓ったこの国の人々の税金が人殺しのために使われました。私たちはそんな形で戦争に加担したくない。そんな形で人を殺したくない。
なので、私は自分たちで食べるものを自分で作り、自分の家は自分でたてて、戦争経済に加担したくない、と自給自足を決意し、両親は便利な都会を離れて、私を育ててくれました。
私たち庶民はなぜ支配者の攻防の歴史を学び、覚えなければならないのでしょうか。私たちが本当に学ぶべきは、一般庶民が支配者によっていかに搾取され、蹂躙されてきたか。そしてその歴史から、私たちはいかに連帯して、民主主義を構築していくかではないかと思うのです。
戦争とは、それによって大きな利益を得るのはごく一部の資本であって、利権によって、国を奪われ、戦争に繰り出され、あるいは、復讐などによって傷つき、命を落とし、悲惨な体験をするのは、民衆なのです。
私たち一般の日本市民は、他国の自分たちと同じ人間を憎しみ、殺さなければならない理由がどこにあるのでしょう。戦争が起こった場合、傷つくのは、敵、味方関係なく、巻き込まれる私たちです。
私がこの戦争法案に反対する理由は、今、与党が決定しようとしているプロセスが立憲主義を踏みにじるものだからです。こんなやり方を許したら、時の政権が都合の良い解釈で、やりたい放題にできてしまうからです。ただ、戦争に行きたくないから反対しているのではなく、この国の民主主義を守らなければならないから、今、声を上げているのです。
この法案が廃案になれば、あるいは、政権が変われば、問題が消えるわけではありません。世界がますます不安定になり、リスクが高まっていくのは、事実だと思います。でも、今は間違いなく反対の声を上げるときで、声を上げるべきです。
では、その先にどんな未来を思い描いたらよいのでしょうか。この、民意の高まりを好機に、右も左も立場を越えて、皆でこの国のあるべき姿について、考えはじめようではありませんか。
最後に、デモなんてしてないで勉強しろとか、ただ騒ぎたいだけだろ、とかよく言われます。でも、今デモをしなかったら、私たちは将来、あの時ちゃんと抗議をしとけばよかったって、きっと、いや絶対後悔すると思うのです。
確かに高校生に理解できていないことは多いです。でも、知ること大事だし、知ろうとすることも大事だと思います。自分たちに十分関係あるこの法案について、『ちょっとよく分からないや』と言って、私たち高校生は黙ってないといけないですか!? そんな大人に勝手に決められるか、決められてたまるか、と思います。
平成27年度8月2日、私は安保法案に反対します。
ちょうどその頃、我が家に来ていて、僕の目の前にいた七田さんは何も言っていなかったが、多分、彼、というか七田家にとっては、長女が東京の集会に参加するというのは、夏休みの宿題をするとか、林間学校に行くといったことと同列で、「特別行事」ではないのだろう。その自然体がとてもいい。
日本中で、こうした「自然体」が形成されていったら、今からでもまだまだ間に合う。この国はしっかりした未来を持てるかもしれない。
もうすぐ死ぬ僕らの世代は、どこかもう諦めて投げやりになりがちだが、これから生きていかなければならない彼女たちの世代のためにも、せめて沈黙はやめて、声を上げ続けようよ。
更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報
「福島問題」の本質とは何か?
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『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。
複数の中学校・高校が入試問題(国語長文読解)に採用。大人にこそ読んでほしい!
第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
第7章 3・11後の日本を生きる
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『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。
第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛
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