のぼみ~日記 2015

2015/04/24

新唱歌『キジが鳴く』完成


ようやく春らしい天候が続くようになって、のぼみ~が外に出たい出たいとうるさい。
ここでこうしてゴロゴロしていてくれれば楽なのだが、のぼるくんはちょっと目を離すとすぐに屋根の上に飛び移って進退窮まり、命がけの救出(というか回収)劇になるし、み~はベランダでは飽きたらずにどうしても外に出たいと騒ぐ。
出したら出したですぐにカエルやカナヘビを捕まえるし、面倒。



オオカミ池にはオオアメンボがやってきた


トウキョウダルマガエルもすっかりなついて逃げなくなっている


キジ夫妻はこの場所に定住体制に入ったようで、散歩に出ると必ず出くわす


お、ついに用水路に水を流し始めた。あのトウキョウダルマガエルの卵、見つけなければ今頃流されていたな


復活の沢の入り口。農家の人は今年も沢の分岐口を少し開けておいてくれた


分岐口はほんの少し開いているだけなのだが、水流の勢いがすごいので、今までの何倍もの水量が流れてきている


「起きて飯を食う前に1メロディを書く」というノルマは今のところほぼ毎日続いている。今日は昨日出だしだけ書き留めておいた『キジが鳴く』の続きをやってみた。
新唱歌シリーズは、有名な日本の唱歌を叩き台にして新しい唱歌を作り直すというアイデアだが、『キジが鳴く』は完全に歌詞もオリジナル。
むしろそのほうが作りやすい。
元歌があると、その元歌以上の出来にならないと作る意味がないしね。

純粋にメロディだけを五線紙上に書いていく作業を毎日やっていると、今さらながらいろんなことを考えさせられる。
メロディの不思議というかなんというか。
今やろうとしている「新唱歌」とはなんなのだろう……自分でも分からなくなってきていたのだが、『キジが鳴く』を作っていく過程で、いろんな疑問に少しずつ答えが出てき始めてきたような気がする。
例えば、展開したいという気持ちをぐっとこらえて思いきり短くするのが正解……とかね。
『あかとんぼ』なんか、8小節の歌だもの。

それと、歌詞には「現代日本」の世情へのささやかなメッセージも込められたらいいな、と思った。
『あかとんぼ』は貧しい農家の子が口減らしで裕福な家に売られていき、その家の丁稚奉公で子守りをする風景があたりまえにあった時代の日本をしっかり記録している歌だ。
今の日本ではそういう風景はなくなった。その代わりに失われた風景がいっぱいある。里山の景色を知らずに育って大人になっていく子供がたくさんいる。

そんなことも思いながら……とりあえず録音してみた。

能書きが長くなった。では、どうぞ↓ 新唱歌シリーズ#2 『キジが鳴く』


悩んだら短く……という精神にも通じるかもしれないが、録音も、新唱歌シリーズは全部ギター1本でいいかなと思うようになった。
キーボードちゃんと弾けないしね。誰もが無理なく歌えるのが「唱歌」なんだから、ギター1本で聴かせられなければ本物じゃないでしょ、と。
そのギターも、ゆったりした曲の場合は、先日の『雨が降る』で使った、うちにあるギターの中でいちばん高価でいちばん弾きづらいConde Hermanosをなるべく使おうとも思った。このギターは完全な生ギターなのでマイク録りするしかない。マイク録りはスピーカーから音を出せないし、音作りも面倒くさいのだが、いい楽器のマイク録りはうまくやれば説得力を持つ。
さらには、歌心重視ってことで、今回もドンカマ(リズムガイド)を使わずに完全に体内リズムで弾いてみた。
ドンカマなしだと、後から差し替えるのがすごく大変なんだけど、ゆらぎが出て、それが味になる(はず)。
打ち込みゼロの録音って、やっぱり、聴いててほっとするよね。

今日のオマケ

マイクロフォンはどのへんがいいの?

今使っているマイクはaudio-technicaのAT3060という変わり種マイク。
ずいぶん昔に国外(アメリカ)でのみ販売され、すぐに製造終了になったらしい。
何が変わっているかって、このマイク、一応「真空管マイク」なのだ。
真空管マイクは通常独立した電源が必要なのだが、AT3060は普通の48Vファンタム電源で動くので、使い勝手は一般的なコンデンサーマイクとまったく変わらない。
日本では販売されなかったらしい。だいぶ前にヤフオクで見つけて2万円台で購入したのだが、今は見つけるのがかなり難しい珍品。
検索したら、 ⇒ここで400ポンド(約7万2000円)で売られていた。
そんな値段なら絶対に買っていなかった。
それにしても、円安は罪だよなあ。少し前なら400ポンドって5万円台くらいだったのだから。

実際に使ってみて、肝心の音はどうかというと……正直なところ、よく分からない。
うちには今他に、audio-technicaのATS520、AKGのC2000Bというコンデンサーマイク(この形のマイクは「サイドアドレス型」というらしい)があるのだが、3本で録り比べても、僕には劇的な違いがあるようには聞こえないのだ。多分、聴力がだいぶ落ちているんだろう。
個性は微妙に違う。
ATS520は明るく、癖のない音。AKGはやや硬くて暗めな感じかなあ。
どれを使ってもいいんだけど、なんとなく、いちばん珍品で購入時の値段もそこそこ高かったAT3060を使っている次第。

3060は真空管マイクだからか、使っているうちに音質がかなり変化するような気もする。マイクを使うのは主にVocal録音だが、歌い始めの頃と何度も録り直している後では、同じポジションで録音しているのにずいぶん音質が違っていて、後で編集のときにうまくつながらないことがよくある。
歌っているうちに声がどんどん変わってきているからかもしれないので、マイクのせいではない可能性もあるのだが。

こういうのって、完全なオタクの世界で、思いこみ、思い入れで使うという部分が大きいんじゃないかな。
マイクの選択で悩むより、発声練習したほうがずっといい。

僕は、audio-technica のATS520を買う前はSONYの単三電池を使うエレクトレットコンデンサーマイク ECM-23Fというのを2本所有していて、ずいぶん長いことそれで録音していた。デジタル録音時代になる前からだ。
これは放送業界では知らない人がいないという有名なマイク SONY C38Aの流れを汲むマイクとして登場したECM-21の後継機種(ECM-22~ECM-23~ECM-23Fと続いた)で、発売当時の定価が2万5000円だったと記憶している。
癖のないクリアな音質で、マイクはこれでいいや、と思ったものだ。
その後、audio-technicaのATS520(2001年発売だそうで、記憶ではもっと昔に買ったような気がしていたのだが……)を買って、SONYのECM-23Fと比べてみたときも、なんだかよく分からなかった。
パイプ型の23FよりATS520のほうがかっこいいから、あとは、せっかく買ったのだから……という理由で切り替えたような気がする。
それほどまでにSONYのECM-23Fというマイクは優秀だったのだろう。

ちなみに、スタジオで使うコンデンサーマイクといえばノイマンが定番で、他にゼンハイザーとかシュアーとかAKGといったメーカーが常連だったが、最近ではみんなコストパフォーマンス重視で、RODEとaudio-technicaが人気。
2万円ちょいでいい音が録れるといえば、このへんなんだろう。
ホームスタジオではそれで十分だと思う。





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