2013/05/31

オオカミ池のカエルたち


ツチガエルが3匹並んでいる図

オオカミ池は概ね落ち着いている。
少し気になるのは、このところオタマの食欲がガクンと落ちていることと、何匹かのオタマが腹が膨れて出血していること。
水質の問題なのか、もともと異常が出る原因を持って孵化したオタマだったのか(なにせ、最終場所が汚染だらけのU字溝のヘドロの中だから……)、ギバチかドジョウに襲われたのか、何か悪い病気なのか……。
自然界の中(といっても、このへんでは田圃の中という人工的な環境くらいしか水のある場所がないのだが)では、孵化したオタマのうちどれくらいがカエルになれるのか……。かなり低い割合だということは容易に想像できる。
田んぼの水の中で同じように異常な姿で死んでいるオタマがいても、誰も気づかないわけだし。
酸素不足という感じでもないので、とりあえずはこのまま様子を見ている。
オタマたちはほとんどが泥底近くにいて、あまり姿が見えない。この庭にもともと入っていた土はものすごく粒子が細かい黒土で、水はなかなか澄んでこない。田んぼの土に近いような気もするので、悪いということではないと思うのだが、よく分からない。
バクテリアやプランクトンがどのくらいいるのかも、目で見ても分からないし。

毎日カエルとオタマを見ていると、いろんなことが分かってくる。
トウキョウダルマガエルは思っていたよりも面白い、というか味わい深い。
一言でいうと「慣れる」。
最初のうちは物音がしただけですぐに水に潜ってしまい、なかなか姿を見ることさえできなかったのだが、今はもう、カメラを目の前に突きつけても平気な顔をしてじっとこっちを見ている。
図太いというか生きる知恵があるというか……この図太さと体力で、このへんの厳しい環境でも他のカエルより生き抜いているのだろう。
それに比べてアカガエルはなかなか慣れない。大きく育ったやつでも、すごく臆病で、ほとんど姿を見せない。多分、今でもこの池にいるんじゃないかと思うのだが……。

ツチガエルも動かないが、動かないほうが安全だと思っているふしがある。自分の保護色に自信があるのかもしれない。
実際、黒土の上ではなかなか見つけづらい。すぐ目の前にいても分からなかったりする。
トウキョウダルマガエルとトノサマガエルが混血しているのではないかという説があるのだが、それも謎のまま。
このへんのトウキョウダルマガエルはみんな腹がほとんど真っ白に近い。これはトノサマガエルの特徴なのだが、後ろ脚の長さなどを見ると、トノサマガエルよりはやはり短いし、トノサマガエルではない、ことは間違いなさそうだ。
トノサマガエルやトウキョウダルマガエルは縄張り争いがすごくて他のカエルを威嚇して追い出すというのだが、ここオオカミ池では、トウキョウダルマガエル同士も、ツチガエルともアカガエルとも争いごとは起きていない。
仲よく並んでいる姿が日常的に見られる。
狭い環境では喧嘩していては生き延びられないということを学んでいるかのようだ。

池の中で今泳いでいるオタマの中には、アカガエルの他にシュレも何匹かいるはずなので、シュレがカエルになるのが楽しみだ。

スージー。カエルは一度水に落ちた虫には興味を示さないらしい。不思議だ。それとも満腹なのか?


まだ生きている虫なのだから食えばいいと思うのだが、全然興味を示さない↑


こちらはアーニー。虫を捕まえる瞬間を撮りたいのだが、なかなか……




ツチガエルは10匹近くいるんじゃないだろうか。8匹は確実にいるのだが、全員集合の図は見られない


写真に撮って分かったのだが、池の縁にできた凹みに何か白いものが見えている。卵のようでもあるが、菌糸類?


なんか、こんなのが咲いた


イチゴも実が生った



このユリももうすぐ咲く






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