10/07/31
近所の子
暑くて、ジョンのお散歩開始は夕方5時半を回っていた。
田圃でS田さんに、昨日の「幻のカジカガエルを探し」を報告。
場所を教えてくれたI沢さんにも報告したところ、やはり30年前とはずいぶん道筋も川筋も違ってきているようだった。
「いつまで経っても戻ってこないので、山のほうを通って帰ったのかと思ったら、ほんとにあのままあそこまで行っていたのか」と呆れていた。(実際にはここでは表現できないような訛りが満載)
県道脇で、近所の男の子ふたりが遊んでいて、ジョンを見つけて寄ってきた。
側溝の枡に流れてきたドジョウを捕まえていたらしい。ペットボトルの中に大小とりまぜてドジョウが数匹いた。家に持ち帰って水槽で飼うと言う。
兄弟だろうか。下の子は特にジョンに興味を持っていて、「噛まない?」と訊く。
「多分ね。今まで人を噛もうとしているのを見たことがないから」と答える。

何が入ってるの?

ドジョウね。なかなか見ないけどね。U字溝を流れてきたのか……

子供がデジカメに興味を示すので渡したら、ジョンを撮っていた

ジョンを入れて記念撮影

リードを持ちたがったので渡す。ご満悦の様子

ジョンのほうはちょっこし迷惑そう

触りたくて仕方がないらしい

ジョンもこの家にもらわれたほうが幸せだったかな?
しかし、ジョンも僕も、子供が苦手。
ジョンは子供の手が伸びると耳を伏せて警戒する。唸ったりはしないが、いつ何をされるか分からない恐怖心があるようだ。
大人には自分から尻尾を振って寄っていくのに、子供には絶対に近づかない。
あたしも、自分から子供に声をかけたりすることはほとんどない。
赤ちゃんを見ると、すぐに赤ちゃん言葉で話しかけ、抱かせて……という大人がいるけれど、そういうのは絶対にない。
相手が何歳でも、話をするときは普通に大人を相手にしているのと同じように話す。
「舌出してる」
「犬は汗をかけないから、こうやって口から熱を放出するしかないんだよ。こうしないと死んじゃうんだ」
……なんて、解説している。
人によっては、ここは、
「ほんとだね〜。長い舌だね〜。まっかだね〜。すごいね〜」
なんて言っているのだろうか。
うちに子供がいたら、きっとものすごく大人っぽい、理屈っぽい、あるいは探求心の強い子供に育っていたかもしれない。
で、挙げ句の果てにぐれちゃって、とんでもない大人に育ったりして……。やっぱり子供は面倒くさい。
子供も、本能的に僕がふつうの大人のように、子供サイドに寄っていかないことを察知し、あまり近づかない。まあ、そのほうが楽でいいのだけど。
それにしても、この子たちはほんとにいい笑顔で写っているねえ。ほっとするね。
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