2024/03/04
やる気が出ない
これが今年20回目の日記。気がつくと3月に入っていて、昨日は東京マラソンなんかもあったのだが、とにかくこのところずっと毎日毎日やる気が出ない。
まず、1日中睡い。いくら横になっても睡い。
何かをやろうとしても、その行為に意味が見いだせない。調子がいいときはそんなことを考える前に手が動くんだけれどな。手を動かす、脳をフル稼働させる前に「そんなことしてもど~せ……」という気持ちに支配されてしまう。
脳の劣化がひどくて、何かを思いついた先から、あるいは覚えた先からポンポン忘れる。名前(名称)や言葉(動詞とか形容詞とかも含めて)を怖ろしいほど忘れて、いいたいことがスッといえない。このままどんどん惚けてしまうのかと思うと、本当に怖い。
俺は今までどんな「意味のあること」をやってきただろう。他の人ができないことをいろいろやり遂げたという気持ちは持っているんだけれど、あまりにも「社会」に対して残せていない。
しょぼ~んとしながら
「新唱歌」のページをjinsoda.comだけでなく、tanupack直下に作ったりした。
⇒こちら
この仕事、ほかの誰ができるだろうか、なんて思いながら……。
「馬鹿が作った明治」は、なんとか続けようとしているのだけれど、内容が暗くて……というか、ほんとに馬鹿で、気が重くなる。結果、進まない。明治までをまとめたときの10分の1のスピードと熱意に下がってしまった。
歴史を学び直すと、今の社会が見えすぎてしまう。ああ、世の中ってもともとこんなに馬鹿だったんだ、まともな人たちは理不尽に消されてしまったんだ……と。
そのことを、これでもかというくらい再確認させられる作業なので、どんどん気持ちが落ち込む。
何日か前から廃仏毀釈のことを書こうとしているのだが、考えただけでどんよりしてしまい、書き出せない。
今日(さっき)ようやく最初の数行を書いたところで息切れして逃げた。
イシ: 西南戦争の話に進む前に、どうしても強調しておきたい事柄がある。それは明治初期に起きた廃仏毀釈という常軌を逸した民衆暴動だ。なぜあんなことが起きたのか。
これはある意味、日本人の宗教観、世界観、生活規範を政府によって塗り替えられてしまったという怖ろしい出来事なんだけれど、その怖さを多くの人は深く意識していない。
その結果、今もおかしな習慣や誤解がはびこっていたりする。
例えば、神社を参拝するときに「常識」とされる二礼二拍手一礼とかね。あれは昔からあったものではなく、ごくごく新しい「刷り込み」にすぎない。
神前結婚や正月の初詣も江戸時代からあったわけじゃない。ましてや神社の祭神なんて、ほとんどは明治以降に割り当ててしまったようなもので、日本人が古来から馴染んできた信仰の世界とは関係がない。
道端に今も残っている古い石仏を見てごらん。ほとんどは江戸時代後期のもので、明治一桁の年号が刻まれているものはほとんどない。狛犬もそう。明治前半の年号が刻まれたものは少ないし、あっても大作、名作と呼べるようなものはほとんどない。
明治になってから、それまでの民衆の素朴な信仰心、土着の神様や自然信仰に近いようなものが精神的に破壊されてしまった結果だと思うよ。
凡太: え~、そんなこと考えたこともありませんでした。道端の古い石仏なんて近所にはないし。田舎に行けばあるんですか。
イシ: 地域にもよるね。田舎でもそういうものがない地域というのはある。廃仏毀釈で徹底的に破壊されたままだったりしてね。
その話をこれから少ししてみたいんだ。
凡太: お願いします。
イシ: まず、廃仏毀釈が起きたきっかけには、明治政府が押し出した祭政一致という政策がある。
祭は祭祀、宗教的な分野だね。政は「まつりごと」ともいうけれど政治のこと。つまり宗教的な権威に基づいて、司祭者が政治権力を握って行使するという形態だ。「神政政治」とでもいうのかな。
エジプトのファラオ王権時代とか、古代に多く見られた形態だけれど、日本の場合は祭祀の頂点は天皇だから、天皇親政ということになる。明治政府はこれを復活させようとした。
……
……ね。書いているうちから気分が重くなるのは分かるでしょ?
日本人(というか、人間一般)は、何かの拍子にファナティックになって暴走したり、すべて諦めて従順になったりする。
その原因を作る一部の人間が、まあ、ほぼみんな悪党でねぇ。
今の日本は怒り狂う人がいなくなり、一億総羊化。それが結果的には巨悪を許し、形の見えづらい巨大な暴力を生みだしている。
そんな時代に、古稀になって能力ががた落ちした自分にできることはあるのか。
2024/02/26
2/26のトラちん。ダーシマの4畳半建築現場の横にて。
↑ダーシマが一人で作る4畳半小屋もなかなか完成しない。東京からの通いだもんな。それとものすごく慎重で丁寧な性格ゆえ。
暑さ寒さにも負けず、強風にも負けず、元気に趣味を続けるおっさんと、それを冷やかしながら見ている偏屈爺のそばで、ふにゃっと生きているトラちん。その生き方を見習いたい。
2024/02/28
強風の日が続いてる。あ~あ、またこれか
……というわけで、少し吐き出したところで、今年20回目の日記終了。