最後の1曲のデータが上がってこないので、ミックスダウン作業も足踏み。待っている間、マスタリングで悩む。
最後はフリーソフトのSound Engineで「オートマキシマイズ」というのをやるのだが、遅ればせながら、
「DCオフセット」という機能があるのに気がついた。
「一般に音が入力されていない状態では0Vになるのが理想とされています。しかし、機器の性能や周囲の電気的影響により直流成分が加わり0Vからずれてしまう場合があります。これをDCオフセットと言います」だそうである。試しに解析タブで見てみると、どの曲も微妙にオフセットがかかっていて、きれいに0にはなっていない。
そこでこの「DCオフセット」なるものをかけてオフセット0にしたものと元のデータを聴き比べてみたのだが、ほとんど差が分からない。DCオフセットを修正したほうが若干滑らかに聞こえるような気もするが、プラシーボ効果かもしれない。
で、その「滑らかに聞こえる」というのは、とりようによっては、シャキッと感が薄れてしまうということにもなり、どっちがいいのか判断が付かない。
しかも、このレベルになってくると、モニターシステムの性能限界を感じる。普通の、というか、たいていのオーディオシステムではまずこの差は分からないだろうし、分かったからどうだという話でもない。
で、それよりも、低音のレベルがどの程度ならいいのかとか、高音はどのくらい立たせれば気持ちがいいのかという、より根本的な問題で悩み、ついには、倉庫にしまい込んでいた2組のミッションのスピーカーのうち、古いモデル(LE700)を引っぱり出してきて、こっちにつないでみた。おかげで部屋はぐちゃぐちゃ。地震があったら怖いという図に。↑
しかし、これが百合丘の四畳半で聴くミッションの音とはかなり違って、ねぼけている。部屋のせいなのかアンプのせいなのか。
しかし、バランスを見るという意味では、高音の出ないモダンショートの上に低音の出ないインフィニティを置いて同時駆動させているという邪道なスピーカーよりはずっとまともじゃなかろうか、ということで、しばらく我慢して聴いてみることにした。
獏工房の池田さんのところに長岡鉄男設計のスワンが1セット余っていて、いつでももっていっていいよと言われているのだが、スワンがいい音を出したとしても、モニターとしてはどうなのか……という問題があるので、踏ん切れない。しかも、この部屋にスワンを置くと狭苦しいし。あれって上にモノをのせられないからなあ。
トールボーイのいい音のするスピーカーでも置きたい。観賞用ならそれがいちばんスマート。
モニターシステムとして考えるから面倒なのでね。
……と言いつつ、二日聴いていたら、耳が馴染んできたのか、エージング効果か(零下の倉庫にしまい込んでいたからエッジも硬くなっているだろう)、なかなかいい感じの音になってきた。
スマートじゃないけど、ミックスダウンとマスタリングが終わるまではこれでいこうかな。終わったらまたしまい込むことにして。
……てなことをやっているうちに、助手さんを駅まで迎えにいく時刻になってしまった。
今回は神俣ではなく、30km以上離れた船引駅に迎えに行くことにした。というのは、靴を買いたかったから。
小野町にあった靴屋がつぶれて久しい。船引には、船引パークというショッピングセンター(元はシミズストアというスーパーだったらしい)の二階に一軒あるのは分かっているのだが、品揃えも値段も今イチの印象があって、GoogleMapで調べると、駅前にもう一軒、郊外の街道沿いに一軒あるようだ。
最初に駅前の靴屋を見に行ったら、案の定、開店休業というか、やっているんだかいないんだか分からない小さな店で、ウィンドウ越しに紳士靴がパラパラと並んでいるのが見えたが、そのまま素通りするしかなかった。
しっかりしたスニーカーなどはありそうもないし、そもそもやっているのかどうか……。
で、目星をつけていた郊外の店に行ってみると、見事につぶれていた。次の店舗も入っておらず締めきりの建物が残されているだけ。あ〜あ。
近くの「しまむら」に寄ってレジの叔母さんに訊いたところ、もう撤退して3年くらい経つらしい。GoogleMapは田舎に弱いみたいだ。「船引パーク」が「シミズストア」になっているし。いつのデータだよ。
結局、その船引パークに行って、船引唯一の靴屋?になってしまったらしいお店で、列車の到着時刻を気にしながら靴を選んだ。ジョンのお散歩用2010夏バージョン。ジョンの動きが激しいので、くるぶしまですっぽり覆えるハイカットタイプのスニーカーを所望。しかも、畦道、山道、道なき道を、あらゆる天候のもとで歩くので、靴の裏は分厚くて滑らないものじゃないと困る。
こういう条件で探すと、なかなかないのよね。最近の若者たち(!)はみんな足がでかいらしくて、25だの25.5だのというサイズがなかなかないし。
少し前から、靴だけは多少金をケチらずに買うことにしている。ケチらないといっても数千円の範囲であって、980円の靴とかは買わないというだけのことなのだが。
で、船引パークに行ってびっくり。噂には聞いていたのだが、洋服屋のサンキが撤退してもぬけの殻。広い売り場は目隠し幕がかかっている。来月から産直野菜などを売るコーナーにするというのだが……。あとはテレビでもやっていた安売り衣料問屋が進出してくるらしい。
それにしても、田舎の小売業者には厳しい時代だ。
で、靴……。冬バージョンはノースデートのブーツを通販で買えるとして、夏バージョンが難しい。これからは靴は都会に出たときに買うしかないか。