阿武隈日記 05/07/20の3

子安川林道(2)

林道の中程にある「精九郎壇」。
江戸時代、神俣村(三春藩領)と川内村(棚倉藩領)とで境界線争いがあった。そのとき、川内村の精九郎という男が正直に境を述べたため川内村側が争論に負けた。「おまえのせいで負けた」と、精九郎は首だけ出してこの地に生き埋めにされたとか。残酷な話ですね。正直に申告して生き埋め。昔の村の結束は怖い。
この話はごく最近発掘されたようで、この「壇」が作られたのも当然最近。
隣のブナの木は樹齢300年らしい。
ちなみに、このへんの「潜在自然植生」は、「スズタケ・ブナ群団」(宮脇昭氏ら調査)だそうで、ブナの木はこの土地本来の樹木。人間が死に絶えて一切の文明活動が止まれば、数百年後にはブナ林で覆われるらしい。
精九郎壇の説明看板と周囲の草地


林道を抜け、いつものDIY店へ。空を見上げたら、かなり面白い雲が……。



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