09/10/14
たちまち2基めが建つ
ぎりぎりで、ゴロを獣医さんに連れて行くのを見送ることにしたので、助手さんだけいつものように上京。
奥のS藤さんのおばあさんが、「二人とも同時にいなくなると不安で夜も眠れない」と言っていたので、後で残ることにしたから心配しなくていいよと言いに行かなくては。
助手さんを駅まで送る途中、万太郎山を見ると、滝根小白井ウィンドファームの2基目が建っていた。建ち始めると早い。
今年中には10基以上は建ってしまうだろう。

この家の人も、これからは毎日風車を見ながら暮らすことになる

紅葉が始まる山に、こんなものがにょきにょき建ってしうとは……

小野町に出たところでにわか雨。一時的にかなり激しく降ったが、すぐに小降りになる。
帰り道、現場に寄ると、案の定この状態だった。ちょっと雨が降っても、表土の緑がはがされた作業道を、泥水が流れ落ちる。
夏井川源流でもある沢筋は、またたくまに泥水の川になる。工事が始まる前は、こんなことはなかった。下流では岩魚や山女がこの泥水のために産卵できなくなっていて、夏井川漁協が補償を求めている。

あっという間に濁ってしまう沢

清流夏井川の源流がこれでは目も当てられない

護岸工事の無神経さも呆れる

ここから見ると、2基が接近しすぎているように見える

そのすぐそばにも、別の風車用のベース穴が掘られている

発電機を内蔵したナセルと呼ばれる部分。
この上に人が立つと小さく見えて比較になるのだが、
残念ながら作業員は乗っかっていなかった

こんなのがあと21基も並ぶのである。気が滅入る
これが目の前に建つまでまったく知らなかったという住民がいた。引っ越してきたばかりで、自然豊かでいいところだ、永住しようかと考えていた矢先に、これが目の前にぬっと現れたのだという。
その一家の場合、貸家だったのがまだ幸いというもの。
周囲の友人たちは、みな長い時間と、一生をかけた大金を注ぎ込んで自分の家を建て、ここに住んでいる。そうした苦労を、風車は一瞬にして踏みにじる。
人生を壊されるのだ。
しかし、過疎地で何が起きていようが、大多数の人たちは関心がない。半世紀以上苦しんでいた八ツ場ダム建設現場の人たちの苦労を僕らが知らなかったのと同じに。
いろいろ考えさせられるなあ。
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