愛まで2㎝
雨の夜に
「パンツの穴アニメ」のためにたくきが書き下ろした曲。ビデオ版、カセット版では当時中学生だった高木淑江くんが歌ったが、タヌパックスタジオで後日、千亜紀のバージョンも収録。そのときのVocalトラックを6mm8トラックテープから抽出して、1998年に伴奏を総入れ替えしてリメイク。非常に真面目に書いたバラード。
B面でゴメンね
『パンツの穴』アニメプロジェクトでは、読者から歌手、ライター、イラストレイターの3部門で才能発掘を狙い、公募した。これはライター部門で最優秀として選出した小口覚のアイデアノートから、1行アイデアや数行のフレーズをたくきが拾い集めてつなぎ、大幅に補作して一曲にまとめ上げた作品。使っている楽器はまだMIDIが出始めた頃のものばかり。ローランドのD50というシンセサイザーが大活躍している
ごめんねマスター
隣のMIHOちゃんは小口くんの同級生だったと思う。危ない&お茶目な作品をいくつか書いてきた。「おお牧場は緑」の替え歌「おお焼き場はいい匂い」とか、「ぞうさん」の替え歌「そうざん」なんていうのもあったけれど、「そうざん」は傑作だったが原作者が存命だったこともあり、泣く泣く外した。この詩は原題が「GOKAI」となっていたが、つまらないと思い、こんなふうにしたのだが、このタイトルもつまらなかったと、今にして思う。
Goodbye My Silly Love
パンツの穴アニメプロジェクトが終了した後も、千亜紀くんをなんとかデビューさせられないかと何曲かデモテープを作った。これもそのうちの1つ。
千亜紀くんは千葉に住んでいて、川崎市北部のタヌパックスタジオ百合丘までは片道3時間以上かかったが、根性で通ってきてくれた。
あるときは緊張と疲労のあまりトイレに行って吐いていたが、すぐに「大丈夫です」と言ってマイクの前に立っていた。
このテイクはリメイクせず、1988年当時の録音をそのまま使っている
ありがとう
大人になり、結婚し、子供もできてからの録音。たくき よしみつ SONGBOOK2 では、この『ありがとう』を何人かの女性歌手に歌ってもらった。最後は清水翠さんのバージョンをアルバムに収録したが、お蔵入りとなった千亜紀バージョンは素直でとても聴きやすい。
光のランナー
某光学機器メーカーの駅伝部応援歌として『愛まで2cm』をリメイクした。このとき、彼女はすでに母親になっていたと思うが、声はあまり変わっていなかった。
応援歌は「社内の事情」?などで、結局、駅伝部部員が聴くこともないまま忘れられた。
最近、「日光いろは坂女子駅伝」の応援歌として復活させられないかと思って引っぱり出したのだが、動画を作成した直後、同駅伝が廃止になると決定してしまった。
つくづく運のない曲だ。