10/10/25

 BSアンテナとウィンドタービン

予報では雨だったが、起きたときにはすっきり晴れていた。しんちゃんとシロが入れ替わりやってきてご飯をねだる。しんちゃんは、つかの間の日差しを浴びてお昼寝を始めた。

ちなみにこれもLX3で撮っているのだが、LX3はフォルダを1000枚ごとに更新する。101というフォルダから始まり、写真ファイル番号が1010999までいくと、102というフォルダを作り、1020001になる。今回、フォルダが119から120に自動更新されていたので、改めていつから何枚撮ったのか確認してみた。
ヤフオクで新品のLX3を手に入れたのは2009年2月5日。記念すべき?1枚目の写真(ファイル名 P1010001.JPG)のExifを見ると、
DateTime - 2009:02:05 11:51:26
となっていた。ちなみにこれが1枚目の写真↓

ExposureBiasValue - 0.00
MaxApertureValue - F 2.00
MeteringMode - Multi-segment
LightSource - Auto
Flash - Flash not fired, compulsory flash mode
FocalLength - 5.10 mm
CustomRendered - Normal process
ExposureMode - Auto
White Balance - Auto
DigitalZoomRatio - 0.00 x
FocalLengthIn35mmFilm - 24 mm
SceneCaptureType - Standard
GainControl - None
Contrast - Normal
Saturation - Normal
Sharpness - Normal

日付だけ初期設定して、あとはデフォルトのままとりあえずシャッターを押してみたのがこれだったわけだ。
で、本日の最終ファイルがP1200019.JPGだから、フォルダ101から119までで19000枚+19枚。買ってから今まで、1万9000枚以上撮ったことになる。
昨年2月5日からだから、1年8か月と20日(658日)で1万9019枚。1日あたり29枚撮った計算になる。今年中に2万枚を超えるだろう。
1年に同一のカメラで1万枚撮る人……まあ、間違いなくヘビーユーザーだろうなあ。
その間、泥のついた軍手で操作したり、舗装道路の上に思いきり落としたりもしたが、まったく故障なし。素晴らしいですね、この頑丈さは。

しんちゃんの足下にアマガエルがいて心配したのだが、うまく逃げた


しんちゃんは蛾を殺戮するが、カエルは食べない。おいしくないのだろう


虹彩が閉じきってますね

朝のNHK BS-hiで録画してある『てっぱん』を見ながら昼飯を食っていたら、佐川急便がBSアンテナキットを届けてくれた。一昨日の夜にコジマネットに発注したやつ。日曜日発送してくれて、月曜日の昼に届くんだからえらい。
このアンテナはうちのではなく、ご近所の独居老人・Iさんちに取り付けるためのもの。
ジョンのお散歩の途中、よく立ち話するのだが、Iさんは最近40インチの液晶テレビに買い換えた。でも、ここにはまだ地デジの電波が届かないので、巨大なテレビでもわ〜っとしたアナログ放送の画面を見ている。これじゃあ、今までのブラウン管テレビのほうが自然に見られていたようなもので、40インチのデジタルテレビの恩恵ゼロ。
「今のところ、ハイビジョン放送はBSで見るしかないんですよね〜」
と言ったら、
「BSつけたいと思っているんだよ」
とのこと。電気屋さんへの連絡方法が分からないと言っていたので、
「なんなら僕がつけましょうか? 1万円でどうです」と言って、「じゃあ、お願いします」となったのだった。
電気屋さんの商売を邪魔するつもりはないのだけれど、過疎地、それも独居老人宅が多いこの村では、こういう簡単なことでも、どうしていいのか分からない人が多いのだろう。
端子加工済みケーブルが15m、ベランダ or 壁面取り付け用の金具がセットになっているアンテナキットを通販で取り寄せるのは簡単。あとは工事。
取り付けはベランダでOKだなと下見していたのだが、計算外だったのは玄関脇の壁の固さ。塗り壁だったのだが、下地がコンクリートで、木工用のドリルではまったく歯が立たなかった。
リーマーをカナヅチでガンガン叩いてグリグリしながらようやく穴が空いたのだが、悲しいかな、余計な穴が2つも……(^^;;
プロの仕事だったら怒られちゃうわ。
でも、それ以外はすんなり設置が済んだ。アンテナ受信レベルもサクッと95もいって、問題なし。

これでIさんちも今日からBSのきれいな画像が楽しめる


あっという間に3時過ぎで、その後すぐにジョンのお散歩。戻ってきたら、ジョンの飼い主の息子であるユータが「アカハラ捕まえた〜」と、イモリの腹をぐりぐり押さえて掴んだまま学校から帰ってきた。
道路に出ていたらしい。引き取って、山葵池へ。

そのとき、ものすごくショックな光景が目に飛び込んできた。
ジョンの犬小屋に向かう途中から、山の向こうにウィンドタービンが回っているのが見えるではないか。
うちからは見ないで済むと思っていたのだが、甘かった。
滝根小白井ウィンドファームのいちばん端にある2基が、しっかり万太郎山越しに見えている。
しかも、まさにわが家の方向にナセルの尻を向けてブンブン回っているではないか。
直線距離で約3km。
1500kwが1基でも、3km離れた家の人間が体調不良を訴えている事例があるし、海外の学者の研究でも、大型ウィンドタービンは民家から4kmは離すべしと結論づけているものもある。伊豆で実際に被害者から聞いた話では、距離よりも地形と風向きが大きく関係するらしい。冬はずっと北風でわが家はもろに風下だし、ここから見ると、まさに山の合間を縫うような風の通路がこっちに向かって続いている。
この条件だと、3kmでも厳しい。
いよいよ真剣に引っ越しを考えなければならないかもしれない。

川内村は、すでに西側に2000kw×23基+2000kw×14基、合計37基の大型ウィンドタービンを建てられ、風下に晒されてしまった。
これに加えて南東側、大津邊山・黒佛木山の2500kw×26基なんかが建とうものなら、わが家はもう完全に住めない。

奇しくも、数日前、南伊豆で一晩泊めていただいたMさんからメールをもらったばかりだった。

僕が訪問したとき、Mさんはすでにウィンドタービン稼働中は家にいられない状態だったのだけれど、その後、寝ることができず、別居生活に突入。
当初は「大丈夫」と、自分に言いきかせるように気丈さを見せていた旦那さんも、ついに夜はとても家にいられなくなり、二人とも夜は避難生活に。木工家具作家の旦那さんは仕事場を離れることができず、昼間は自宅に通い続けていたのだが、それまで正常だった血圧が、上180、下90を超えるほどまで上がってしまい、Mさんが、
「夜だけの避難往復だけではもう駄目だよ、この先収入もなくていい、生活もできなくていいからここ(自宅)を離れて!!」
と何度も懇願して、ようやく自宅から避難させたという。
避難後、時間が経つと、血圧もどんどん元に戻り、今は正常値近くまで下がっているとのこと。
しかし、これはもう絶対に住むことができないという証明にもなってしまったので、これからどこに転居するか、その費用はどうするのか、ストレスフルな戦いを強いられているようだ。

シャドーフリッカーの話も強烈だった。
ゴールデン・ウィークに差しかかる4月末、太陽の軌道が変わり、予想通りのシャドーフリッカー(ウィンドタービンのブレード=羽根が日差しを横切ることで生じる大きな動く影)が襲ってきたという。
視界に入るすべての山々を覆う形で、巨大化したブレードの影が回転。影が横切るというよりは「太陽そのものの大点滅」「1秒置きに昼と日暮れのON・OFF」という感じだという。
この点滅が、前からだけでなく、左右からも、後ろの山からも反射するので、点滅から逃げられる場所は、家の中、外、どこにもなくなったという。

そういう代物が、ついにわが家からも見えるようになってしまった。
これからは毎日、ジョンのお散歩に行くたび、万太郎山の向こうに見えているウィンドタービンが回っているのか、ナセルはどっちを向いているのか気にしながら生活しなければいけないのだ。


ジョンをお散歩に連れ出しに行く途中で見えるこの景色


尻をわが家の方向に向けてブンブン回っている


右側にもブレードの先が見え隠れするもう1基が

Mさん宅では、カエルのために池を2つ造ったのだが、今年はカエルの種類も数も激減したという。
万太郎山に棲んでいる野生生物は、これから移動を始めるだろう。まず、里でのイノシシ被害が増えるに違いない。いや、これはすでに増えている。
イノシシ被害は分かりやすいが、なかなか人間が気づかないところでの生物層の変化もあるはずだ。イモリやカエルの生態に変化が生じていても、気づく人はあまりいないだろう。
何が起きるのか起きないのか。予想を立てることは難しい。



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