10/01/30

帰宅


3週間ぶりのジョン

3週間ぶりに帰宅。
上京中は、職探しやら南伊豆視察やら、いろいろあった。
毎日、ああ、もう風邪を引く……と思いつつ、朝起きると、「ああ、ぎりぎり踏みとどまった」と実感しながらの3週間。

3週間ぶりのジョンは、なんだか一瞬ポカンとしていた。あまりに長いことお散歩できなかったので、すっかりふてくされてしまったのか。
前は、少し時間が空いた後の散歩は狂喜乱舞で、制御不能状態になったものだが、今回はむしろ今までより落ち着いた感じもある。わがままを言うとまた散歩してもらえなくなるとでも思ったのか。

3週間ぶりのお散歩。炭焼き窯は、まだ煙が出ていた。
第何次炭焼きだろう。今年はいっぱい焼いているなあ。

10/01/31

滝根小白井ウィンドファーム試験運転開始か


明日から天気が下り坂で、雪が降るという予報。買い物を今日中に済ませておかないとまずいだろうということで、小野町へ買い出しへ。
芋島のY字路からもウィンドタービンのブレードが山の上に飛び出して見えている。今日は風をほとんど感じない穏やかな日だが、ブレードは普通に回っている。どうやら試験運転を開始したらしい。↑
小白井まで降りていくと、いつもの場所の手前から、回っているブレードがしっかり見えた。
3基並んでいるうちの1基だけだったり、2基だったり。やはり試験運転だろう。
南伊豆で経験済みなので、回っているブレードと停めているブレードの見え方の違いを意識するようになった。
停めているブレードは、正面に対してブレードを立てて(抵抗がないようにたたんで)いる。回すときは根元から角度を変えて、ブレードを膨らませるようにする。
伊豆の人たちはこれを「羽根をたたんでいる」「羽根を膨らませている」と表現していた。
問題は風向きで、伊豆で聞いた話からすると、やはり風下になったときが怖いらしい。

東伊豆の熱川では、ウィンドタービン稼働中に亡くなったかたが6人に上っている。死因はくも膜下出血が2名、心筋梗塞1名、脳内出血1名、その他癌など2名。
このかたがたはみな高齢者で、持病を持っていらっしゃったため、風車との関係はないとされているけれど、全員、風車が停まっていた期間(東伊豆ではブレード破損事故のため、2度にわたって長期運転停止になっていた)には元気だったのが、稼働再開した途端、しかも稼働後、前日までは元気だったのが、風車が実際に動いている時間に体調が急変して亡くなったという。
住民たちは月に一度、町の定期検診を受けて血圧などを測っているが、風車が稼働しているときに血圧が目立って上昇することはすでにデータで明らかになっている。
それでも、行政も事業者も「因果関係は証明されない」の一点張りで、風評が広がることを警戒するだけ。
もういいよ。十分だよ……と言いたくなってくる。因果関係の証明なんて、何十年かかってもできないだろう。
住民たちはすでに、今までの生活、住居、生業(果樹園や生花栽培経営など)を捨てて引っ越しするためにはどうすればいいのかという現実的な問題に切り替えて、日々、悩んでいる。
補償金交渉のために、むしろ被害のことを口外しないことを選んでいるかたがたも多い。被害者のかたがたが現実に、今の地獄状態から抜け出して、残りの人生を安全に過ごすためにはどうすればいいのかを考えると、外から軽々しくリポートすることもできない。結果、「風車病」はますますタブー視され、触れてはいけない問題と化していく。

被害地域では、屋内で金魚を飼う人が増えている。
有毒ガス検知器代わりのカナリアと同じで、金魚は超低周波が発生すると敏感に反応するらしいことが分かってきたからだ。
風車稼働に連動するように、水槽内の金魚がぐったり横になってしまったり、それが続くと次々に死んでいくという。
超低周波の影響は屋外の開けた場所よりも建物内で深刻で、農作業中に気分が悪くなったり倒れたりするケースも、露地の畑よりビニールハウス内が多いという。
的山(あづち)大島では、ウィンドタービン稼働後、飼育している牛の異常が増えた。
発情期の異常、起立不全、種付け不良などから始まり、ある畜産家のところでは、昨年1年だけで5頭の牛が死んでしまったという報告が、取材に入った新聞記者のもとに寄せられている。
これまた「風車との関係は証明できない」とされてしまうが、こんなことは今までなかったというのだから、関係を疑わないほうが無理というものだろう。
流産や関節肥大などの事例も相次いで報告されるようになっている。海外でのヤギの大量死ニュースや、マウスへの低周波被曝実験で遺伝子異常の可能性を指摘した研究報告などと合わせて考えても、このままウィンドファームの稼働を続けていけば、被害はますます深刻化し、気づいたときには多くの人間の死も、「因果関係はない」「証明できない」と、闇から闇へ葬られた後だった……ということになるのではないか。
*注マリアナ・アルベス・ペレイラ教授(ポルトガル ルソフォナ大学)は、VAD(Vibro-acoustic Disease「振動音響病」)と関連した徴候は、心臓血管の構造と細胞の構造の突然変異誘発性の変化をもたらすと報告(2004年、2007年)している。

滝根小白井ウィンドファームは、まだ十数基が残っていて、すべて(2000kw×23基)が完成してフル稼働するのはもう少し先になる。
しかし、フル稼働したとき、近隣の住民や生物への影響がどの程度のものになるのか。想像するのが恐ろしい。
北東の風が吹くと、小白井小中学校はもろに風下になる。
ここでは北東の風はそう多くは吹かないが、1日の間でも風向きはころころ変わる。
県道沿いに点在する家々は、概ね風車群に対しては南西から西、南方向にある。伊豆の住民たちのように、稼働後は、風車の向きと回転に常に気をつけて生活するようになるだろう。ナセルが自分の家のほうを向いてブレードが勢いよく回っているときが危ない。
伊豆の人たちは「身体が苦しくなったとき、風車を見ると、必ずお尻をこっちに向けて回っていた」と言っている。そんな生活が始まるとすれば……。
人の命を大切にする政権に、政策の見直しなど、少しは期待できるのだろうか?

芋島入り口から見えるブレード


風車がこっちを向いているときは比較的安全だが……


見えている3基はすべて西を向いて、停まっていた




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